見出し画像

日比谷高校の軌跡 堕ちた名門校はなぜ復活し、何を教えているのか

祥伝社新書 武内彰著

新書ですが、前から気になっていたので、中古で買って一気に読みました。いろいろと考えさせられる点の多い書籍だったので、noteに紹介することにしてみました。

発達凸凹児を3人育てながら、キャリアカウンセラーしていますが、公立の教育機関に対してはモノ申したいことが山ほどあります。自分自身もオール公立で国立大学までサバイバルしてきた立場ではありますが、はっきりいって、「生きづらい」。

東大も日比谷も、エリートの象徴的な手が届かない感じがあって、そもそも敬遠していた本でしたが、まあ、それも、おかしな認知バイアスにとらわれていたなあと、読み終えて気づかされました。

それほどまでに、学歴社会の中において刻み付けられた「評価」というモノサシは、消せない「痛み」になっているなと思っています。

私自身が小中学生だったころは、体罰も、校内暴力も、いわゆる荒れた学校の全盛期をサバイバルしてきた立場なので、はっきりいって、「学校が怖かった」ことを記憶しています。診断は受けていませんが、軽度の発達障害もありましたし、顔面赤面症という神経症?を発症していたし、いじめられたくないということ、怒られたくないということ、そのあたりの強迫観念で、腹痛頭痛などの身体症状での登校拒否もたびたびありました。。。

大人は、子供を守ってはくれません。

そういう認識で社会を生き抜いてきたので、強くはなりましたが、「学校」に対する不信感はいまだに強く持っています。

日比谷高校が堕ちた理由にも大いに納得がいきましたし、その後の先生方の努力がよく伝わってくる本でした。日比谷高校だけではなく、すべての公立の学校には、等しく教育を適正に合わせて楽しく受ける権利を持っているのが子供たちです。

その立場と権利についてはまだまだ疑問が残りましたが、トップ校での取り組みが、全学校にキチンんと伝わることを願っています。

特に中間層、いわゆるボリュームゾーンで学ぶ子供たちこそが、それぞれ独自でユニークな個性や能力を発揮できずに苦しんでいます。日本の教育界のますますの変化を期待しています。

親として、若干でも大学教育に携わる者としての雑感でした。

※写真は、我が家で生まれたハツカネズミ。長男がブリーダーになれそうなくらい、繁殖の天才です(笑)

この記事が参加している募集

推薦図書

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?