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Pop!_OS 22.04:Blenderベンチマーク

これらの記事(↓)の続き。

最新Blenderベンチマーク

こちらのYoutube動画で、M1 UltraとRyzen 5950XでのBlenderベンチマーク比較が紹介されていました(↓)。

というわけで、この動画の結果と比較するために、私も同じ最新のBlenderベンチマークアプリを使ってベンチマークを取ってみました↓。

以下、比較検証結果です↓。

CPUスコア:454.38

  • M1 Ultra:382

  • M1 Max:193

  • M1 Pro:191

  • AMD Ryzen 5950X (Windows):395

  • AMD Ryzen 5950X (Pop!_OS):454 ←

CPUスコアはM1 Ultraに対しても、Windowsでの5950Xと比較しても圧勝です。

GPUスコア:2250.61


  • M1 Ultra:1,111

  • M1 Max:705

  • M1 Pro:365

  • GeForce RTX3080 ti (Windows):5,276

  • GeForce RTX2060 SUPER (Pop!_OS):2,250 ←

さすがに現時点最高峰のRTX3080 tiには及びませんでした。しかし、M1系には大差をつけています。やはりM1系はGPUが弱い印象です。

CPU+GPUレンダリング

動画で使われているBlender 3.1のスプラッシュ・スクリーンのデータを使ったレンダリング時間の結果です。

00分45秒95

前述の動画での検証結果と合わせてみると、

  • M1 Ultra:2:01

  • M1 Max:3:27

  • M1 Pro:5:30

  • Ryzen 5950X+RTX 3080 ti (Windows):0:45

  • Ryzen 5950X+RTX 2060 SUPER (Pop!_OS):0:45.95 ←

結果、45.95秒。GPUは旧世代であることを考えるとかなり良い結果ではないでしょうか。

コスパ比較

  • M1 Ultra(Mac Studio):558,800円〜

  • M1 Max(Mac Studio):278,800円〜

  • M1 Pro(Macbook Pro):344,800円〜

  • カスタムPC / Pop!_OS:307,460円 ←
    (実際に私が組んだ今のマシンの構成パーツの税込み総合計です)

コスパは圧倒的にカスタムPC(※私は「自作PC」という呼び名よりも英語のこの呼び名がしっくりくるので、日本でもこの呼び名が広がって欲しくてこう呼んでいます。)が良いですね。

Blenderを使いたくてさらにmacOSにどうしても執着するのであれば、現状バランスの良いマシンはMac Studioしか選択肢がないです。動画や画像など他のアプリのパフォーマンスも良いので、Blender以外にも色々やりたい人にとってMac Studioはバランスの良いマシンだと思います。省スペースで静音ですし、トータルバランスを考えた場合コスパ(性能と価格比)は比較的良いマシンと言えるでしょう。

「省スペース・静音・性能を高バランスで兼ね揃えたマシン」という観点で見たらMacを超えられるPCは今の所ありません。カスタムPCでどんなに良いパーツをかき集めてもこのレベルでの実現はほぼ不可能です。伝統的にパフォーマンスを多少犠牲にしてでも静音性を重視する設計なので特に静音性に関してMacは極上です。

しかし「Blender用のマシンを構築する」という観点に限っていえば、Macはとてもコスパが悪い、ということになってしまいます。仮にM1 UltraのMac Studioと同じ金額を投資していいのなら、私のマシン構成よりも更に上位のRyzen Threadripper系のCPUやRTX3000系のGPUを積んだマシンが組めてしまいます。余裕があれば「GPU2枚挿しマシン」とかも作れてしまいますからね。パーツを自由に選べてなおかつコスパ(性能対価格比)を追い求めるならカスタムPC一択です。

まとめ

  • 同じCPU(Ryzen 5950X)を使ってもWindowsよりLinuxが速い

  • RTX2060 SUPERはRTX3080 tiには遠く及ばないが、M1 Ultraよりは速い

  • レンダリングにおいては、Linuxで動かす5950X+RTX2060 SUPERはWindowsで動かす5950X+RTX3080 tiに迫る

という結果でした。やはり
「Blenderのポテンシャル引き出すならLinux」
は変わらず、です。

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