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【書評】ITに関わるなら、1社に1冊!『オープンソースの教科書』

オープンソース。それは、ITに関わるなら絶対に避けては生きられない、しかしなんだかよくわかっていないもの。そんなイメージはないでしょうか。

私も、オープンソースプロジェクトのコントリビューターとして活動していたり、オープンソースカンファレンスに出展したりしていながら、それでも正直、わかったとは言えない。オープンソースって、そんな感じです。難しいというより、世界が広すぎるんです。

そんなオープンソースの「教科書」が発売されたとのことで、早速購入してみましたが、とても良かったので、内容をご紹介したいと思います。

難しいライセンスの話はあとまわし。オープンソースに興味を持つところから

オープンソースの解説となると、どうしてもライセンスの話が中心になりがちではないでしょうか。しかし、ライセンスの話って、正直難しい!頭に入ってこない!

なのでおそらく、この本では意図的にオープンソースの各ライセンスの詳しい解説は後半になっています。まずは、オープンソースってどんなもの?開発している人はどんな人?こんなに身近なところで使われていますよ〜 今一番身近なデバイスであるスマートフォンでも使われていますよ〜 という、とっつきやすい話題から入ってくれます。ここがとても良いいなと思ったポイントです。

オープンソースの歴史もしっかりカバー

今やとても身近なオープンソースですが、そもそもの起こりであるフリーソフトウェア運動や、有名な『伽藍とバザール』、この辺りの紹介も抜かりなくカバー。教科書の名は伊達じゃないです。

いまどのように役にたつか、どう使えばいいのかも大事ですが、そもそものスピリットを少しでも頭に入れておくと、広く複雑な世界を理解するにも役立つでしょう。

オープンソースライセンスの解説が日本語で読める!

そして本の後半には満を辞して、色々なオープンソースライセンスの条文や、難しい「再頒布」などの用語の解説があります。これらが非常に簡潔かつ具体的に解説されています。

ITに関わる組織であれば、1冊いつでも社員が手に取れるように、ぜひ書架に置いておいて欲しいなと思うポイントです。

著者の宮原徹さんとオンライントークをやります!

この素敵な本を出版された著者の宮原さんをゲストにお招きして、YouTube配信を行います。

配信日時は 2021年10月13日 21:00〜

『採用』をテーマに、主にITエンジニアをどうやって採用するか、逆にどうやって採用されるか、その辺りについて雑談していきたいと思います。

ぜひご覧ください!


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