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関係性作りに必要なのは「相手に乗らせる」からはじまる

こんにちは、柳井工業常務・柳井です。普段は、プラント会社を経営しています。

今回は、関係性作りにおいて「相手を乗らせる」が、何だかんだで大切だよねというお話しをしていきます。

「仕事の人間関係」に困っている人に、ちょっとした処方箋になれたら嬉しいです。

新卒の野村証券時代、私は「商品の魅力」を前のめりに伝えていた。当然、結果がでなかった

私は野村証券(以下、野村)出身です。新卒で約2年ほどお世話になりました。そして、父の病気をきっかけに、柳井工業を継ぐようになりました。

野村では株の営業を担当しましたが、私の営業成績はよくありませんでした。

当時を振り返ると「商品を売ること」にしか頭になく、お客さんの気持ちや現状を、知る余裕がなかったのです。

「商品の魅力」ばかりを語ってしまっていて……。当然、成績はでませんでした。門前払いも、数え切れないくらい経験しました。

当時は目の前のことで頭がいっぱいで、自分の欠点に気づきませんでした。内省した結果、まずは「顧客を知ること」からはじめたのです。

もし、自分が飲料メーカーの営業なら、どうやって寄り添っていくか

先程の経験は想像しにくいと思ったので、もう少し日常に寄り添ったシーンで考えてみますね。私が大好きな”サウナ”を取り上げてみます。

もし自分が、飲料メーカーの営業担当だったとします。

営業先のスーパー銭湯で、最近話題のリラクゼーションドリンクを提案する際、どうやってお客さまを気持ちよくできると思いますか?

いきなり「このドリンクうちの一押しです!お客さまにも喜ばれると思いますよ!」とドリンクの紹介や魅力を伝えても、あまり喜ばれないかもしれません。

ここはあえて、「商品紹介をしたい!!」という気持ちをぐっと堪えてみる。まずは、相手を乗せるために工夫してみましょう。

「ここ2年でほどで、急激にサウナブームが広がりましたよね。実は私もサウナーなんです。サウナイキタイで御社を調べたら、老若男女喜ばれていると知り、入りたくてウズウズしています!」

と言われたら、「わざわざ調べてくれたんだ」と喜んでくれると思います。気持ちよくなれば、相手からどんどん打ち明けてくれるので、悩みや現状も聞けるかもしれません。

例えば、「20代のお客様が増えたんだけど、どんなドリンクを提供しようか悩んでいる」と呟いたら、売りたいリラクゼーションドリンクを紹介する出番です。

もちろん、すべての提案が契約に繋がるとは限りません(笑)。営業はとても深く、むずかしい仕事です。

ただ、後者の提案は、お客さんとの距離がぐんと近づいているので、受注率は格段にアップすると思います。

「すぐに売れた」に潜む罠と「あなたから買いたい」の強さ

仕事をしていると、自分でも驚くほどのスピードで、受注に繋がることもあります。私も野村時代に体験しました。

「自分もいよいよ売れるようになったのか」と慢心してしまいますが、ほぼ錯覚です。

自分の能力は多少は上がったかもしれませんが、売れた理由は「商品価値が高かったから」だったりします。悲しい話ですが(笑)。

実体験ですが、不思議なことに、すぐに受注した案件は、契約もすぐに切れるんですよね。

でもこれまた不思議なことに、「あなたから買いたかった」はなかなか裏切りません。契約がすぐに切れることなく、長期的な関係になれたりします。

これは、柳井工業に転身してからも、身に染みて感じていることです。

「柳井工業さんなのでまたお願いしました」と言われるようになれば、よほどのことがない限り、関係性は崩れませんでした。

私が柳井工業のメンバーに伝えていること

いい関係性を築くには、まずは相手を気持ちよくさせて乗らせる。柳井工業のメンバーにも積極的に伝えています。

よく「どうすれば、乗ってもらえますか?」と聞かれますが、大切なのはシンプルに「相手が何を求めているのか?」を考え抜くことだと思っています。

もちろん、すぐに習得できるテクニックではないかもしれません。でも、考える週間をつけるだけでも、思考や行動は変わってくるはずです。

「なかなか人間関係、上手くいかないな……」と悩む方は、まずは「相手を乗らせること」を意識してみてはいかがでしょうか?

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