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不都合な環境も、学びと成長の機会になる。

おととい(2023年5月320日)のモンテッソーリ読書会では、マリア・モンテッソーリが書いたイタリア語原本と、その英語訳と、イタリア語からの日本語訳を比較対照しながら読んだ。3種類のテキストの微妙に異なる部分を比較検討することから、理解がより多面的になり、理解の広がりと深まりが生まれた。
おととい読んだ部分は、教具棚が狭すぎて、子どもが金属製の教具(図形定規)を取る際に、床に落として騒音を立てるので、大工さんに修理を依頼したが、大工さんが来る前に、子どもが自分の行動を調整して、教具が床に落ちなくなったというエピソードの部分だった。つまり、子どもの試行錯誤と自己コントロール力の発揮と成長を物語るエピソードであった。
失敗しない環境づくりでなく、失敗しない訓練やしつけをするのではなく、子どもが自ら、自分の失敗経験を生かして、自己コントロール感覚や能力を伸ばすという事例である。
テキストのこの部分には、子ども自身が、試行錯誤を通して、自分自身を教育する力、つまり、学習して向上する力を内在しているとの子ども観が示されていた。

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