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落下

ベランダ横切る
朝陽に目を細めたら
世界の消灯の後に
目覚める日常を経たら

右手が腐ってしまいました
千切れ落ちた手首
拾おうとしたら
左手も黒ずんでいました

恐怖に震えた肩が
枕元の空のガラス瓶を
埃っぽいフローリングへ
いつかの女の残り香と共に落としました

Writer of Wide Scence