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分割表検定の判断の手順

名義尺度データ間の関連性をみたい場合に行うのが,分割表の検定
今回の個人的なひさのプチメモは,
分割表でも割と多い2×2分割表χ2検定による解釈の手順について.

分割表の検定の詳細は以下をご参照くださいませ.
ひさのメモ④実態や関係を知る:観察研究(調査的研究)の基本的方法論
https://note.com/hisanpan/n/nc23d87420257

1.χ2検定を行ってp値が0.05未満を示し,有意と判断できたら,
2.次に,どこのセルの人数が有意に多いか・少ないかを調整済み残差で判断する.

「調整済み残差」が
・1.96 以上となるセルは有意に人数が多い
・-1.96 以下となるセルは有意に人数が少ない
と判断する.

3.さらに, 分割表で対角線上に位置するセル同士の関連性の強さを連関係数(=効果量になる)」で判断する.

連関係数にはいくつか種類があるが,
2×2 分割表ではφ係数(ファイ係数)を指標とする.

連関係数の強さの程度は,相関係数と同じようなイメージ.

連関係数<| 0.2 |:連関はほとんどない
| 0.2 | ≦連関係数<| 0.4 |:やや連関がある
| 0.4 | ≦連関係数<| 0.7 |:強い連関がある
| 0.7 | ≦連関係数:かなり強い連関がある

つまり,
χ2 検定で有意と考えられても,連関係数(φ係数など)が 0.2 未満であれば
「連関はほとんどない」と解釈される.


まとめ

■まず,χ2検定の結果が有意であるかどうかを判断する.
■有意であった場合,関係の強さを連関係数で判断する.
■研究結果では, p値,調整済み残差,連関係数などを記載すると「有意に関連がある」ことを伝えられる.

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