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マインドフルネスは炎症に効くのか‼?①

身体の慢性炎症老化を早める最大の要因といわれている.

Villalbaら(2019)は,健康な(でもストレスを抱えている)成人を対象にして,マインドフルネス抗炎症効果について検討している.以下に超ざっくり要約を示す.

目的:健常成人の炎症に対するマインドフルネスのRCT・探索的分析
方法
研究1;153名を無作為に割り当て,リモートマインドフルネスの効果をCRP*を指標にして比較検討.
研究2:137名を無作為に割り当て,8週間のMBSR*の効果をCRPを指標にして比較検討.
研究1・2を組み合わせ,肥満や高齢などマインドフルネスがどの要因に効果的であったか探索的分析.
結果:研究1・2ともに健康成人のCRP*に有意差なし.しかし,マインドフルネスを受けた肥満/中高年者は,受けなかったグループと比較して有意にCRP低下を示した.
結論:健常成人の中でも,炎症リスクが高まってしまう中高年者/肥満に該当する人たちは,マインドフルネスによって炎症が改善する可能性あり.
*CRP 
・C反応性蛋白のこと
・体内で炎症が起きているときに血液中で上昇するたんぱく質
・血液検査で炎症状態を示す項目
・数値が高いと炎症が起きていることを示すが,原因までは特定できない
*MBSR(Mindfulness-Based Stress Reduction)
・マインドフルネス・ストレス低減法
・開発者はジョン・カバット・ジン博士(マインドフルネス・ブームの火付け役)
・身体のストレスである癌,慢性疼痛などに焦点を当て開発
・1979年~マサチューセッツ大学にストレスクリニックとしてマインドフルネスセンターを創設.所長としてMBSRの指導開始(= 医学領域への導入).以降,MBSRの臨床実験について論文・著書を多数出版.


体重増加が気になる中年には,炎症を抑える効果があるマインドフルネスはお勧めともいえるかも.


【参考文献】
・Villalba DK, Lindsay EK, Marsland AL, Greco CM, Young S, Brown KW, et al. (2019) Mindfulness training and systemic low-grade inflammation in stressed community adults: Evidence from two randomized controlled trials. PLoS ONE 14(7): e0219120. https://doi.org/10.1371/journal.pone.0219120


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