「碧い泉　～Soul Journey」

今日投稿する詩は、１０月末に開催された
Soul Journey - Hiromi Nomurajima Solo Exhibition
心友であり画家の野村島弘美さんの個展
そのオープニングパーティで朗読させていただいた詩です。
上の画像は、彼女の作品「Mystical Creature -幻の生き物」
併せての紹介許可に感謝します。


「碧い泉」　
詩　大川久乃

瞳をとじて　碧い泉に　想いをはせる

深く深く　もぐっていって
高く高く　飛翔して
緑わけいる　森のおく
森には　獣がひそんでいるが
人には　記憶がひそんでいる
恐れを手放せばきっと感じる
その穏やかな息づかい

　あなたはわたし　わたしはあなた

足音　重なり合ったとき　姿あらわす　祝福の泉
のぞきこんでも　うつらない
指をふれても　揺れない水面
泉はみずから　波紋を描く
その湧く音は　泉の言葉
　
　ここはすべてのはじまるところ　ここはすべてのかえるばしょ

あらゆる問いの答えであって
あらゆる真の道しるべ
泉の碧は　そんな色
命はみんな　この碧を　ふた粒　もらって　生まれ来た

　あなたはわたし　わたしはあなた

野生の末裔
森の風
ひとりひとりが使命をあずかる
瞳にうかべる　この碧で
あなたを見つけ　わたしに出逢う

　ここはわたしのかえるばしょ
　ここはわたしのかえるばしょ