【あきどこ・三十四日目】自転車旅がしたい

これまで当然のように保証されていた外出。

しかし、この災厄の中で私たちはこの権利を大きく制限されてしまいました。

不思議なもので、制限されるとその行為の尊さを知るわけです。

個人の権利としては依然として行動の自由はあるので、外出ができないわけではないですが、やはり、社会的な面や他人の目を気にするとなかなかそうもいきません。

こうして、外出欲、自転車欲、旅欲が高まる中で、YouTubeはとても心の支えになります。

いつか、ここに行こう。

自転車でこういう旅したいな、とか、電車乗り継いで日本縦断してみたいとか。

もっと行けば、船に乗って世界一周したいとか。

私は、これまでの人生をほとんど日本、それも東京で過ごしてきたので、見識が足りてません。

それを補おうと予定していた低予算旅は、一年近く遅れてしまいました。

そして、そうこうしているうちに、もう大学も２年目。

次の次の四月には、こんなことも言ってられないかもしれないのに。

国が大変な中で、苦しんでいるのは皆同じです。私よりも辛い思いをしている人なんて数えられないくらいいるのもわかっています。

でも、この一年で失ったものは大きいと感じます。

失ったものだけではないけど、得られたものは間違いなく失ったものより少ない。

早く、気兼ねなく、外に出れて、人に会える生活がしたい。

それは、これまでの日常に戻りたいとかそういうことではなくて、もっと人間的な、ゆとりのある生活という意味でもあります。

せっかく発展したテレワークや、時差出勤。もっと人間的な、やさしさのある生活がしたい。

私にとってそれはきっと、旅のある生活なんだと思います。

2021.2.6.22:21 ヒサノエイ