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J-JUN (FRYDAY PARTY 2024)『最後の雨』『I have Nothing』に見る日本ファンへの想い

26日に行われた「J-JUN FRYDAY PARTY 2024」で彼が無理をしてまで歌った5曲の楽曲レビュー記事です。
この日の歌声については、身体の絶不調を押して歌っていますが、なぜ、話し声では掠れ声であるにも関わらず、歌声は、素人耳には、少し鼻声、少し掠れ声、という程度の歌声にしか聞こえなかったと思います。
なぜ、彼が歌うことが出来たのか、その歌声はどうだったのか、ということも含め、5曲の中でも特に表題曲2曲から感じられる彼の日本ファンへの想いについて、考察記事を書きました。
冒頭部分だけを公開します。


なお、前記事の『「J-JUN FRYDAY PARTY 2024」を拝見して』と青春出版社での連載記事第16回『J-POPの世界を描き出す2つの歌声の持ち主』は、無料で全文が公開されていますので、興味のある方は、お読み下さい。

前記事はこちら。



『最後の雨』考察

『最後の雨』は、中西保志の代表曲です。
この楽曲は、1992年8月に2枚目のシングル曲としてリリースされました。
この曲は第26回全日本有線放送大賞の特別賞を受賞しています。
この曲はこれまで多くのアーティスト(28人)によってカバーされている曲でもあります。
ジェジュンは、2013年の横浜での「Kim Jaejoong Grand Finale Live Concert and Fan meeting」で初披露し、その後も何度か歌っていることからも、彼が気に入っている曲であることがわかります。
個人的な感想を述べれば、この曲は、非常にジェジュンに合っている、ということが言えます。ジェジュンという歌手の声の魅力を引き出せる楽曲の1つと言えるでしょう。

日本では、昔からハイトーンボイスが好まれる傾向があります。
少し細めの高い男性の歌声というものが非常に好まれるのです。
その為、ジェジュンも東方神起時代の日本活動初期の段階で、元来の持ち声えを少し細くカスタマイズするように指導されています。
その為、彼が日本人好みの歌声に作り替えたのは有名な話で、今でも日本語の楽曲を歌うときは、その発声ポジションとスタイルを意識して歌っています。また、その発声スタイルと歌声を日本活動が出来なかった8年間も「忘れないように努力した」と話しているのです。
このように、日本ではハイトーンボイスの甘い歌声、というものが非常に好まれる傾向にあります。
ですから、昨今のアーティストで人気のある人は、概ね、そのような歌声ですし、近年では、米津玄師、King Gnuの井口、Official髭男dismの藤原、Mrs.GREEN APPLEの大森、優里など、軒並み、ハイトーンボイスのアーティストの全盛期とも言える状況が続いています。
そういう意味からして、ジェジュンの歌声というものは、非常に日本人好みの歌声である、ということが言えるのです。
ですが、ジェジュンという人の歌声には、高音部の魅力だけでない、もう一つの大きな魅力があります。

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