J-JUN FRYDAY PARTY 2024を拝見して
1月26日はジェジュンのお誕生日でした。
この記事は、お誕生日をお祝いして、無料で配信します。
多くの方に読んで頂けると嬉しく思います。
(音楽評論家としての専門的深掘り記事は別記事にて配信します)
不調を押して歌った5曲
26日は、ジェジュンのお誕生日でした。
毎年恒例のバースデーファンミは、2013年1月27日に韓国で行われた『2013 MINI CONCERT&FANMEETING』が始まりです。
日本でのバースデーファンミは、2015年1月21,22日に横浜アリーナで開催された『『2015 KIM JAE JOONG J-PARTY IN YOKOHAMA』が最初だったと記憶しています。
ジェジュンにとってのソロ活動の始まりは、この『2013 MINI CONCERT&FANMEETING』ですから、まさにバースデーファンミは、ソロ歌手ジェジュンの誕生日でもあると言っても過言ではないでしょう。
今年、デビュー20周年を記念して開催されたソウルでの『2024 KIM JAE JOONG Special J-PARTY Fanconcert "I'M TWENTY" in Seoul』は、3日間も開催されたことから、いかに彼が特別な気持ちを込めて開催したかが伺い知れるものとなっています。
このコンサートは、日本でも『2024 KIM JAE JOONG Special J-PARTY Fanconcert "I'M TWENTY" in Japan』という形で2月、3月に開催が予定されており、これまで韓国を始めとするアジアツアーのセトリを日本で行うことはなかったことからも、初めての試みであることがわかります。
このように、韓国のバースデーファンミというものは、純粋にファンミというよりは、アジアツアーの皮切りとしてのライブという趣きに対して、日本でのファンミは、ライブツアーと異なり、純粋にファンとの交流というものに重きを置いたものにミニコンサートがついたものになっていると言えるでしょう。
このことは、昼の部で司会者の古家さんとの会話で、ソウルでのコンサートは、やはり責任も大きかった、という趣旨の話をしていることからもわかるように、ライブの機会の少ない韓国では、ファンミと言えども、多くのメディアが集まり、注目度の高いものであり、日本のライブツアーのメディア招待日と同じだけの重きを持っているものであることがわかります。
ですから、それに比べると日本のファンミというものは、彼自身も楽しめるものと言えるかもしれません。
1月26日は、彼の正真正銘のお誕生日当日であり、その日に日本でバースデーファンミを開催するということは、初めてのことでもありました。
それだけに彼自身の思い入れは、特別なものだったと想像します。
ですから、喉の不調を押して、どうしても歌いたい、という気持ちは、歌手としては非常に理解出来るものだったと感じます。
今回のセトリは、以下の6曲。
『NOBODY LIKE YOU』(口パク)
『木蘭の涙』
『君のために』
『最後の雨』
『I have Nothing』
『Walking On Water』(この曲は口パクが用意されていたのを自身で歌いました)
昼の部では、1曲を歌うのがやっとの状態でしたが、夜の部では、5曲を歌いました。
なぜ、夜の部では、歌うことが出来たのか。
なぜ、夜の部では、声が出たのか。
その理由は前記事に詳しく解説していますが、簡単に言えば、昼の部では、身体が起きていなかったこと、そして、3日ぶりに声を出したこと。
夜の部では、昼の部で身体も声帯もスイッチが入ったことが理由です。
また、彼に限らず、ステージに立てば、多くの観客からのエネルギーを受けて、アーティストは緊張状態がマックスになります。その為、アドレナリンが排出され、一種の戦闘モードになるのです。痛みを痛みと感じない興奮状態になります。
ですから、「歌える」「声が出る」という一種の錯覚状態に入ると言えるでしょう。
これは、彼に限ったことではなく、誰でもがそのような状況に陥ります。
そういう状態で歌った5曲でした。
セトリに見る傾向
今回のセトリには、ジェジュンというアーティストの特徴が非常によく出ていると言えます。
今回の6曲のうち、『NOBODY LIKE YOU』『最後の雨』以外は、どの曲も熱唱型の楽曲です。
ジェジュンという歌手の特徴がどこにあるのか、ということを考えた時、一言では言い表せない難しさを感じることがあります。
私はよく職業柄、初対面の方と会う機会が多いのですが、その時、必ず、聞かれるのが、「久道さんはどなたのファンなのですか?」です。
そういうとき、「ジェジュンさんです」と答えての反応は、マチマチでここでは言及しませんが、「どんな歌手なんですか?何を歌っている人?」と聞かれると、説明をするのに苦慮することがあります。
なぜなら、ジェジュンという歌手はカテゴリー分けすることが非常に難しいからです。
今回のセトリを見ると、その理由がよくわかると思います。
韓国語アルバムからのオリジナル曲2曲、日本のカバー曲2曲、洋楽カバー1曲、韓国曲カバー1曲、というラインナップになっています。
そして、これらの曲のジャンルとしては、バラード系、又はポップス系に分けられるでしょう。
では、ジェジュンという人は、バラード、ポップス系のアーティストなのかと言えば、そうではなく、もう一つ、彼の得意とするジャンルがあります。
それがロックであり、『GLAMOROUS SKY』のカバーやオリジナルの『BREAKING DAWN』『Big Revolution』や、以前、音楽番組で歌った『Danger Zone』などのパフォーマンスではロッカーとしての才能を発揮しています。
このように、ポップスからバラード、さらにはロックまでのジャンルを歌い、さらに韓国語と、日本語、そして英語の歌というように幅広いジャンルを網羅している歌手、ということが言えるのです。
しかし、このように多種類に渡るジャンルを網羅する中で、1つの共通項を挙げるとすれば、それは、彼が歌う多くの楽曲は、どれも熱唱型である、ということが言えます。
即ち、しっかりと声を張り上げて、歌い上げるタイプの楽曲を好む、又は、得意とする歌手である、ということです。
今回の日本で予定されていたセトリがこの6曲だったのか、それ以上にあったのかは窺い知れませんが、彼が不調の中でも、あえてどうしてもファンの前で歌いたかった楽曲というものが、この6曲、特に、『最後の雨』と『I have Nothing』だったのでは、と私は感じます。
『最後の雨』『I have Nothing』
この2曲は、古くからのファンにとっては特別の意味を持つものと言えるかもしれません。
『I have Nothing』は、グループ分裂直後の2010年6月の『THANKSGIVING LIVE IN DOME』にて3人で歌った楽曲であり、その後、いつだったかの記憶が曖昧ですが、海外のアジアツアーでソロで歌ったことがあったと記憶します。
また、『最後の雨』は、2013年6月に横浜で行われた「Kim Jaejoong Grand Finale Live Concert and Fan meeting」で初めて披露された楽曲です。
この2曲には、ファンとして特別の思い入れがある人も多いと思うのと同時に、この楽曲を選んだ彼にとっても思い入れのある楽曲であるということが感じられるものと言えるでしょう。
この日の彼の歌声と各楽曲の詳細なレビューは別記事で専門的に分析しますが、一言、感想を言えば、このセトリに、彼の日本ファンに対する思い入れと、日本活動、そして、今後の彼の活動方向を示唆するものであるということがよく現れていると思いました。
ジェジュン、という歌手は、一言で言うなら、ジャンルを問わない歌手である、ということが言えると思います。
それは、歌手としての飽くなき挑戦であり、ジャンルを固定しないことが唯一の個性である、と言えるかもしれません。
以前、記事でも書いたことがありますが、韓国のみならず、日本を含めて、アイドルグループからソロアーティストを目指す人は少なくありません。
ですが、その中で、その後、ソロアーティストとして立っていける人はほんの僅かしかいないのが現状です。
その理由は、ソロアーティストと、グループでメインボーカルを取ることとは、根本的に全く違うからです。
どんなにメインボーカルを取って歌っていたとしても、全く1人でステージに立って歌うソロアーティストとでは、そのスタートから何もかもが違う、ということを多くのアイドルは理解していません。
これは、バンドでボーカルを歌っている歌手にも同じことが言えるのです。
そして、その違いは、実際にソロとしてステージに立っていく中で、嫌というほど実感していくことになります。
その違いを克服し、乗り越えていった人だけが、ソロアーティストとして残っていける世界です。
さらに、ロックというジャンルを歌うことの難しさは、アイドルグループでほぼ経験のないジャンルを歌うという点で、個人の力量が試される分野でもあり、歌いこなせるかどうかは、個人的研鑽力にかかっていると言えるでしょう。
そういう意味で、ジェジュンという人は、非常にジャンルに捉われない柔軟さを持つ歌手であるということが、一つの大きな魅力になっていると言えます。
今回のセトリを拝見しながら、思ったことは、彼自身の中で、やはり、2010年の『THANKSGIVING LIVE IN DOME』と、2013年の「Kim Jaejoong Grand Finale Live Concert and Fan meeting」は特別な記憶に残るものであり、印象深いライブだったのかも、と感じるものです。
デビュー20周年を迎えて、さらに歌手ジェジュンが韓国と日本、さらにはグローバルな活動を通じて、どのようなパーソナリティーを持つアーティスト像を確立していくのかを楽しみにしたいと思います。
※
今回のセトリの楽曲についての詳細レビューは、専門的分析を加えて別記事にて配信します。
この記事を公開するにあたって、私個人に対する批判、誹謗中傷が散見した場合は、この記事の公開を取り下げます。
ジェジュンさんの誕生日にファンの1人として公開記事を書くことで彼の良さを多くの方に伝えたい趣旨で書いた記事です。その趣旨を十分汲み取って頂き、くれぐれも記事の取り下げにならないよう、ご配慮頂けると嬉しく思います。
なお、私が連載を書いている青春出版社の「人生を変えるJ-POP」の第16回目にジェジュンを扱っています。
その記事は、下記から読むことが出来ますので、まだ読まれていない方は、お読みになってみて下さい。
全文が読める形で公開されています。
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