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子育て支援が充実しても少子化が止まらないもうひとつの理由

私のお取引先の会社に、20代の若い女性がいます。
彼女はとても責任感が強くて自分の意見をはっきり言う聡明な娘さんです。

先日彼女と雑談をしていた時のことです。
彼女の口からこのような言葉が出ました。

『だから子供は産みたくないと思ってるんです。』

彼女からこの言葉を聞いたとき、私は言わせてはいけないことを言わせてしまったという後悔の気持ちが沸きました。

ことの発端は、お互いに焼肉が大好きだ!と言う話題で盛り上がったことです。
私たちは、なかなか外食もままならない中そのうち焼肉食べに行きたいね!などと談笑をしていました。

その時に私がふと、
「そういえば最近は野菜から作ったお肉が話題になっているよね。
野菜から作ったお肉のハンバーグも美味しいらしいよ。」
と言いました。
そして、
「あと何十年もしたら牛や豚を殺生してお肉を食べるのではなくて、ベジタブルな食品が主流になってくるんじゃないかな」
などと、私が今思っている考えを雑談風に話しました。


最近テレビで見た情報番組の知識なのですが、食肉用の牛を飼育するためにはエサになる飼料や水が大量に必要とのことでした。
食肉牛のための大量の飼料や水の確保をこれ以上続けると、水資源の環境問題や食料難の地域格差の影響が大きくなるとのこと。

なので、大豆などを原料に作った「野菜のお肉」が開発されて、最近は私たちの食卓に届くようになってきたのですね。

そして、焼肉談義から資源などの環境問題に話題が進んだときに彼女が言いました。

「もし私が子供を産んだら、その子は今より良くない環境で生きていかなくてはいけないと思うんです。
そんなのはかわいそうなので、私は子供を産まないという選択も考えています。」

そうは言っても、彼女は以前に子供が好きだと言っていたはず。
子供はよい環境で育てたいと強く思う気持ちから、このような極端な考えにも至ったのかもしれません。


国は少子化を食い止めようと、子育て補助や学費の減免、不妊治療の保険適用など次々と経済的な対策を打ち出しています。

約20年前に子供の私立の幼稚園から大学費用まで、膨大な教育費を捻出してきた50代の私たちから見ると、
「今は経済的な補助がたくさんあって子育ての環境が恵まれてていいな」
なんて思っていました。


しかし、現在20代の彼女から見ると、経済的な不安と同じくらい環境問題が子育ての不安になっていたんですね・・・。


環境問題は私たちの50代からしても「逃げ切れる問題」ではないとは思っています。
でも、本当に自分事として捉えていたかな?と胸に手を当てて考えてみました。

彼女から、件の言葉を聞いたときに「大人として恥ずかしく」感じました。



では、どのように自分の意識を変えたらいいのか?
少し考えてみました。

あと30年後に、もし私が親子3代(私が80代のおばあちゃんで彼女が親世代でその子供がいる状態)で過ごしているとしたら、どのような豊かな日常生活を送っているのか想像してみたいなと思いました。

環境に配慮した日常生活は、食料事情も変わっているかもしれません。
昔と比べて不便を受け入れるようなものかもしれません。

しかし、環境を大切にするスローペースな時間の流れの中に、豊かな会話や思いやりのある関係が築けるといいなと思いました。


時々、懐かしく話題に出してしまう「イケイケどんどん時代」の昔話はもうご法度で良いと感じました。

過去の思い出話を振り返るのではなく、これから20年30年先の新しい豊かさのある生活を一緒に思い描くような雑談が、彼女とできる日があれば嬉しいなと思いました。
(*´ω`)


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