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サービスの「人格」をつくると、たくさん良いことがあった

マネーフォワードで新規事業のデザインをしているDOMです。

サービスからの言葉に一貫性を持たせるために、サービスの「人格」をつくったのですが、つくる過程とその後に、たくさんよかったことがあったのでまとめたいと思います。

人格をつくったのは、「マネーフォワード おかねせんせい」です。「すごい!ちゃんと貯金が増えてますね」のように褒められたり励まされたりしながら、お金が貯まって増えるような体質になれるサービスです。

「おかねせんせい」の人格は、こんな感じになりました。

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人格のつくりかたは、「noteさん」の人格づくりの流れを参考にさせていただきました。


チームメンバーそれぞれの思う「人格」の違いに気づけた

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人格をつくるために、「おかねせんせい」はずばり誰だと思うかを、開発メンバーから集めたところ、以下のような回答があがってきました。

・ 町の小さなお医者さん(おじさん)
・ 保健室の先生(おねえさん)
・ 歴史の先生(おじさん)
・ カフェの店長(おにいさん)

同じサービスをつくっているのに、こんなにもイメージがぶれていることに驚きました。性別・年齢・職業のイメージもバラバラすぎます。

しかし、ぶれてしまっていることに気づけたことがよかったです。リリース前だったので、まだまだ修正ができました。


何のためのサービスか、改めて考えるきっかけになった

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サービスのコンセプトや目的の議論は、プロジェクトの初めの頃には頻繁にしていましたが、開発が進むと、改めて何のためのサービスなのかを確認する機会は減っていました。

そんなとき、おかねせんせいは「どんな世界観を目指したいか?」などを考えることで、改めて「このサービスって何なのだっけ?」ということを、一緒に考え直すきっかけになりました。


チームメンバーのことが知れて、もっと仲良くなれた

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人格を明確にしていくときに、「この保健室の先生って具体的にどんなイメージなの?」と質問していくと、学生時代の先生のおもしろエピソードなどがどんどん出てきました。

「うわー!そんな先生いたよね!」とか「自分の学生生活とは全然違うなあ」なんて、すごく盛り上がっちゃいました。

ちょっと話は脱線したりはしますが、プロジェクトメンバーのことが知れて、距離感もぐっと近くなってよかったです。


複数人で言葉を考えても、ぶれがなくなった

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一人だけですべての言葉を考えているサービスってなかなか無いと思います。複数人で違う画面の言葉を考えることも多いですよね。

「おかねせんせい」でも同じで、複数人で言葉を考えていたのですが、明確にした人格のおかげで、どの画面の言葉も、同じ人が言っているようにすることができました。


「おかねせんせい」ってこういうこと言うのかな?と立ち返えられる基準ができた

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サービスのリリース前に、言葉に一貫性をもたせるだけでなく、リリース後に画面を追加するときや、機能改善するときにも、「こんなこと、おかねせんせいは言うのかな?」と立ち返ってチェックできる、基準ができました。

そのため、リリース後もずっと、おかねせんせいらしい言葉でコミュニケーションがとれていると思います。

最初は少人数で運営していたのに、開発の規模がだんだん大きくなり、関わる人数も増えて、いろんなところの言葉に一貫性を保つことが難しくなってくることもあります。

そんなときにも、サービスの人格をつくっておくことで、言葉のぶれを少なくし続けることができるのではないかと思いました。


まとめ

人格をつくるのに使った時間は、そんなに長くありませんでした。1日か2日あればできちゃったと思います。

それなのに、そのサービスらしさをずっと継続していける、柱のようなものができたことを、あとになって気が付きました。

新規サービスに限らず、リリースからだいぶ経った大規模なサービスでも、ユーザーとのコミュニケーションを見直すきっかけになるのではないかと思うので、人格をつくること、おすすめです。

サービスの人格をつくってよかったこと
・ チームメンバーそれぞれの思う「人格」の違いに気づけた
・ 何のためのサービスか、改めて考えるきっかけになった
・ チームメンバーのことが知れて、もっと仲良くなれた
・ 複数人で言葉を考えても、ぶれがなくなった
・「おかねせんせい」ってこういうこと言うのかな?と立ち返えられる基準ができた

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