【災害復旧】災害ボランティアで感じたこと。参加したい方への準備や流れのご参考
夜でもヒルタです。
私、晝田浩一郎は、岡崎市の災害ボランティアに参加してきました。
2023年6月2日(金)の豪雨災害で、岡崎市が災害ボランティアの募集をかけていたためです。
床上浸水・床下浸水をした時や豪雨災害にどういう行動をすれば良いかは以下の『【防災・災害対応】線状降水帯と大雨への備え』と『【被災・復旧対応】床上浸水、床下浸水をした方に向けて。どうしたらいいか、ご参考ください』にまとめていますのでご参考ください。
※岡崎市における豪雨災害について書いています※
※他自治体や他災害の場合は対応が異なる場合があります。各自治体にご確認ください※
災害ボランティアに参加するには
大きな流れは以下です。
自治体から「災害ボランティア支援センターを設置した」旨の連絡がある(自治体の公式サイトや公式LINE)
条件を満たしているか(在勤・在学など)
日時と集合場所の案内に従って集合する(災害ボランティア支援センターが設置されたところに集合する)
「災害ボランティア保険」に入会し、お金を支払う(事前にやっておけるとスムース。その場でも可能)
オリエンテーションの実施とチーム編成。復旧現場へ
復旧活動実施
災害ボランティアセンターへ帰還
解散
今回の岡崎市の場合はどうだったか
1.自治体からの案内
岡崎市から「災害ボランティアセンターを設置した」旨の連絡がありました。岡崎市の公式LINEで以下のような案内がありました。
2.条件を満たしているか
私、ヒルタはこの条件を満たしているため参加することができました。案内がきた翌日(2023年6月4日(日))の活動に参加準備を進めます。
3.日時と集合場所の案内に従って集合する
各条件を満たしていた場合は、ボランティア受付の時間に「災害ボランティア支援センター」が設置されているところに集合します。続々とボランティアを志望する方が集まってきます。
4.ボランティア保険に加入する
今回、「ボランティア保険」の加入手続きがあります。私は未加入だったので、加入手続きをします。今回、ボランティア志望の多くの方が未加入だったので、事前に入会できる場合はしておくと受付等スムースです。加入申し込みで30分程度の時間がかかりました。
5.オリエンテーションの実施とチーム編成。復旧現場へ
『活動参加マニュアル』を渡してもらって、注意事項や禁止事項等を確認します。活動現場での写真撮影禁止等の注意があります。
災害ボランティア支援センターの方に誘導されてチームが編成されます。ここで、「あなたばXX町のXXさんの自宅の復旧をお願いします」といったミッションが明らかになります。時間やチームによって地域や行く場所が異なってきます。
災害ボランティア支援センターとの連絡係となるリーダーを決め、いよいよ復旧現場へ移動していきます。
今回、私は10人のチームで、全員が災害ボランティア初参加でした。私が当該チームのリーダー務め、復旧現場へ。
災害ボランティア支援センターから、備品の貸与があります。災害や地域によって異なると思いますが今回はこんな感じ。
・ごみ袋、タオル(雑巾)、スコップ/シャベル、土のう袋、手袋、ゴム手袋。土のう太郎(土のう袋に土をいれやすくするもの)、バケツ、水分補給用の水、塩分飴。
6.復旧活動実施
復旧現場へ各自の自動車を乗り合わせで向かいます。ビブスには誰かわかるように名前を書く。「ヒルタ コウイチロウ」とフルネームでカタカナで書くようにとのこと。
私が支援に行った場所は、個人宅でした。床上浸水で腰くらいまで…1mくらいは浸水していたと思われます。住宅の1階部分が浸水し、床は泥で、冷蔵庫等が傾いて危険な状態でした。
10時頃から現場でスタートし、14:30くらいで驚くほど泥をかき出し、捨てなければならないものを分別することができました。最初は、「どうしよう……」という感じで困っていた住民の方にもすごく喜んでいただけました。
私がリーダーとして大事にしたポイントは3つ
・ムリしすぎない。休憩をこまめにとる
・捨てていいか、残すかは住民に必ず判断してもらう
(捨てるモノ置き場と残すモノ置き場をつくる。残すものには「捨てない」紙を貼ってわかりやすくする)
・ボランティアが動く。住民にはできるだけ休んでもらう
二次被害防止や熱中症になってしまう危険もあったり、頑張りすぎたりもします。また住民の方は「ボランティアの方が頑張っているんだから」と自分も頑張ってしまいます。しかし、復旧から復興まではどうしても長丁場になります。精神的にも疲れている中でできるだけ休んでもらう。「住民で自分のことなんだから、住民も動いてもらう」ではなく「ぼくらボランティアにまかせてゆっくり休んでください!」を大事にしました。
住民は休むは、一般社団法人アスミーができる元となった丸森町での経験を教えていただいていたためです。
7.災害ボランティア支援センターへ帰還
住民の方に、「今後」について説明し、支援センターに帰還します。
今後の内容としては「消毒をした方がいいので、消毒液について自治体に問い合わせて」「できるだけ風を通すように」「罹災証明書(り災証明書)を発行できるので取得すること」等をお伝えしました。
あらためて、何度も何度もお伝えすることが重要です。
8.解散
災害ボランティア支援センターに帰還し、備品を返却。メンバーたちが全員いることを確認した後に解散しました。
『ボランティア活動証明書』といったものをいただきました。こういうのあるの知らなかった。(晝田浩一郎の「晝」が「昼」になっているのはご愛嬌。間違ってはいないので。新漢字と旧漢字の違い)
災害ボランティアに参加時に準備したほうが良いもの
まずは、「自宅が浸水 復旧作業のポイントは?(作業編)」を確認いただきたいです。非常にわかりやすい。
・服装は万全の体制で汚れる前提……長袖・長ズボン・長靴(可能であれば安全靴)
・軍手とゴム手袋の貸し出しはありますが、準備はした方が安心
・貴重品を持ったまま活動することとなるため、ポケットに入れるではなくボディバッグやポシェットがあると便利
・電気が復旧していない、水が復旧していない、といった地域もあるため、ウエットティッシュがあると便利
・水分補給、昼食や携行食(水分支給がありましたが、熱中症対策としてスポーツ飲料等を持っていくのをおすすめします。昼を越えて作業する場合もあるため、ご飯は各自での準備を。)
災害ボランティアに参加した感想
今回、被災された住民の方が何度も「ありがとうございます。助かりました」と言っていたのがとても印象的でした。ボランティアチームとして10人の仲間も全員はじめまして。しかも、全員が災害ボランティア初体験にもかかわらず、とても精力的な動きをしてくれたからこそ、数時間である程度までですが、復旧につながったと感じました。経験よりも熱量が大事。
戸建住宅だと「地下収納」を備えている家庭もありますが、そこにも当然、浸水したため水がたまっています。それを書き出すための携行ポンプが貸出備品としてあると良いな、と感じました。電気がまだ戻っていない地域もあるため、充電式のポンプで水を吐き出すものがないと、「がんばってすくう」しかなく、時間がとてもかかってしまいました。
明日は我が身、だということ。人吉市(熊本県)を訪問したときにも「まさか、自分が被災者になるなんて思いもしなかった…」と言っている方も多くいました。これからの梅雨や台風等の大雨に関わらず、地震・津波等も含めた防災・災害対策の事前準備が必要です。岡崎市でも防災倉庫が水没した地域もありました。保存・保管場所も含めて、あらためて、各地域で考え直す必要があります。
これからの梅雨や台風の季節が続いていきます。災害対策と災害に向けた備えをしたうえで、警戒していきましょう。
ーーー2024年1月2日追記ーーー
2024年1月1日(月)に発災した「令和6年能登半島地震」の一刻も早い復旧・復興を願っています。
災害に見舞われた方々に情報が届くように願っています。
また、今後の自然災害において、少しでも多くの命と資産が守られることを願っています。災害時における対応をまとめました。
命を守る行動を最優先に。そして、被災前に準備を整えましょう。
「【安全安心】災害 | 被災時における対応まとめ‐情報収集・Wi-Fi・車中泊・在宅避難・トイレ・支援物資等‐」
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