ついに飲食店をはじめてみた 02

思い返してみると
夫と出会い結婚してからそうなる運命だったのかもしれない。

夫(しんさん:以降、しんさんと呼ぶ)は、
料理人歴25年、生粋の和食職人だ。

外面はいたって温厚でさわやかで、人懐っこい笑顔。
でも内面は、とても頑固で、とりわけ料理に関しては
一切妥協しない!

何を隠そう、私はしんさんの手料理に心を、
いや、、舌を奪われ、胃袋をつかまれ、

「一生、この人の手料理を食べたい」
そう思って結婚を決めた。
(普通、逆やないかい!)

そんなもんだから、飲食店で働く料理人の妻、の
大変さなんて、みじんこたりとも考えなかった。

それが、いざ箱をあけてみたら......なんやこれ!

朝から晩まで働き詰め。
時間給に換算したら400円くらいでは?
毎日のように午前様帰り。
(疲れて電車を寝過ごす)

結婚してすぐに一人目の子供が生まれたこともあり、
慣れない育児もしていくなかで頼れる夫はいない。

「こんなはずではなかった」

「手料理、ほとんど食べられないし!」
↑ソコね

そんな思いがぬぐえず不満をただただ漏らしていた。

ある時は夫婦喧嘩で、ビンタを平手うちしたことあったな。
それを長女に見られて大号泣。散々だった。

その状況は、働く店を変えても働く時間を変えても
大して変わらなかった。

根本的に外食産業の「あり方」が変わらないと
ダメなんだなって感じた。

そう感じながらも、
しんさんは「料理を通して笑顔を」そういう一本芯は
変わらなかった。
目の前のお客様を大切にする姿勢は崩さなかった。
そして、仕事を優先すると家族との時間が取れない。
そのジレンマでいつも苦しんでいたように思える。

ある時、独立前にほぼ立ち上げから関わった
スパイスカレー屋で、問題が起こった。

それはここでは割愛するけれど、一言でいうと
「見ている先のズレ」だったのかな。
この点はとても重要なので後ほど書くことにする。

そんな矢先にしんさんから
「僕、自分の店をもつ」

そのチャレンジは来るのか来ないのか?
今か今かと待ち続けて6年ほど。

やっとその言葉がでた。

周りからは反対されただろうね
(反対されると分かってたから相談しなかった)

でもせっかくのチャレンジ、失敗したらしたで
また一からやり直せばいい。

そう腹をくくって、「よし、やろう!」

「幸せな飲食店経営」を追求しよう。

私たちのドラマは、始まったばかりだ。

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