note_-_イントラプレナーしくじり先生

新規事業失敗事例 No.002: 既存事業の売上落ち込みを新規事業でカバー

既存事業がうまくいかず売上が落ち込んでいる要因は、大抵の場合外部環境の変化があったということ。

環境変化に対応できない組織で、もっとも環境変化の影響を受ける新規事業に挑戦しろとはこれいかに。


突然社長に呼び出され。

何かやらかしたかなーと思って、社長室をノックして入ると「既存事業が落ち込んでいるから、その落ち込み分を新規事業でカバーしろ!」という業務命令。

その売上規模は少なくとも数億円。
しかも減少傾向に歯止めはきかず。
このままだと赤字転落間違いなし。

「なるべく早く立ち上げて」

これはパワハラか何かですか。


Y Combinatorのポール・グレアム曰く、スタートアップの成功率は7%、ユニコーンクラスの大ヒットで0.3%。
今目の前で如実に起きている既存事業の売上減少という現象に、そんな博打のような手はずで望むのか。

そもそも。そういう成功確率なのだから、新規事業は単体で成功を目指すべきではない。複数の手法で複数の事業に張り、トータルで上手くいくかどうかをみるべきもの。

また別のそもそも。新規事業はそんなスピードで立ち上がらない。

事業ドメインやマーケットによっては、10年かけて成長しなくても15年かければ成長するものもある。もちろん5年で立ち上がるものもあるが、それ以下で「売上をカバー」レベルで立ち上がるものなんて、ほとんどない。

むしろそんな短期で立ち上がる事業があるなら、みんなやってるだろうし、もし見つけたなら起業する。


新規事業はじっくり腰を据えてやれ。

生き急いでも得はない。
急がば回れで進まなければ、成功するものも成功しない。

急がねばならない状況ならば、
新しいことに取り組む前にその状況の改善に力を入れるべき。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?