日本はスクラップ&ビルドで強くなる
✔︎ 日本は社会や経済の大きな転換期に、スクラップ&ビルドで再構築を果たしてきた
✔︎ 明治維新から戦後の高度経済成長期に至るまで、日本は常に若者の情熱と革新的な挑戦で成長を遂げてきた
✔︎ デジタル変革やグローバル化が進む中、日本は再びスクラップ&ビルドの精神で新しい価値を生み出し、社会を活性化させるチャンスを迎えている
「大企業オワコン。日本オワコン」
いつの時代も悲観論が好きな人はいる。そう叫ぶ人たちは見落としている真実がある。
どんなに成長したものも成熟期を過ぎれば終焉を迎えること。そして、既存システムの崩壊こそが新たな創造の機会となること。
日本は昔からスクラップ&ビルドの歴史を繰り返してきた。スクラップの危機に直面している今こそ、未来に向けた大きなチャンスに他ならない。
既得権益の崩壊とイノベーションの芽生え
既得権益が崩壊するということは、長い間固定されてきた市場や業界の力関係が変化するということだ。多くの大企業がその影響を受け、衰退しているのは事実だ。
アフターデジタルは社会を大きく変容させた。顧客行動はデジタル以前とデジタル以後で全く異なる様相を見せている。
多くの伝統的産業にとってもちろん脅威だ。そしてその影響を受け、変革を余儀なくされ、しかしそこに立ち尽くしているが故に、失われた30年となった。
この変化の波を捉え、新たな価値を提供することができる企業が次世代のマーケット・リーダーとなりえる。
つまり、社会が変革し、既得権益がスクラップする状況こそ、革新的な新規事業が芽を出す土壌が形成さたといえ、大きなチャンスなのだ。
世界でもまれにみる「スクラップ&ビルド」の歴史を持つ日本
日本は常にスクラップ&ビルドで強くなってきた。
明治維新においては、25〜6歳の若者が未来を憂いて決起し、幕府を打倒し、急速な発展によって、有色人種で唯一白人と対等に戦う国家へと変貌させた。
戦後の焼け野原からの高度経済成長も同様だ。敗戦によってモノもカネもプライドも失った結果、世界からエコノミックアニマルと揶揄されてもモーレツに働き、世界で唯一アメリカの株式総額を上回るに至った。
歴史を振り返れば何度もボクらは、古いシステムを壊し、新しい技術やアイディアで再構築することで、世界に類を見ない速度で復興し、成長してきた。
スクラップに直面する危機的状況の今こそ、僕らの持つビジョンを描く妄想力と、道の追求による実行力で、新しいビジネスモデルや技術を取り入れ、イノベーションを成していこう。
新世代による革新的な挑戦を後押しする
明治維新も戦後の高度経済成長も20代の若者の情熱的なパワーが牽引した。令和のスクラップ&ビルドも牽引するのは20代の若者になるはずだ。
若者こそ、既得権益の枠組みや体制、しがらみにとらわれることなく、それを否定し、「そもそも」を追求し、イノベーション・アイデアに辿り着くことができる。
また従来の企業が気付かなかったり、取り組みにくいような、新しい市場ニーズに応え、独自の価値を創造することもできる。
インターネットの世界では確かに米国に遅れをとった。しかしまだまだ覇権を狙える産業はいくらでもある。
ヘルスケア、再生可能エネルギー、バイオテクノロジーなどの分野でのイノベーションは、日本が再び世界のリーダーとしての位置を確立することができるはずだ。
今こそスクラップ&ビルドの精神で挑め
ボクら日本人は常に自ら、過去の成功に安住することなく、常に新たな挑戦を、特に若い世代からの挑戦を受け入れて、スクラップ&ビルドにより強くなってきた。
経済的、社会的な困難は、まさに変化の必要性の現れに他ならない。今この瞬間だからこそ、創造的破壊を進め、次世代の新しい価値観、新しい市場、新しい技術を受け入れることが、次なる繁栄への道を拓く。
既得権益の崩壊を恐れるのではなく、むしろ積極的に既得権益を崩壊させる。それこそがイノベーションなのだ。
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