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ドイツでソフトウェアエンジニアとして採用され、行く話 ~2.求人応募編~

はじめに

ドイツ・ベルリンに本社がある新興の大手IT企業に、ソフトウェアエンジニアとして採用され、2022年夏から現地に行くことにしました。

具体的な職務内容はBig Data x Cloud Architectに関わる業務全般で、分析データ基盤の管理を自動化するアプリケーション開発から売上を予測する機械学習モデルの開発まで、幅広い業務をする予定です。

前回は海外の会社を目指した動機について紹介しました。

そして、今回は、私の経歴、海外の求人の探し方、応募書類について書きます。


私の経歴

  • 日本の大学の商学部を卒業

  • カナダの大学院の経済学部を卒業(統計学中心)

  • ヨーロッパ諸国の放浪を2年

  • 日本の留学系の予備校でカウンセラーを3年

  • 日本の中堅のSIerで5年

    • 機械学習 2年

    • バックエンド 2年

    • フロントエンド 1年

経歴にデタラメ感がありますが、自分では一貫してきたつもりです(笑)

実績・資格

  • 日本の機械学習コンペで2位

  • AWSのアソシエイト資格3つ

  • GCPのプロフェッショナル資格3つ

  • 英検1級、TOEFL iBT 100超

  • 英語学習ブログで月8万PV

弱い点

  • コンピューター・サイエンス系の学位を持っていないところです。
    1/5くらいの求人に書かれていそうです😭

  • オープンソースの開発経験がないです。

  • C系言語での開発経験がないです。


どうやって海外の求人を探すのか。

以下、海外の求人を探す主な4つの方法です。

  1. 自分で探して求人に応募する(今回)
    メリット: 自分で探すだけあって、会社の適正・待遇ともに一番満足のいく可能性が高いです。
    デメリット: 求人の検索・応募を自分でする必要があります。コツを分かっていないと効率が悪いです。

  2. エージェント経由で応募する
    メリット: 技能を持っているが、検索・応募ノウハウが少ない場合、エージェントの支援を得られます。後述するLinkedInのプロフィールを充実させれば、エージェントがDirect Messageをくれます。
    デメリット: エージェントは成果報酬型のインセンティブなので効率的に数もこなす必要があり、自分がギリギリ受かる難易度の高い& 適正の合う企業を目指すには向いていないです。

  3. Toptalのようなリモートワークのプラットフォーム
    メリット:リモート必須で、既に持っている技術を使いたい人に向いています。
    デメリット:正社員がやるような、モチベーション前提の挑戦的な業務は少ないです。

  4. 日本に支部があるグローバル企業に採用されて、海外勤務を目指す
    メリット:拠点を日本に残したい人、語学力に不安がある人にお勧めです。
    デメリット:職務内容や渡航先などに不確定要素が大きいです。

自分で検索&応募する場合の方法

自分は迷うことなくLinkedInの1択でした。品質と量の両方において優れていますし、基本的に求職者は無料です。

LinkedInが流行する2010年以前は、以下の記事にあるように、友人の紹介、地元のコミュニティに参加するなど、運要素も大きかったです。
Where do I find software engineering jobs?

一方で、LinkedInでは

  • GAFAMなど多くの大企業からスタートアップまで幅広く求人を掲載しています。

  • 都市・国名、キーワード名、新鮮度、職位(Entry-Level, Associate)、雇用形態 (Full-time, Part-time)、現地かリモートなどで絞り込み検索でき、新規求人のアラートメールを設定できます。

  • 自分の閲覧・応募した求人と類似の求人をお勧めする機能があります。

  • 求人内容と応募のインターフェイスがある程度、共通しています。

  • Easy Applyオプションを持つ求人では履歴書と簡単な質問に答えるだけで応募が完了します。

LinkedInの求人検索画面

求人検索と応募のお勧めのアルゴリズム

  1. Resume(履歴書)を作成

  2. 自分の求める条件で絞り込んだ求人検索をして、アラートメールを設定

    1. 興味のあるポジションのキーワード
      例:full stack engineer, software engineer, backend

    2. 興味のある都市・国
      例:Stockholm, Germany, Vancouver

    3. 職位
      例:Entry-Level, Associate

    4. 雇用形態
      例:Full-time, Part-time

  3. 新規求人をメールが来れば、確認して応募

たった、これだけで自分に合った海外の求人を効率よく探せます!
よく『どうやって海外の会社を探したのですか?』と友人に聞かれますが、上記のノウハウさえあれば、簡単に探せると言っても過言ではないです( ・∇・)b

また、ちょっとしたコツですが、外国人を採用できる企業は大手がほとんどのため、従業数が最低でも100人以上の企業をお勧めします。応募者にとっても企業にとっても都合が良いです。

501-1000の従業員を持つ会社の例

どこの国の求人を探すか

私の場合、個人的にアメリカに憧れはなく、シリコンバレーは選択肢になかったです。ヨーロッパの景色が素敵な街か、学生時代を過ごしたカナダが良いと思ってました。ヨーロッパではスウェーデン、スイス、ドイツあたりがIT産業で有名なので、それらの国を検索対象にしました。

Resumeの作り方

Resume (履歴書)はLinkedInの生成機能から作りました。

  • プロフィールから自動生成し、追加で編集し、PDFにできます。

  • 会社・学校・資格に適切なロゴがついたり、自動でスタイリングされるので、自分でエディターで0から生成するよりも管理しやすいです。

何度も色々な会社の書類審査を通っているので、形式に問題ないことは確認済みです。

また、以下2つをお勧めです。

  • PDFでダウンロードした時に2ページ以内に納めるようにします。海外では一般的な長さだからです。

  • 複数の職種に応募する場合が多いので、Resumeを2〜3種類用意しておきます。
    例:Golang_Software_Resume 、Python_MachineLearning_Resume、Nodejs_Backend_Resume

Cover Letterの作り方

Cover Letter(送付状)を求められる企業が多く、私は以下のことに注意していました。

  • どうして興味を持ったか”という動機に注力します。自分の技術力はResumeに書いてあるので、アピールしません。

  • 求人情報のどの部分に興味を持ったか

  • 自分の経験と職務がどう関係しているか

  • 自分ならどういう貢献をできそうか

  • 100~200 words以内

あと、以下みたいなPythonコードをCover Letterに書いても、書類審査は通りました。効果があったのかは不明です(笑)

receiver = "yyy"
applicant = "xxx"

message = """
Hello {receiver}!,

Honestly, I found your team is so modern, talented, and promising!
I am also curious about ...

<skipped>

I would be so thrilled if I could bring out new innovative data-heavy solutions with you guys and make your team grow with me.

Best,

{applicant}
""".format(receiver = receiver, applicant = applicant)

with open('cover_{receiver}.txt', 'w') as f:
    f.write(message)

以上が海外のソフトウェア会社での求人応募に関する私の経験です。

採用試験編に続きます⬇️


補足

海外で働きたいが英語力に不安な場合

グローバル企業の公用語は英語なので、最低でも英検でいう準1級以上の英語力があれば、就職できる可能性はあります。可能であれば、TOEFL iBT 90~ 100点 (IELTS 6.5~7.0)が望ましいはずです。

例えば、英検準2級くらい&耳の柔らかい20代であれば、マルタ島かフィリピンのセブ島で1年くらい語学留学すれば、十分な英語力を身につけられそうです。1年間で100~150万円くらいの費用がかかります。

もちろん英語力はプログラミングと同様に自学自習が大事ですが、留学は環境の準備とキッカケになります。

参考になる記事

ドイツでソフトウェアエンジニアとして採用されたお話

ドイツ・ベルリンに移住してエンジニアの仕事を見つけるまで


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