京都懐かしの名店2

「トミオ」
さて、今日こそあの暖簾をくぐるぞ、と息巻いてというほどでもなく、ぶらりと行ってみる。

例のアルミサッシの引き戸を開けると今日は席が空いている。17:50。入れた。
「いらっしゃい、おにいちゃん、昨日はごめんな」
あんなに忙しいのに、ほんまに覚えてんの?と自問したが、当たってる。

座る。カウンターに。
常連の皆さんはビールをセルフで出してらっしゃるが、システムがわからないので瓶ビールを自席で注文し、おばんざいと、きずしを注文。
おばんざいは100円から。涙。
きずしは、よそとはdifferent kind of きずし。お酢にしっかり浸かってて、
これ、うまい。ビールは食前酒よろしくサクッと飲み干し、きずしのために日本酒、富翁。京都の誇りを常温で。京都の誇り、富翁のためにこのきずし。
ん~最高。
気さくなおかあさん、もくもくと厨房に向かうご主人。美しい。
とにかくお客さんに活気があって、昭和の飲み屋感満載。
もともとは蕎麦屋さんだったから、濃いめの蕎麦つゆでいただくざるそばも美味しくて、たしか天ざるは650円という破格だった。

烏丸勤務中はお世話になった。
嫁も連れて行った。
レジェンドを見せたかったから。

ご高齢のためお身体に気を付けながらの営業時間だったらしいが、コロナ期間の間に引退されたよう。

勤務が烏丸通からよそへ異動し、その間のことだった。
とても寂しい。
でも、先輩 のご勇退。しかたない。
ひょうたんの看板が懐かしい。



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