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大人だって、日常を冒険できる。

児童書を読むたびに思うこと。それは「子どもは日常を冒険に変える天才」だということ。正確には、冒険に変えるんじゃなくて、あたり前に冒険を選んでいるのかも。

大人になるとめっきり冒険が減る。新しいことを敬遠する場合もあるけれど、多くは「知った気になっている」せいだと思う。たとえば、似たもの同士をすぐカテゴライズして、どうせ同じだろうと観察を怠ったり、たいしたものじゃないと、高を括ってみたり、とか。

大人になったからこそできる冒険もたくさんあるけれど、何の計画も立てず、特別ながんばりもいらず、気軽にできる冒険がほしい。物語の中を生き生きと走り回る子どもたちがとても楽しそうだったから。

冒険は、ほんの小さな「知らない世界」から始まる。
それは、正解を知らないささやかなナゾ。

食べたことのないフルーツの味。
話しかけたことのない隣人の笑顔。
増殖する名も知らぬ雑草の手触り。
雨の匂いと名前の由来。
捨てたペットボトルの行方。

本当は、大人だって知らないことだらけで、冒険はあちこちに転がっている。でも、日々ヘトヘトで生きるのに精一杯だから、冒険なんてゆとりがない。それはあなたが、毎日がんばっている証拠。だけどもし、今日が退屈すぎてイヤになってしまったら、ささやかな冒険がおすすめ。きっと日常には何の変化もない小さな冒険だけど、1gぐらいは体が軽くなるはず。

とりあえずわたしは、ランニングコースで見知らぬ道を見つけたら入るようにしています。迷子になって完走できなかったことはひみつ……。


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