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【社長日報】“ちゃんとしたパンフレット”は本当に作る必要あるのか?

昨日は「値引きをしない理由」について書きました

・値引きはお互いに損すること
・単純に値段を引くのではなく、「やることを引く」といい

そんな話しを書きました
今日はもう少し踏み込んで具体的な金額の話と、
企業はなんで広告・販促物を作るのか?というお話です

●会社の予算は、湯水のように湧いてくるものじゃない

当たり前の話ですけどね。これ、私も零細企業の社長やっててしみじみ思います。だからこそ何にいくらかけるのか、みんな慎重に考えながら経営者は行動する。
「でも広告・販促物って、本来どのくらいお金かかるもんなのだろう?」
そう思ってこのnote読んでる経営者の方、少なくないと思います。デザイナーさんとかとお付き合いがない企業様は特に。

例えばパンフレット。うちの場合は、A4サイズ1ページの平均制作単価は4万円です。以下作業の内訳です。

<内訳>
・企画・ディレクション(顧客・クリエイター折衝)
・ライティング(見出し+本文=500〜600字程度)
・デザイン(三校までの修正費含む)
・社内校正作業(校正会社へ依頼の際は別途費用)
※印刷代(色校正含む)は別途実費

その他、イラストレーターへの依頼、カメラマンの撮影、医療・美容系などの専門性の高い知識を要する文章作成、細かい図版作成などの必要がでてきた場合は、別途料金は発生します。

つまり、4ページのパンフレット(A3サイズの紙を2つ折りして、4面になるごく一般的なパンフレット)なら、別途追加料金無しで、ざっくり制作費16万円(税別)となります。

これを安いととるか、高いととるかは、そのお客様の財務状況や金銭感覚、
そして商品・サービスによって全然異なります。

間違っても個人のお財布感覚じゃない。判断するのは企業としてのお財布、年間予算。
(※会社によっても呼び名は違うのかもしれませんが、うちの場合は会計士さんご協力のもと、年間で「資金計画表」なるものを作っています。売上やそれに対して必要だと想定される外注費、販管費など諸々の経費を期初に出しています。)

お客様は私たちにご依頼頂く時、きっとこんな風に考えるはずです。

Q:この16万は年間の広告・販促費から出してOK?出しても大丈夫?
Q:(そもそも年間予算の中に「広告・販促費」をとっていないなら)
 どこから予算もってくる?
Q:このコストでどれだけの商品・サービス数を売らないといけない?

ほかにも企業様によって、いろいろな判断基準があるでしょう。なんにせよ言いたいのは、めっちゃ考えた上でないと、<本当に使える予算>なんて見えてこない、ということ。
めっちゃ考えられたその上で「よし!これだけかけよう!」と意を決して、うちにご依頼くださるワケです。大企業でお金が湯水のようにある会社さんなら別ですが、中小企業はそうもいかない。真剣にご商売しながら、必死に捻出した大切な予算。

無駄にできないんです、ほんと。

だからこそ、単にディスカウントするんじゃなく、正直に言ってもらえると嬉しい、というワケです。
「今は10万円しか予算取れない。」
「それなら、10万円で出来ること、考えましょうよ!!」てな具合に。
媒体の形、制作の布陣、紙質、いろいろ…。やれることはいろいろあると思うんです。


目的は「4ぺーじのパンフをつくること」じゃない


そもそも、お客様が何をしたいのか、どうなりたいのか、そこに論点を合わせていないと目的がずれていきます。
「4ページのパンフレット」をつくことが、お互いの目的になっちゃう、その結果無駄な値引き合戦になる。

そもそも、4ページの予算がしんどいなら、やりかた変えたらいいんじゃない?と。

・誰にいつ、どんなシーンで、どんな用途で渡すの?
・そのパンフを受取る人はどんな人?社長?総務?経理?もしくはBtoC?

カスタマー、クライアント、マーケット、ぜーんぶを俯瞰してみたとき、絶対に答えが「4ページパンフしかない!」とは限らないじゃないですか。

WEBもしかり。
フツーにやりたいことやろうと思えば、制作費は三桁軽くいきます。ディレクター、デザイナー、コーダー。そりゃもうたくさんの人がわんさか関わってくるものだから。

でも、要る?そんな豪華なサイト、その事業に。最初から時間もお金もかけて作る必要ある?資本あるところは別として、最初は小さく、とにかく早く動き始めたほうがよくない?
そもそも豪華なハコだけ作っても、そこに載せるメッセージが社名だけ替えたらどこでも使えるような使い古されたキャッチコピーだったり、ビジョンがなかったりするほうがイマイチだと思う派。
発信したいだけなら、noteでもTwitterでも、いまは使えるものなんでもあるよ、そもそも「何を言うか」を考えたいんです。

本当の目的に向かって一緒に走りたい。それが私の考える「楽しいものづくり」。目的果たさなきゃ、いくらきれいなものつくったって、楽しくなくないですか?


「楽しもう、そして創り出そう」

これはうちの理念です。

ただきれいなデザインや、耳障りのいい言葉を考えるんじゃなく、お客さんが本当にしたいこと、真の目的を実現できるよう、クリエイティブの力で伴奏してこそ意味がある。それがお客様にとって本当の「楽しい!」に繋がると思ってます、少なくとも私は。
そのためには日々精進あるのみですね、自戒の念をこめてそう思います。

皆さんの「楽しい!」はなんですか?

ではまた

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