ライティングのコツ|「取材」編
新年、明けましておめでとうございます
本年もよろしくお願い致します
昨年はテーマを「長文」に絞り、全10回をお届けしてまいりました。
今年はまた違うテーマをあげつつ、文章・ライティングについて考えてみたいと思っております。
さて、新年最初のテーマは「取材」
「ん?取材??ライティングのコツなのに?」という心の声が聞こえたような気もしますが、さっそく始めてまいりましょう。
1:取材のコツ
そもそも「わたしインタビュアーじゃないし、文章を書くコツが知りたいんであって、取材のコツなんて別に知りたくないんスけど」って方、少なくないはず。ま、それはその通りなんですが、こんな風に思ったこと無いですか?
「あー、ブログ書くことないわー…」
「もー、書いたけどこれ、内容薄いわー…」
書きたい気持ちはあるんだけど、これって読んでる人にとって有益なのかしら?どこまでどう伝えたら読み応えがあるのかしら?
…って考えてると、なかなか筆が進まない。そんな時、取材のコツを知っていると、結構書くネタが拾えたり、見えてきたりするんです。
取材の手法はいろいろありますが、よく行なわれる手法のひとつに「インタビュー」があります。人に話を聞いて情報を得る方法ですね。さて、ここでひとつ質問です。
Q:インタビューをする時、大切なことってなんでしょう?
インタビューって相手から情報をいただく作業です。だから上記の質問への答えは「できるだけたくさん情報を拾う」それが答えでもいいのですがもうひとつ大切な答えがあるかな、と私は思っています。それは、
A:相手が知っている以上に、相手を知ること
かな、と。これは長年インタビューしてきて、感じている答えです。
最初に質問した時点で、相手が出した一番最初の答えだけを鵜呑みにすると、比較的内容の薄いインタビューになりがちで。それは
●本人は当たり前に思っていることのほうが、実はすごい情報だったりするから
●ご自身も気づいてない気持ちや意志が、インタビューで質問を重ねることで、改めて整理され、クリアになってくるから
こんな理由からです。著名人でも無い限り、普段質問されることに慣れてる人って少ないですよね。
だから、
インタビューに協力的な人の回答は、こちらが欲しいであろう答えを先回りして、キレイごとや当たり障りのない答えになりがちです。
うまく答えられない人の回答は、同じ質問を言い方を変えつつ、複数回聞くことでようやくクリアになってきます。
謙虚な人の回答は、「こんなこと答えても意味が無いだろう」「こんなことに他人は興味ないだろう」というインタビュイーの配慮から、なかなか芯の部分が見えてきません。
情報の根っこ、本音を引き出すこと、それが読み応えのある文章だったり、読み手が本当に欲しい情報に繋がるのかな、そう思っています。
「…ってそのためにどうすんのよ?」が本日のコツ。それが、こちら
「なんで?」を続ける
え?なんで?って感じですかね(笑)。ではここで例題を見てみましょう
どっかで見たことのある文章ですね。
そう、ライティングのコツ|「長文」編|7でお見せしたお話です。このお話で出てきたパン屋さんは、開店前から行列ができる人気店でした。このお店を「行列が出来る人気店なんですよ」と聞いて、「へえー」で終わるのもありなんですが、それだと情報として薄いですよね。ではここで「なんで攻撃」をしかけみましょう。
はい、2パターンの答えがでてきましたね。
最初の「なんで攻撃」からは、モチベーションがみえてきました。
次の「なんで攻撃」からは、美味しさの秘訣がみえてきました。
同じ質問なのに、導き出された答えは2つ。これ、「なんで」を続けてないと、どちらもわからなかったことです。
「行列が出来るパン屋さん」というネタがいかに薄い情報なのか、こうしてみるとよくわかりますね。
インタビューするときも、自分で情報を収集するときも基本的に手法は同じかなと。ひとつの事象に対して「なんで?」を続ける。できれば2回以上続ける。その結果、あなたが書く文章には読み応えがうまれると思いますよ。
次回はもう少し「なんで攻撃」の例題をもりこみつつ、「取材」についてのお話をしていきたいと思います
では本年も宜しくお願い致します!
サポートしていただけると、励みになります!!