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親が介護や認知症になる前に知っておくべき5つのこと

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親が介護になったらどうしよう

これを考えたことが無い人は、ほとんどいないんじゃないかと思います。
「介護」誰しもが通る道で、いつかきっとこの介護の問題にぶつかるときが来ます。
今すぐじゃなかったとしても、いつ来るかわからない。自分自身が直面するだけではなく、親せきや自分の両親が、おばあちゃんやおじいちゃんの「介護」に悩んでいるかもしれない。
今は人生100年時代。今後、介護の問題を全く経験せずに生きていくことはほぼ不可能に近い思います。

14年間介護の仕事に従事し、現在は介護支援専門員(ケアマネージャー)として仕事をする私からお伝えできることとお話していきます。
介護になった時に知っておくべき5つをご紹介していきます。

①介護に悩む人はたくさんいる

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自分たちが「介護」という悩みを抱えている人達と接する機会はあまりありません。それは、要介護状態になってしまう事により「社会との接点」を失ってしまう事により自分たちが普段生活する圏内に高齢者が出てくることが出来ないからです。

しかし、自宅で介護の問題を抱えて悩んでいる人達はたくさんいます。
どこに相談したらいいのか、だれを頼ればいいのかわからず苦しんでいる人達が実はたくさんいるのです。

悩んでいるのは【自分一人ではない】ということは、忘れないようにしましょう。

②介護=大変ではない

介護=大変なものと捉えてしまいがちですが、適切な知識を身に着け、適切に対処すれば悩む必要は実はありません。介護を支える、専門家をしっかり頼り、アドバイスをもらいましょう。

介護になった本人よりも、周りでそれを支える家族の負担のほうがはるかに大きくなるケースのほうが多いです。

親が要介護状態や認知症になってしまったことによって、仕事を辞めなくてはならなくなってしまったり、転職を余儀なくされてしまう場合も少なくなりません。いわゆる「介護離職」というものです。

介護離職により収入が減少してしまい、介護によるストレスが重なってしまったことによって悲しい事件なども起こってしまったことがあります。
1人で悩まず、相談先をしっかり探して置き対処できるようにしておくことが大切です。

③介護状態を受け入れる

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一番大切なのは、認知症や要介護状態になってしまった親を「受け入れてあげること」です。
今まで出来ていなった事が出来なくなってしまう事を一番苦しんでいるのは高齢者本人です。
自分の親が認知症や要介護状態になってしまう事を受け入れることが出来ない家族もこれまで沢山接してきました。

まずは、要介護状態になってしまう事は「自然なこと」と受け止め、今をありのままに認めてあげること。

そして、その現実に対してもっとも適切な判断と対処をしてがることにより、家族と本人共に負担を軽減しながら豊かな介護生活を送ることが出来るようになります。

④自分の地域の介護相談窓口を調べておく

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「介護」は本当にある日突然やってきます。
経験上多いパターンとしては

・久しぶりに実家に帰ってみたら、認知症になってた
・転んで骨折をしてしまい、車いす生活になった
・入院したら一気に身体機能が低下し、要介護状態になった

などがありますね。介護状態に徐々になるということは逆に稀で、介護生活は突然始まることのほうが多いです。そして、何も準備していなかったために、どうしていいかわからず適切な介護を提供することが出来ず、更に悪化をしていってしまうというケースもありました。

なので【介護に備える】という考えが必要です。
自分の地域に、介護相談窓口がどこに、どのようなところがあるのかあらかじめ調べておき、何かあった時にすぐに相談することが出来るようにしておくのがいいと思います。
主な相談先としては

・地域包括支援センター
・居宅介護支援事業所(ケアマネ事務所)

となります。
地域包括支援センターは地域の高齢者総合相談窓口と考えていいでしょう。
どんな相談でもとりあえずのってくれ、必要な介護事業所や手続きなどについてアドバイスをしてくれたり、ケアマネージャーとて担当してくれたりします。
【中学校区に1か所】設置されている半行政機関(企業・社会福祉協議会に委託)であるために、公平な判断で相談に乗ってくれます。
ケアマネとして担当するケースは「要支援認定」を受けている人になります。

居宅介護支援事業所は地域のケアマネージャーの事務所です。
ケアマネージャーとして担当し、ケアプランの作成をしてくれます。様々な相談に乗ってくれ、必要があれば関係機関へ連絡してくれたり手続きの方法のアドバイスをしてくれます。

地域包括支援センターとは違い、運営母体は「民間企業・社会福祉協議会・医療法人」などになります。

様々な介護事業所、医療機関に併設されていたり、単体で事務所を構えていますので、事業所の数としては多いです。お近くの居宅介護支援事業所がどこにあるか、調べておくといいと思います。

ケアマネとして担当するケースは「要介護認定」を受けている人になります。

ケアプランとは、介護支援をするためにどんなサービスが必要か、どんな支援の方向性にするかなどを記載したもの。これがないと介護保険を使ったサービスを利用できません。処方箋みたいなものです。

事前に、お近くの相談窓口をリサーチしておくことでいざ介護が必要になった時には迅速に動くことが出来るようになります。

また、市役所・区役所などの介護保険窓口でも相談に応じていますので、そちらに行くのもありです。

⑤近くの介護事業所・介護施設を調べておく

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地域にどの程度の介護サービス提供事業所があるのか、入居可能な介護施設があるのかを事前にリサーチしておきましょう。
介護事業所といっても、かなり種類があります。

在宅介護サービス
訪問系サービス
・訪問介護
・訪問看護
・訪問入浴
など

通所系サービス
・デイサービス
など

様々な介護サービスを提供する事業所があり、事業所によって特色や得意分野が様々です。事前にどこにどのような事業所があるのかリサーチしておくことによって、自分の地域の介護インフラを把握しておくことが可能です。

施設介護サービス
介護保険施設
・特別養護老人ホーム
・介護老人保健施設
・グループホーム
など

住宅系施設
・住宅型有料老人ホーム
・サービス付き高齢者向け住宅
・ケアハウス
など

介護施設も様々な種類があり、その施設種別によって役割や機能が異なっています。お近くにどのような形態の施設があるのか、ある程度把握しておくことで状態にあった施設を選択することが出来るようになります。
一番良くないのは、要介護の状態にあった施設に入れないことです。
適切なケアを行うことが出来なくなった場合、重度化し介護が長期化してしまう可能性があります。

本人・家族共に身体的・心理的・経済的な負担が大きくなってしますので、重度化した状態で介護が長期化しないように適切なケアを行うことができる施設選択をすることが必要です。


最後になりますが、介護とは【ある日突然】やってきます。
本当です。なので、いざ自分の生活に介護というものが降りかかってきても大丈夫なように「備えておく」ことが重要です。

いつか、自分の親が介護になったらどうしよう・・・・と考えている人。
今、介護に悩んでいる人に、少しでもお役に立てれば幸いです。

それでは(^-^)

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