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○○を買いたいのですがどれを買ったらいいのでしょう?

なんて相談をしてくる人がいます。

○○を始めたいけど、ある程度のお金を払うので失敗したくない!と思う気持ちはわかります

でも、そういう相談をして的確な答えを出してくれる人はいないと思ってください

なぜなら、その人はその分野では詳しい人かもしれませんが、相手のことを理解し、あなた向けの答えを出してくれる人はほとんどいません。そういう人はただ自分の好みを勧めてくるだけです。

例えば、あなたがちょっと高級なオーディオセットが欲しいとします。そしてオーディオに詳しいAさんに相談をしてみます。するとAさんは予算を聞いてきてそれならこういう組み合わせがベストだね!なんて提案を出してきます。ちょっとまってくださいよ。Aさんは、あなたの好みや住宅事情、どんなジャンルの音楽を聴くのかとか聞いてきましたか?

オーディオって全く正解のない世界です。もしもオーディオに正解があるのなら超高級オーディオはどこのメーカーでもほとんど同じ音がするはずです。ところが実際はメーカーや機種によって全く違う音がします。それだけ嗜好性の高いものだということがわかります。ですからあなたの欲するもの、環境に合ったものを選ぶ必要があるのです

じゃあ、私がそのような相談をされた時にどんなアドバイスをするか

あなたの予算範囲で、カタログを見たり、販売店で見てみて「これがいい、これが好き!」と思うものを買うことを勧めます。ある程度の金額で信頼できるメーカーのものなら「失敗」となることはありません。あなたの直感で決めてください。これはオーディオに限らず他のことにも言える事です。

あなたがクラシックをメインに聴くとします。オーディオの世界は大体ですが、ジャズ系かクラシック系に分けられます。クラシックをメインに聴くのならジャズ系の機器は避けるのが普通です。ところがあなたが気に入った機器はジャズ系だったとします。(あなたはそれに気づいていません)そしてそれを購入し、家で聴いてみる。それは今まで聴いていた安物の機器と比べれば雲泥の差!やっぱり買ってよかった!!と思うでしょう。これは失敗なんかじゃない、大成功です。これで一生モノとしてずっと使い続ける人もいます。多少音の傾向が違っていてもクオリティは高いのでとても満足できると思います。

またある人は、この機器を買ったことによりオーディオに興味を持ち出し、いろいろな本を読み、ショップに行って視聴をするうちに、段々と自分の好みと今の機器がちょっと違っていることに気がつく人もいます。そして徐々に自分の好みに合うようにコンポーネントを買い替え、自分の好みを追求するようになります。

じゃあ、最初からそれにたどり着くようにアドバイスして上げる人がいればいいのか?

ところが、それは結果論で最初からその機器を買っていても、いずれは色々買い直すようになるはずです。

つまり、新しい分野、自分の知らない分野に足を踏み入れるときは、何を買うか?ではなく、何でもいいからその世界へ踏み出すことなんです。ですから自分の予算内で、自分の気に入ったもの、ビビッときた物を買うというのが一番の正解だと思います。

○○が欲しいんだけど・・・で聞かれるものは、一眼レフカメラ、自転車、パソコンなどいろいろあると思いますが、どれも同じです。それらのものはちゃんとしたメーカーが作っており、市場的にも製品的にも成熟しているものですから、どれを買っても失敗ということはありません。

この「失敗」を恐れる理由として、なんだかんだ批判してくるオジサンがいるのもその一因でしょう。「全然使いこなしてない」とか「それは間違った選択だね」とか言ってくる余計なおせっかいオジサンです。そんな人には「あなたと私とでは価値観が違う」と思ってシカトしてください

趣味の世界でその人が「楽しい!」と感じる時というのは、①どれを買おうか悩んでいる時 ②自分の好みに合うようにカスタマイズしている時 です。完成してしまうと逆につまらないものです。悩んでいるときが楽しいというのもなんだか変ですが、それが趣味というものです。ですからなんでも人に聞いて早道をしようとするのは、その楽しみを減らしているようなものです。まずは一歩踏み出してみてください。


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