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【哀悼】蝗GUY、散る〈呪術廻戦〉

 以前から私の記事を読んでくださっているあなたはお久しぶりです。この記事が私とのファーストコンタクトだというあなたは初めまして。中山翼飛です。

 『呪術廻戦』の作中で最も盛り上がる一大イベント・渋谷事変がついにアニメ化されましたね。原作勢の方はOP映像で既に絶望したことと思います。アニメ勢の方はこれからやってくる怒涛の展開を震えて待ちましょう。

 先日放送されたアニメ第32話『渋谷事変』では、二期が始まってから五条やメカ丸に活躍を奪われていた我らが主人公・虎杖悠仁がようやく活躍します。それも神作画でめちゃくちゃ動き回ります。

 虎杖と戦ったのはバッタの呪霊・蝗GUYです。

夏油たちに協力するバッタの呪霊。たどたどしくはあるものの人語を話し、自分自身のことを「賢い」と思い込んでいる。(公式サイトより)

 原作勢ならば誰もが知る超人気キャラ・蝗GUY。彼の登場シーンは非常に少ないのですが、圧倒的にキャラが立っています。そもそも『呪術廻戦』原作者の芥見下々先生はわずかな登場シーンでキャラクター性を確立させるのが非常に上手い方ではありますが、蝗GUYに関してはそれが如実に顕れています。後に登場する某ドブカスと並ぶほどの素早いキャラ立てです。

 正直に言えば、蝗GUYは虎杖の成長を魅せるための噛ませ犬に過ぎません。それでも彼が誰もが知る超人気キャラとしての地位を確立してるのは、『自分のことを賢いと思い込んでいる』という性格と、『正々堂々正面から殴り合う』という戦闘スタイル、そして『追い詰められた際に小細工を用いてでも逆転しようとする』という勝利への執念のおかげでしょう。

 外道の見本市のような渋谷事変の敵キャラの中で、最初に戦って最初に敗死するのが蝗GUYです。彼のキャラクター性や戦闘シーン、そして散り様が描かれることによって、読者あるいは視聴者は、これから繰り広げられる物語の方向性を把握することができるのです。

 『呪術廻戦』において登場シーンの少なさのわりに人気が高いキャラとしてパパ黒が挙げられますが、人気を登場話数で割った場合に蝗GUYはパパ黒をも上回ると思います。ですが、パパ黒と違って彼は虎杖に終始圧倒されて敗死します。

 これほどキャラが立っている敵でもすぐに使い潰される。蝗GUYは、『呪術廻戦』作中に一貫している無常感を表現する役割すらも担っているのです。

 彗星の如く現れ、花火のように散っていった超人気キャラ・蝗GUY。彼の退場を惜しむファンは、きっと私だけではないはずです。死んで当然の悪事を働き、主人公の最も得意なファイトスタイルで勝負し、ボッコボコにやられる。これほどまでに完璧な噛ませ犬がいるでしょうか。

 蝗GUYは退場してしまいましたが、渋谷事変はまだまだ始まったばかりです。今後も衝撃的な展開が続きますが、渋谷事変の幕開けを飾った超人気キャラの存在が忘れられることはありません。これからも楽しんでいきましょう。

 今回の記事は以上です。最後まで読んでくださりありがとうございました。また何かの作品を通してお会いしましょう。

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