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2019年:アプリストア仕様変更まとめ~Google Play Store編~

▼これは何

こんにちは、ReproGrowthMarketingチームの稲田です
昨年2019年もApple・Google両ストアにおいて、多くの仕様・ポリシーの変更や機能追加が行われました
2020年になったということで、アプリマーケターなら押さえておくべき昨年2019年のGooglePlayStoreの各変更内容とその影響をまとめます
本noteは GooglePlayStore:Android 編です(AppleAppStore:iOS編はこちらを参照)

▼カスタムのストア掲載情報

個人的には一番重要で可能性を感じる機能が実装されました!
大きく分けて3つの軸でカスタムの掲載情報をユーザーに表示することができるようになりました

国単位での掲載情報の変更
まずは、国単位での掲載情報の変更です
従来は言語単位でしかメタデータの設定が出来ませんでしたが、現在は国ごとにストア掲載情報を設定することが可能になっています

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Source:AppFollow

これにより対象ユーザーの文化に合わせた細かいメタデータのローカライズが可能になり、遷移率やCVR向上が見込まれます
国内でのみ展開しているデベロッパーの方にはあまり影響がないですが、グローバルに展開、特に英語圏やスペイン語圏で展開している方は是非国ごとに設定することをオススメします

リワード有無での掲載情報の変更
次にリワード有無での掲載情報の変更です
アプリの事前登録が全てのデベロッパー・アプリに解放されたことにより、事前登録の有無がアプリローンチ直後の初速の鍵を握っていると言っても過言ではありません
その事前登録の中でも、事前登録によるリワードを設定することが可能になっており、そのリワードの有無でストアの掲載情報を出し分けることが可能になりました
この活用方法としては、リワード無ユーザーにはスクリーンショット内でDLによるインセンティブ訴求を高めてCVRを高めるなどがあるかと思います

DLステータスごとの掲載情報変更
最後にDLステータスごとの掲載情報変更です
個人的にはこれが正式実装されれば上記2つの軸と組み合わせたより精緻なターゲティングが可能になるため期待大です
期待大と書いているのは、本機能が現状EarlyAccessProgram(EAP)の段階であり正式に提供されていない機能であるからです
ただ、既にEAPの受付は終了しているため2020年に実装される可能性も大いにあるかと思います
以下にその概要を記します
ユーザーの当該アプリのDLステータスに応じてストアの掲載情報を出し分けることが可能になります

ユーザーコホート
・アプリを一度もインストールしたことが無いユーザー
・現在アプリをインストールしているユーザー
・以前アプリを使用していたが現在はアンインストールしているユーザー

上記の3つのコホートでそれぞれ掲載情報を変更が可能になるとのことです
例えば、以前アプリを使用していたが現在はアンインストールしているユーザーに対しては、スクリーンショット内で「おかえり」訴求をするなどで再インストールを促す施策などが打てそうです

▼アプリ評価計算方法の変更

昨夏からGooglePlayStoreでの評価の計算方法が変更になりました

評価計算方法の変更
従来:
・アプリリリースから全期間の評価が計算対象
→老舗アプリの評価に優位性があり、ローンチ直後のアプリは評価の変動幅が大きく不利であった

変更後
直近の評価のみが計算対象に変更
→老舗アプリでも直近の評価が重視されることになったことで、新旧アプリ両方にとって平等な評価方法に

今回の変更が意味することは、「常に良いアプリであり続けろ」というGoogleからのメッセージです
過去に高評価を受けたアプリであろうと、直近のユーザーが不満を抱えているのであれば良いアプリとは言えないです
今後はより一層ユーザーエンゲージメントが重要になってくることを示唆していると言えるでしょう

以下Googleの公式アナウンス引用です

We’re also making big changes to another key source of performance data: your user reviews. Many of you told us that you want a rating that reflects a more current version of your app, not what it was years ago — and we agree. So instead of a lifetime cumulative value, your Google Play Store rating will be recalculated to give more weight to your most recent ratings. Users won’t see the updated rating in the Google Play Store until August, but you can preview your new rating in the Google Play Console today.

▼レビューへの返信サジェスト機能

前述の評価に関連した機能追加です
GooglePlayConsole上でユーザーレビューに返信できることは周知のことかと思いますが、その際に返信文章をサジェストする機能が追加されました
現状は英語のみの対応ですが、今後各言語にも対応していく予定だそうなので要チェックです

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Source:Android Developers Blog

ただレビューへの返信に定型文を使用するのは推奨されていない為、どこまでこの機能が人間的に文章を作成できるのかが気になるところではあります

▼タグ機能

アプリカテゴリとは別に「タグ」をアプリに追加できる機能が昨夏から追加されました
本機能を使用するとアプリのストア上での顕在性が高めることが可能になります

タグ機能
・アプリカテゴリとは別に最大5つまでタグを設定可能
・GooglePlayConsoleの「ストアの掲載情報」から設定が可能
・本当に関連のあるものに絞って設定した方が効果が高く、無理して5つ上限まで設定する必要はない
・設定することにより、「関連するアプリ」欄などに表示される可能性が高まり結果としてストアページ流入数が増加が見込まれる

タグ機能の公式ヘルプとベストプラクティスは以下をご覧ください

▼アナリティクス機能の強化

GooglePlayConsoleのアナリティクスの機能強化が実施されました

アナリティクス機能の強化
・ユーザー獲得・チャーン・リテンション・獲得チャネルの分析機能が強化
時間単位から3ヵ月単位まででデータ集計粒度が増加し、より詳細なデータ分析が可能に

分析用途としては、インストール・アンインストールの時間帯とアプリ内での時間帯ごとの行動ログを突合して、アンインストールに寄与している行動の分析などでしょうか
アプリ流入前後のデータがよりシームレスに取得可能になってきており本機能は活用の幅がかなり広いかと思います

▼ベンチマーク機能の追加

待望のファーストパーティのベンチマークツールが標準で実装されました!
CustomPeerGroup」と呼ばれる本機能により、競合アプリのAndroid Vitals(クラッシュ状況やアプリサイズなど)とレビュー・評価セクションのデータとの比較が可能になっています
今後は競合アプリ100を対象にしたDL率とアンインストール率を閲覧できるMarket Insights機能も実装される予定とのことでこちらも要チェックです
以下細かい仕様に関して簡単にまとめています

Custom Peer Group
・比較可能なデータ:
- Android Vitals(クラッシュ状況やアプリサイズなど)
- レビュー・評価セクション

・比較不可能なデータ
収益などの機密データ
- DL率・アンインストール率

・比較可能アプリ
- 8〜12アプリまで比較可能だが比較するアプリの変更は1か月に3回まで
- オプトアウトすることもできるがその場合同機能は使用できない
- つまり競合アプリがオプトアウトしている場合は比較対象に設定できない

▼メタデータポリシーの厳格化

2019年11月末にGooglePlayStoreにおけるメタデータ設定のポリシー厳格化が発表されました
元々キーワードスタッフィングのような行為は禁止されていましたが、今回のポリシー変更で明文化されより厳格化された形になります
今回のポリシー変更で明記された禁止事項は以下の3点です

禁止事項
① 出典不明または匿名のユーザーからの賞賛や推薦の言葉
② アプリやブランドの比較データ
③ 単語を寄せ集めたもの、カテゴリが狭すぎる / 広すぎる単語リスト

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ポリシー変更直後アプリのストア上での公開が急に取り下げられたという話もよく聞きましたので、まだ対策をしていない方は速やかにポリシーに準拠したメタデータに変更することを推奨します!

▼アプリアイコンの形が変更に

GooglePlayStoreにおけるアプリアイコンの形が2019年6月末から一新されました

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左から: 旧アイコン, 新アイコン, レガシーモード

旧来は丸の形であったアイコンが角丸の形に変更されています
アイコンにおける描画エリアが拡張したことでアイコンで伝えられる情報が相対的に増加しました
まだ、以前の形のデザインのまま使用している方は上記を念頭においてリデザインを検討いただくのも良いかもしれません

▼GooglePlayStoreのUI変更

2019年8月下旬にGooglePlayStoreのUI変更が行われました
細かい変更が多いので全てには触れませんが、ホーム画面ではナビゲーションバーが上下に二分割されるなどの変更が行われています

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Googleからも公式のプレスが以下のように出ています

さらに細かい変更要素とその影響に関しては、拙noteで恐縮ですが以下を参考にご覧ください

▼最後に

以上2019年のアプリマーケターなら押さえておくべきGooglePlayStoreの各変更内容とその影響でした
細々としたものも多いですが、クリティカルな変更点も複数あるので要確認です

最新情報などをキャッチアップするのには定期的にGoogleの公式ガイドラインをチェックすることを強くオススメします

2020年も多くの新機能や仕様変更などがあるかと思いますので定期的に配信していければと思います!
直近の大きいものでいうと5月のGoogle I/O 2020になるかと!

最後までご覧いただきありがとうございました

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