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#39 祝儀の金額、デートの内容

警察、検察による捜査の手がどんどん拡がるにつれて、浄水プラント、選挙活動、政治活動、塾の関係者など、多くの関係者が巻き込まれていきました。

対象者や内容から見ても、証拠を探すためだとは到底思えませんでした。
多くの人を苦しめ、私を精神的に追い込み、さらには世間に悪い評判を広めることが目的であると思えるほどに・・・。

■登場人物
私:藤井浩人

Y刑事:愛知県警刑事、任意同行から私を担当。逮捕前の取り調べから、積極的に恫喝。

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「そうそう、検察から連絡があって『藤井からもらった祝儀はいくらだった?』って聞かれたよ」
高校の友人、大学の友人などから同じことを聞かされました。

2013年から2014年までの間に、私が出席した結婚式の当事者のところを捜査員が訪ねては
「藤井からもらった祝儀はいくらだったか?その他に何かもらわなかったか?」
そんなことを聞いて回っていたとのことでした。
(わざわざ書くのも恥ずかしい話ですが、私は平均的な金額の祝儀しか差し上げていませんでした...)

また、当時お付き合いをしていた女性にも捜査は及んでいました。
「どこへ連れて行ってもらったのか?何をご馳走してもらったのか?何かプレゼントは買ってもらっていないか?」
そのようなことを事細かに聞く事情聴取に、何度も警察署まで呼ばれたということでした。

学生の頃から長年お世話になっている床屋さんは、ときどき友人のように冗談混じりのメールを送ってくれるのですが、そんな内容をわざわざ何枚もの紙に印刷して
「この内容は、あなたが送ったことですか?」
と、営業中のお店に内容を確認に来たそうです。
「お宅さん達も上司に言われて来てるんでしょうけど、こんなことして、無駄だと思ってるんでしょ?」
捜査員に尋ねると、苦笑いをしながら何も言わなかったそうです。

他にも、事情聴取に関する数多くのエピソードを後に教えてもらいました。
おそらく、私が把握できていないところへも捜査員は行っていることでしょう。まだ私の知らないエピソードがあれば、是非教えてください。

何の収穫もない、意味も分からない捜査を行った刑事や検察は何を感じていたのでしょうか。

多くの人が嫌な思いをされたことを申し訳なく思うと同時に、許せない思いが蘇ります。
もちろん、多くの警察官や検察官は正義感をもって仕事に取り組んでいるでしょう。
今回の事件における捜査でも、
(この事件は何かおかしいのではないか?)
そう感じた捜査関係者は少なからず存在したと思います。

しかし残念なことに、そんな声を上げる勇気も、その声を拾い上げる気骨のある上司も、これらの組織にはいなかったのでした。

損得勘定にこだわる取調べからも明らかなように、”組織の方針に逆らっても自分にメリットがない”、そんな気持ちが生まれるのでしょう。気持ちが全くわからないわけではありませんが、「長いものに巻かれて、正しいことを貫けない」ことは社会にはびこる大きな問題だと思います。

捜査とは異なりますが、こんなエピソードもあります。
選挙事務所の役員であったO氏は、手帳をはじめいくつもの所有物を押収されていました。
一審の後、愛知県警はその押収物を返しに来ました。返しに来たのは何と、"美濃加茂市を焼け野原に..."の恫喝をしたY刑事本人でした。

O氏はもちろん知るわけもなく、
「あんたら愛知県警が、”美濃加茂市を焼け野原にする”なんて、ふざけたことを藤井市長に言ってくれたらしいな。どういうつもりで言ったんだ?」
そういうと、Y刑事は
「私は、そんなこと言っていません!」
と答えました。
O氏「あんたらは、言っていないと言うかもしれないが、私たちは藤井からそう聞いている。言った言わんの話は、今回の事件と全く同じことじゃないのか?」

会話の最後に、
O氏「君は、どこの学校を卒業をしたのか?」
Y刑事「私は名古屋工業大学を出ています」
O氏「藤井市長と同じやないか。市長のこと、今はどう思っているんだ?」
Y刑事「藤井さんは、同窓として、若くして市長になられて立派な方だと思っています。これからも頑張ってほしいと思っています」
こんなやりとりがあったそうです。

警察官も人です。私は取調べ中に、Y刑事から大学が同じことや、Y刑事の家族の話もいろいろ聞きました。またいつか、取調室とは違う場所で、お話してみたいものです。

今となっては、個人を責めるつもりはありません。しかし、権力や権限のある人たちには、どのような組織であっても、一人の人としてどう振る舞い、生きるのか。大きなものを背負っていると思います。

職業や立場がどのようにあっても、大人たちが次世代に対して、自分たちの行動を示せる社会であって欲しいと願います。

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