見出し画像

生まれ変われるなら、普通になりたい30代ゲイ #23

もし人生をやり直せるなら
生まれ変われるならと空想にふける瞬間ってありますよね。

みなさんは、生まれ変わっても
人生をやり直せるとして

また自分になりたいですか。

それとも自分じゃない誰かになって人生をやり直したいですか。




僕は、僕じゃない誰かになりたいと思います。



全くの別人じゃなくても
同じ僕の器で生まれ変わってもいいです。


でも次、生まれ変わるならゲイじゃない僕で生まれ変わりたいです。



僕は、僕が思う普通に生まれ変わりたいです。





僕はゲイです。



ゲイでよかったと感じる瞬間もたくさんあります。

僕がゲイでよかったと感じる瞬間は
ゲイだったからこそ、出会えた友人たちの存在がそう感じさせてくれているのだと思います。


年齢は違うけど、住んでいる地域は違うけど、性格も全然違うし、趣味も違うけど
でも、そんな中で“ゲイ”だという共通点で出会えた素敵な友人がたくさんいます。


そんな友人たちと、楽しく過ごす時間はとても幸せに感じるし
僕は出会いに恵まれている人生だといつも実感しています。


でも


僕はもう一回、僕をやり直せるなら
ゲイじゃない自分になりたいと心の底では思っています。



僕は僕自身がゲイであるという事実を受け入れつつも、どこかでコンプレックスに感じている部分があるのかもしれないです。


仮に僕がゲイじゃなかったとしても、そのときの自分の状態に合わせた悩みや課題は必ずあると思うし
それを受け入れながら、それと向き合いながら生きていくしかないんですよね。



僕は、今の僕が好きです。
もちろん嫌いな部分もたくさんあります。
どうしようもないなと感じる部分もあります。

でも、その部分を含めて
総じて自分のことを愛せていると思います。


僕はとても不器用で
何かをしようとすると人より時間がかかるし
欠点がたくさんで、苦手なこともたくさんあります。

だからこそ、僕は同じように不器用な人の気持ちがなんとなくわかります。
共感できます。辛さもなんとなくだけど分かるような気がします。

僕はしんどいことや辛いこと、悲しいことを体験をするのが極端に苦手です。
それと同時に、自分以外の誰かが悲しんでいたり、苦しんでいる姿を見たり、その状態になっていることを想像すると
自分も一緒に苦しくなってしまいます。
自分が辛くなりたくないから、苦しくなりたくないから、その誰かを助けてしまいます。手を差し伸べてしまいます。
僕は優しくなんかないんです。自分が傷つきたくないから他の誰かに優しくする。
それが僕です。

僕は決して強くなくて、なんならとても弱いです。弱くて臆病で人の目ばかりを気にして生きています。
人に嫌われることがとても怖いです。だから、期待に応えたいんです。
僕を見てくれているその誰かの期待に応え続ければ、僕は嫌われずに生きられる。

僕は、自分にできないことが多い分
それができちゃう人に憧れるし、すぐにその人のことを好きになってしまいます。
惚れっぽいし、人懐っこいのが僕です。

こんなどうしようもない僕だけど
僕は僕のことが好きだし

ありがたいことに僕のことを好きでいてくれる人もたくさんいると
日々、実感できる瞬間がたくさんあります。


受け入れたくない部分もあるけど
僕は、そんな僕を受け入れていくしかないから

僕は今日も現実を直視して
自分の目の前にある幸せを日々、見逃さないようにしっかりと少しずつ手繰り寄せながら

小さな幸せを毎日、積み重ねていって
大好きな誰かと幸せに老いていく

そんな人生にしたいです。


はじめの話からだいぶそれてしまいましたね。



生まれ変われるなら普通になりたい。

それが僕の本音です。

僕の言う普通は、セクシャリティに限った話ではありません。

僕には主体性がありません。

僕の中心にはいつも、僕じゃない誰かがいて
その僕じゃない誰かがいないと僕はとても不安定で、僕らしくいられないような感じがします。

これが僕だけど、不器用にしか生きられない僕は普通ではないようにも感じます。

そんなふうに思いながらも

でも僕は、今日もなにも変われないままの僕で生きていきます。

“普通”ってなんなんでしょうね。

普通こそ、一番むずかしくて

偏った価値観なのかもしれないとも僕は思ってしまいます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?