ゲイ大学生 はじめての彼氏 #15
はじめて彼氏ができたのは大学3年生の頃でした。彼との出会いは、友人からの紹介がきっかけでした。
「ひろト、今週末暇やったらご飯行こ〜」
「その日、空いてるから大丈夫!行くー!」
こんな感じの軽い誘いで、普段から仲良くしているゲイの友人と食事に行くことになりました。
そして、約束の当日。
待ち合わせ場所にいくと知らない人がたくさんいました。
その友人と僕をあわせて全部で8人。
友人曰く、サプライズで合コンを企画したとのこと。
全員がその友人の友達で、全員が合コンであることを知らされずに集合するという突拍子もないイベントを企画してくれていました。
もちろん全員がゲイです。
その場に集った全員が困惑していました。
(こんなことなら、もっとおしゃれしてくればよかった…。)
全員が困惑している中、幹事は意気揚々と予約していた店に全員を引き連れていき
お店に入ってすぐにぎこちなく自己紹介がはじまりました。
最初は、全員緊張していましたが幹事が盛り上げ上手だったこともあり
すぐに打ち解けて仲良くなりました。
その参加者の一人と、僕はその後にお付き合いをすることになります。
合コンを終え、全員とメールアドレスを交換し帰宅すると
その人から今度、二人で会いたいとお誘いの連絡がきました。
その人は、合コン中もずっと僕のことを「かわいい」と言ってくれて、たくさん話しかけてくれた人でした。
それから何度か、食事に行ったり、遊んだりして
知り合って2週間ほどで彼から告白されました。
正直、彼のことが好きなのかよくわかりませんでした。
彼のことも分からないことだらけでした。
でも素直に自分に好意を持ってくれたことがとても嬉しかったです。
僕にとって同性の人から告白されるのは初めての経験でしたし
同性の人から好意を寄せられた経験も初めてでした。
ゲイデビューしてから失恋つづきだったこともあり
自分の気持がわからなくなっていました。
単純に同性の人と付き合うことに対して、好奇心や憧れもありました。
僕は彼のことを好きなのかどうなのかも分からないまま、その場の空気感や好奇心で彼からの告白を受け入れて
お付き合いすることにしました。
彼のことが好きかどうかは分かりませんでしたが、そういうのって付き合ってみないと分からないものなのかなと当時は思っていました。
しかし、彼とのお付き合いは一ヶ月ほどで終わりました。
大きな壁にぶち当たった感覚でした。
人を好きになることって簡単なことじゃないんだと痛感したし、お互いの気持ちを分かり合うことがどれだけ困難なことかを知りました。
今、思えばいい経験でしたが
当時の自分にとってとても苦い体験でした。
次回以降に、その彼との別れに至るまでのお話を書きたいと思います。
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