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きっと成功を掴む未来【第12話】

【登場人物】
主役:佐々木隼人(横須賀大学・4年生:経済学部)
《勤務先:ジャパンファイナンス(金融会社)》

同級生:宮崎ひとみ(横須賀大学・4年生:経済学部)
《勤務先:グローバル保険(保険会社)》

同級生:石原勇気(横須賀大学・4年生:社会学部)
《勤務先:日本開発不動産(不動産会社)》

同級生:木内早苗(横須賀大学・4年生:商学部)
《勤務先:アジアパシフィック証券(証券会社)》

【第12話】人との繋がり

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一週間ほどの夏休みも終え、一人ひとりが元気な姿で出社をしていた。

営業1課田辺課長:
『おはよう!みんな、今日からまた一生懸命に仕事の方を頼むぞ!』

田辺課長が休み明けのチームメイトに向けて号令を発した。
佐々木や金子もまた課長の言葉を深く心に刻み込んでいた。

金子:
『佐々木君、夏休みはどうだった!?』

佐々木:
『友達の会社の旅館に行っていてリラックスすることが出来たよ!』
『金子は実家へ帰ったんだっけ!?』

金子:
『上京して以来、久しぶりに実家へ帰ったわ!』

佐々木:
『東京での生活を報告したの!?』

金子:
『親の反対を押し切って東京へ出てきたんだけど心配をしていたわ!』
『でも、頑張って生活をしている事を告げると少しは安心をしたみたい!』

佐々木:
『そうなんだ!きっと金子のご両親は金子の事を期待しているんだよ!』
『早く落ち着いて実家のご両親を安心させないとね!』

金子:
『もっと頑張らないといけないね』

佐々木:
『焦ることはないよ!そのうち東京での生活が落ち着いてくるよ!』

金子:
『佐々木君、今度東京の事を少し教えてよ!』

佐々木:
『いいよ!なんでも聞いてよ!』

金子:
『ありがとう!』

佐々木と金子が会話をしている所に佐々木宛の電話が入った。

須藤(先輩):
『佐々木・・、1番に不動産会社の瀬崎社長から電話が入っているぞ!』

佐々木:
『須藤さん、ありがとうございます』

佐々木は保留にしてあった瀬崎社長の電話をすかさずに取った。

佐々木:
『お世話になっています、佐々木です』

瀬崎(不動産会社社長):
『佐々木さん、先日はお疲れさまでした』
『明日にでも私の会社へ寄ってもらえませんか!?』

佐々木:
『わかりました、明日お邪魔させていただきます』

佐々木は瀬崎社長と約束を交わし翌日不動産会社へと伺う事にした。

~翌日~

瀬崎(不動産会社社長):
『佐々木さん、ご足労頂きすいません』

佐々木:
『先日はいろいろと勉強をさせて頂きありがとうございました』

瀬崎(不動産会社社長):
『今日お呼びしたのは先日のパーティーに来られた「小田代議士(閣僚)」から頼まれた件で相談をさせてもらいたくお呼びしました』

佐々木:
『確か!飲食店の社長の件とおっしゃっていたことですか!?』

瀬崎(不動産会社社長):
『そうです!その飲食店の社長は現在イタリア料理店を経営されているのですが、とても人気のあるお店に成長されたそうです』

佐々木:
『はぁ・・・』

瀬崎(不動産会社社長):
『現在は社長と数人のスタッフで切り盛りをされているのですが、別の店の出店計画を考えているそうです』

佐々木:
『融資の相談ですか!?』

瀬崎(不動産会社社長):
『それも必要だと思いますが、一度イタリア料理店へ行ってみましょう!』

佐々木:
『わかりました』

佐々木と瀬崎(不動産会社社長)は、飲食店の社長が経営するイタリア料理店へ向かった。

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佐々木:
『ずいぶん繁盛していますね!』

瀬崎(不動産会社社長):
『とくに女性に人気のお店とか言っていましたよ!』

イタリア料理店 女性スタッフ:
『いらっしゃいませ! 只今満席なので別室でお待ちいただけますか!』

佐々木:
『飲食店で別室で待たされるのは初めてですね』

瀬崎(不動産会社社長):
『この店の別室にはワインの紹介とお土産コーナーがあるので面白いですよ!』

イタリア料理店 女性スタッフ:
『こちらで少しお待ちください』

佐々木:
『ずいぶんお洒落な待合室ですね!』

瀬崎(不動産会社社長):
『気に入ったワインはお店でも飲むことができますよ』

佐々木はお洒落な棚に並ぶワインに見とれていた。

イタリア料理店 女性スタッフ:
『瀬崎様、お待たせいたしました、ご案内いたします』

瀬崎(不動産会社社長):
『佐々木さん、お店の方へ行きましょう!』

佐々木は瀬崎(不動産会社社長)の後について店の方へと向かった。

瀬崎(不動産会社社長):
『佐々木さん、このお店は「パスタ料理」が人気ですよ!』

佐々木は席に着くとメニューを食い入るように見ていた。

佐々木:
『「メランザーネ&ポモドーロのパスタ」ってなんだろう??』

瀬崎(不動産会社社長):
『佐々木さん・・・決まりましたか!?私はぺスカトーレにします』

イタリア料理店 女性スタッフ:
『お料理はお決まりですか?』

佐々木:
『では、きのこの和風スパゲッティーにします』

瀬崎(不動産会社社長):
『私はぺスカトーレでお願いします』

佐々木は専門料理店に来るのが初めてだったため少しソワソワしていた。

瀬崎(不動産会社社長):
『佐々木さん、この後このお店の社長と約束をしていますのでしっかりと料理を味わって下さいね』

佐々木:
『わかりました』

佐々木と瀬崎(不動産会社社長)は会話を重ねながら料理を堪能していた。

瀬崎(不動産会社社長):
『食べましたね!どうでしたか!?お料理は!』

佐々木:
『普段では食べたことのないパスタでしたのでとても美味しかったです』

瀬崎(不動産会社社長):
『それは良かった、そろそろ事務所の方へ伺いましょうか』

佐々木と瀬崎(不動産会社社長)はお店から数分のところにある飲食店の社長がいる事務所へと向かった。

二人は事務所に着くと瀬崎が事務所のドアをノックした。
すると事務所の中から一人の男性が現れた。

門田(飲食店社長):
『瀬崎社長、お忙しい中ご足労頂きありがとうございます』

事務所から出来た男性は飲食店の社長だった。

瀬崎(不動産会社社長):
『本日は私がお世話になっている金融機関の方も一緒に参りました』

門田(飲食店社長):
『どうぞお入りください』

佐々木と瀬崎(不動産会社社長)は事務所へと入りソファーに腰掛けた。

瀬崎(不動産会社社長):
『門田社長、こちらがお電話でお話をした佐々木さんです』

佐々木:
『初めましてジャパンファイナンスの佐々木です』

門田(飲食店社長):
『初めまして門田です、お忙しい中すみません』

瀬崎(不動産会社社長):
『小田代議士(閣僚)から佐々木さんのお力を貸してもらってくれといわれましたので一緒に参りました』

門田(飲食店社長):
『今まで一人で頑張ってきましたが、新たにお店を出店するにあたりどうして良いものかわからなかったので小田代議士(閣僚)にご相談しておりました』

佐々木:
『そうですか』

瀬崎(不動産会社社長):
『私は物件を担当することはできるのですが、資金繰りや経理などがわからなくて!』

門田(飲食店社長):
『料理を作ることは得意なのですが、私一人ではスタッフの管理も手が回らないので困っておりました』
『佐々木さん、何か良い方法はないでしょうか!?』

佐々木:
『ご事情はよく分かりました。それでは各専門家から力を借りるのはいかがですか!』

門田(飲食店社長):
『専門家ですか!?』

佐々木:
『しばらくの間、門田社長は料理の指導に専念しその他の業務は各専門家の力を借りてお店を増やしていけば負担も最小限で済むと思います』

門田(飲食店社長):
『是非、お願いします』

佐々木:
『わが社で定期的にビジネスマッチングをしていますので会社に戻り上司に相談します』

門田(飲食店社長):
『わかりました』

佐々木:
『改めてご連絡をさせて頂きます』

佐々木は以前、田辺課長(営業1課課長)から言われた「人との繋がり」を肌で感じていた。

~続く~











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