見出し画像

きっと成功を掴む未来【第20話】

【登場人物】
主役:佐々木隼人(横須賀大学・4年生:経済学部)
《勤務先:ジャパンファイナンス(金融会社)》

同級生:宮崎ひとみ(横須賀大学・4年生:経済学部)
《勤務先:グローバル保険(保険会社)》

同級生:石原勇気(横須賀大学・4年生:社会学部)
《勤務先:日本開発不動産(不動産会社)》

同級生:木内早苗(横須賀大学・4年生:商学部)
《勤務先:アジアパシフィック証券(証券会社)》

【第20話】支えあう友情

画像1

佐々木は忙しかった仕事から解放される日曜日の朝を向かえていた。

「同級生の宮崎のお見舞い」に行くため、佐々木はあわただしく身支度を整えながら容体のわからない宮崎の事を考えていた。

佐々木:
『入院をしただなんてどうしたんだろ!?』

佐々木は落ち着かない様子で何をするにも物事が手に着かなかった。
唯々物思いに更けていると家を出る時刻が徐々に近づいていた。

佐々木:
『もう!こんな時間か!行かなきゃ』

佐々木は自宅を飛び出し、宮崎が入院をしている病院へと向かった。

病院に着くと遠くの方から佐々木を呼ぶ声が聞こえてきた。

石原:
『佐々木・・!こっちだぞ!』  

佐々木は石原の元へすぐさま駆け寄って行った。

佐々木:
『宮崎の様子はどうなんだ!』

石原:
『病院の中にいる木内から連絡があって、2階の喫茶店で待っているように言われたよ!』

佐々木:
『そうか!では喫茶店に向かおう!』

佐々木と石原は、病院の中にある喫茶店へと向かった。

石原:
『ここだな!喫茶店は!』

佐々木:
『中に入ろう!』

佐々木と石原はあまりお客のいない喫茶店の入り口付近の席で待つことにした。

~数分後~

しばらく喫茶店で待っていると、パジャマ姿の宮崎が木内と一緒に現れた。

佐々木:
『宮崎!大丈夫かよ!』

石原:
『ここへ座って!』

宮崎と木内も椅子に腰かけ会話が始まった。

佐々木:
『いったい何があったんだ!体調の方は大丈夫なのか!?』

宮崎:
『驚かしてごめんなさい!仕事を頑張りすぎて過労で倒れてしまったの!』

石原:
『体調の方はどうなの!?』

宮崎:
『だいぶ回復したわ!お医者さんが言うには明日にでも退院できると言われたわ!』

佐々木:
『そうか!ビックリしたけど安心したよ!』

石原:
『でも!あまり無理はしないほうがいいよ!』

宮崎:
『ありがとう!』

佐々木:
『退院する日が決まったら迎えに来ようか!』

木内:
『ひとみの家族が車で迎えに来るらしいよ!』

佐々木:
『そっか!お手伝いできることがあったら言ってね!』

宮崎:
『ありがとう!佐々木君』

石原:
『落ち着いたらまた連絡してくれよな!快気祝いをやらなきゃね!』

木内:
『快気祝いは私もお手伝いをするからね!』

宮崎:
『みんな!・・ありがとう!』

宮崎は同級生のやさしさに少し目が潤んでいた。

木内:
『みんな!ひとみの事を心配しているんだよ!』

石原:
『そろそろ行こうか!宮崎の身体に触るから!』

佐々木:
『あまり無理をしないでくれよな!頼りにしてくれなきゃ困るからな!』

木内:
『私はひとみを病室に送ってから帰るわ!』

宮崎:
『本当にありがとう!』

4人は席を立ち佐々木と石原は病院を後にした。

佐々木と石原は最寄りの駅に向かいながら話をしていた。

石原:
『大したことがなくてよかったな!』

佐々木:
『突然、お前から連絡を貰った時はとても驚いたよ!』

石原:
『木内から連絡を貰った時は「とにかく病院に来て」としか言わなかったからビックリしたよ!』

佐々木:
『大したことがなくて本当に良かったよ!』

石原:
『急な連絡だったけど、予定とかなかったのか!?』

佐々木:
『予定はあったけど・・宮崎が心配だったから!』

石原:
『お前はやっぱり宮崎の事が好きなんだな!』

佐々木:
『そんなんじゃないよ!友達じゃん!』

石原:
『そうか!快気祝いの日取りが決まったら連絡をするから宜しくな!』

佐々木:
『わかったよ!準備の方は頼むぞ!』

佐々木と石原は宮崎の事を話題にしながら途中の路地で分かれた。

画像2

~翌日~

宮崎は無事に病院をすることができた。
体調もだいぶ回復しいつもの宮崎へと戻っていた。

その日の夜、同級生の石原から佐々木の元へと連絡が入った。

佐々木:
『よぉ!石原・・どうした!?』

石原:
『木内から連絡があって、無事宮崎が退院したらしいぞ!』

佐々木:
『そっか!それは良かった!』

石原:
『お前、本当に心配をしていたもんな!』

佐々木:
『友達だろ!そりゃ心配もするよ!』

石原:
『それで!快気祝いなんだけど「次の日曜日の夜」にでも開こうと思うが大丈夫か!?』

佐々木:
『宮崎が問題なければ俺は大丈夫だょ!』

石原:
『わかった!宮崎は大丈夫と言っていたからその予定で進めるから宜しくな!』

佐々木:
『楽しみにしているよ!』

石原:
『場所が決まったら連絡するわ!』

佐々木は宮崎の退院した連絡を受けて気持ちがホッとしていた。
再び仲間が集まる「次の日曜日」をとても待ち遠しく感じていたのだった。

~続く~



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?