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きっと成功を掴む未来【第3話】

【登場人物】
主役:佐々木隼人(横須賀大学・4年生:経済学部)
《勤務先:ジャパンファイナンス(金融会社)》

同級生:宮崎ひとみ(横須賀大学・4年生:経済学部)
《勤務先:グローバル保険(保険会社)》

同級生:石原勇気(横須賀大学・4年生:社会学部)
《勤務先:日本開発不動産(不動産会社)》

同級生:木内早苗(横須賀大学・4年生:商学部)
《勤務先:アジアパシフィック証券(証券会社)》

【第3話】 《卒業式》

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とうとう学生生活最後のイベント『卒業式』が3日後に迫っていた。
放課後、佐々木たち4人は学校の近くのレストランで食事をしながら「学生時代の思い出」や「将来の展望」などを語り合っていた。

石原:
『佐々木、お前会社に入ったらどんな仕事をするんだ!? 』

佐々木
『営業だよ! 』

石原
『営業って、何を営業するんだ? 』

佐々木
『企業への融資業務だよ 』
『企業も運転資金は必要だろ。 利用してもらえる会社を探して貸付をするんだ! 』

石原
『そうなんだ、大変そうだな』

佐々木
『いろいろと勉強をしなければいけないんだ、お前もだろ! 』

石原
『俺も営業だけど、不動産会社だから不動産に関する知識は必要だな!』

佐々木
『宮崎は、何するんだ!? 』

宮崎
『私も保険の営業よ! 』

佐々木
『保険の営業って何をするんだ? 』

宮崎
『私の仕事は、主に生保ね』
『生保は生命保険や医療保険それと年金保険などの販売ね』

石原
『いろいろな仕事があるんだな』

宮崎
『早苗は何をするの? 』

木内
『私は、証券事務よ! 』
『株式のことや社債などのお手伝いをするわ』

宮崎
『今の時代、資産運用が流行っているから忙しそうだね』

木内
『いろいろと知識はつけておかないとね』

佐々木
『それにしても、あと3日で卒業だな! 』

宮崎
『なんだか、少し寂しくなるね』

石原
『しかし佐々木のエピソードは一生もんだよな!』

木内
『佐々木君のエピソードってなに!? 』

石原
『前に、こいつ寝坊して慌てて学校に向かったんだけど、着いた学校が違う大学だったんだよね』

木内
『どういうこと? 』

石原
『前日、東京の品川大学の学園祭に行ったんだけど、寝坊した当日も品川大学に向かっちゃって』
『俺は品川大学の中に、横須賀大学ができたかと思ったよ』

宮崎
『学校はどうしたの? 』

石原
『結局、来なかったよ! 』

佐々木
『あの時、いろいろと考え事をしていたから間違ったんだよ』

宮崎
『学園祭がとても楽しかったみたいだね』

石原
『な、なにもなかったよな、佐々木』

佐々木
『おっ、おぉ~』

木内
『怪しいな!? でも信じる事にしよう! 』

石原
『女神様みたい』

4人は、ギクシャクしながらも、学生時代の思い出を楽しんでいた。

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~ 卒業式当日 ~

とうとう学生最後の日がやってきた。
4人は既に会場に詰め掛けており、卒業式が始まるのをひたすら待っていた。

場内アナウンス
『これから卒業式を始めます・・・』

ザワついていた会場が、緊張感のある空気へと変わっていった。

壇上には学長がマイクの位置を確認していた。

学長
『皆さん、卒業おめでとうございます』
『社会に出てもこの学校で学んだ知識や経験そして人との繋がりを大切に育てて行って下さい。社会に出ると・・・』

学長の挨拶が永遠と続いていた。

石原
『話が長いな~、もう飽きてきたな~』

宮崎
『石原君、静かにして! 』

間もなくすると学長の話も終わり来賓の方の挨拶が続々と続いていった。

石原
『いつまで話が続くんだ』

木内
『今日で最後なんだから我慢をしなさい』

しばらくすると卒業証書の授与が始まり、一人ひとりの名前が読み上げられた。

佐々木
『とうとうクライマックスが始まったな』

宮崎
『お別れだね』

石原
『楽しい学生生活だったな』

木内
『これで卒業をするんだね』

卒業証書を受け取った4人の心には熱い思いがこみ上げていた。
どこからともなく在校生の演奏する音楽が4人の心をより一層演出していった。

場内アナウンス:
『本日の卒業式はこれで終了となります・・・』

一斉に大勢の生徒が、講堂から出ていった。
4人は学校の噴水広場で立ち止まり、別れを惜しみあっていた。

宮崎
『いろいろとありがとうございました。 これからも宜しくね』

石原
『楽しい学生生活だったけど、それそれの活躍をお祈りしています』

木内
『みんなに会えて嬉しかった、これからも宜しくお願いします』

佐々木
『新たな人生の始まりだから、前を向いて頑張って行こう』

4人はそれぞれの思いをぶつけ合いながら、これからの不安と期待が交錯していた。 

~ 続く ~

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