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きっと成功を掴む未来【第17話】

【登場人物】
主役:佐々木隼人(横須賀大学・4年生:経済学部)
《勤務先:ジャパンファイナンス(金融会社)》

同級生:宮崎ひとみ(横須賀大学・4年生:経済学部)
《勤務先:グローバル保険(保険会社)》

同級生:石原勇気(横須賀大学・4年生:社会学部)
《勤務先:日本開発不動産(不動産会社)》

同級生:木内早苗(横須賀大学・4年生:商学部)
《勤務先:アジアパシフィック証券(証券会社)》

【第17話】そっと支える協力者

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美容室のオーナーと共に新事業の取り組みを開始した佐々木は、これからの美容室の展開をイメージしやすくする為に同僚の金子にも協力をしてもらうことを考えていた。

金子:
『佐々木君、おはよう!美容室の吉本オーナーと会ったんでしょ!』

佐々木:
『そうなんだ!美容室の経営について相談を受けてね!』

金子:
『経営が危ないの!?』

佐々木:
『違うよ!美容室の吉本オーナーは、今の時代に合わせた美容室の運営について悩まれていたんだ』

金子:
『今の時代か!』

佐々木:
『そこでお客様へのサービスの一環としてITを取り入れた方法を提案したんだ!』

金子:
『美容室もITの時代か!』

佐々木:
『提案はしてみたけど、いろいろと準備をしないといけなくて!』

金子:
『大変だけど頑張ってね、応援しているから!』
『この前の約束をした件だけど、今度の週末にお邪魔して良い!?』

佐々木:
『約束ってなんだっけ!?』

金子:
『今度、自宅に料理を作りに行く話をしたじゃない!』

佐々木:
『あぁ~、そのことだったか!』

金子:
『お邪魔じゃなければ、食材を買ってから伺おうと思うんだけど!』

佐々木:
『大丈夫だよ!何か準備をしておくものがあったら言ってね』

金子:
『キッチン道具があれば大丈夫だと思うよ!』

佐々木:
『そうか!楽しみにしているよ!』
『ところで、美容室の吉本オーナーの事なんだけど』

金子:
『どうかしたの!?』

佐々木:
『ITの提案をしたものの、今一つ「イメージ」が浮かばなくて!』

金子:
『何か私がお手伝いできることがあったら言ってね!』

佐々木:
『そうだ!金子・・、モデルをやってくれないか!?』

金子:
『モデルってどういう事!?』

佐々木:
『美容室の吉本オーナーにもイメージをしてもらえるようにイメージサンプルを作りたいんだ!』

金子:
『私にできるかな!?』

佐々木:
『大丈夫だよ!僕が段取りをするから心配しないで!』

金子:
『わかったわ!』

佐々木は「同僚の金子」をモデルに起用することで、美容室の吉本オーナーに提案した『今の時代』のスタイルを作り出そうとしていた。

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~翌日~

佐々木と金子は吉本オーナーの美容室へと向かっていた。

佐々木:
『吉本オーナー(美容室オーナー)、昨日お電話でお話た件で参りました』

吉本オーナー(美容室オーナー):
『佐々木さん・・お待ちしておりました、よろしくお願いします』

佐々木:
『今回、モデルをやってもらう同僚の金子です』

吉本オーナー(美容室オーナー):
『金子さん・・ご無沙汰しております、どうぞ宜しくお願いします』

金子:
『素人ですが宜しくお願いいたします』

佐々木:
『今日は他に2人をお呼びしていますので、後ほど来られますので紹介をさせて頂きます』

吉本オーナー(美容室オーナー):
『わかりました』

佐々木:
『早速ですが、金子の髪型からお願いします』

吉本オーナー(美容室オーナー):
『金子さん、始めさせていただきますね!』

金子:
『お願いします』

吉本オーナーは金子のリクエストを聞きながら淡々と髪型を仕上げていった。

吉本オーナー(美容室オーナー):
『金子さん、ご自身のイメージはいかがですか!?』

金子:
『ワクワクしてきました、仕上がりが楽しみです』

髪型が大詰めに差し掛かろうとしたとき一人の男性が現れた。

千堂:
『ごめんください!佐々木さんとお約束をした千堂です』

佐々木:
『千堂さん・・お待ちしておりました、少しお待ちください!』

吉本オーナーは見る見るうちに金子の髪型を仕上げてしまった。

吉本オーナー(美容室オーナー):
『金子さん・・いかがですか!?』

金子:
『とても素敵です、ありがとうございました』

佐々木:
『吉本オーナー・・ご紹介いたします、メイクアップアーティストの千堂さんです』

吉本オーナー(美容室オーナー):
『メイクアップですか!?』

佐々木:
『そうです。髪型と一緒にお客様を綺麗にメイクアップしていきます』

吉本オーナー(美容室オーナー):
『誰がメイクをするのですか!?』

千堂(メイクアップ):
『初めまして!千堂です。お客様へのメイクは私の生徒が行います。私はメイクアップの学校を営んでおりますので、私の生徒も吉本オーナーの元で勉強をさせて頂きたいと思っております』

吉本オーナー(美容室オーナー):
『なるほど!ありがとうございます、是非私のお手伝いを頂きたく存じます』

佐々木:
『千堂さん・・早速ですが金子のメイクをお願いいたします』

金子:
『初めまして、お世話になります金子と申します』

千堂(メイクアップ):
『金子さん、それでは始めさせていただきます』

千堂(メイクアップ)は、自前の化粧道具を取り出し金子のメイクを始めた。

佐々木と吉本オーナーは、千堂の手際の良さを食い入るように見ていた。

しばらくすると千堂が佐々木に声をかけてきた。

千堂(メイクアップ):
『佐々木さん、最後の仕上げをしたら終了になります』

佐々木は金子が見る見ると「綺麗な姿」に変わってくのを目の当たりにしていた。

吉本オーナー(美容室オーナー):
『金子さん、とても綺麗ですよ!』

吉本オーナーもまた美しく変身した金子の姿に驚いていた。

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数時間が経ちまたもや一人の男性が現れた。

小島:
『ごめんください!佐々木さんとお約束をした小島です』

佐々木:
『小島さん・・お待ちしておりました、本日は宜しくお願いします』

千堂(メイクアップ):
『佐々木さん、金子さんのメイクが完成しました』

佐々木:
『千堂さん・・ありがとうございます』

メイクが完成した金子は別人へと変わっていた。

吉本オーナー(美容室オーナー):
『佐々木さん、次は何をするのですか!?』

佐々木:
『お客様のメイクが終わったらお客様を撮影します』

吉本オーナー(美容室オーナー):
誰が撮影をするのですか!?

佐々木:
『勿論、吉本オーナーにやって頂きます』

吉本オーナー(美容室オーナー):
『私は撮影なんかしたことはありませんよ!』

佐々木:
『だからこそ練習をして頂きます。本日は小島さんの指導を受けて頂きコツを掴んでもらいます』

吉本オーナー(美容室オーナー):
『わかりました・・頑張ってみます』

佐々木:
『吉本オーナー・・紹介します、こちらはカメラマンの小島さんです』

小島:
『カメラマンをやっている小島です。私の感覚を少しでもお伝え出来たらと思っていますので宜しくお願いします』

吉本オーナー(美容室オーナー):
『小島さん、ご指導のほど宜しくお願い致します』

吉本オーナーは、自らお客様を撮影することになったため、真剣さがさらに高まっていた。

佐々木:
『小島さん・・早速ですがここにいる金子の撮影をお願いします』

金子:
『金子と申します、宜しくお願いいたします』

小島:
『吉本さん、私が最初に数枚の写真を撮りますので見ていて下さい』

吉本オーナー(美容室オーナー):
『わかりました』

小島はモデルの金子の髪型に焦点を向けて数枚の写真を撮り始めた。

小島:
『今度は吉本さんが実践をしてみて下さい!』

吉本オーナー(美容室オーナー):
『髪型を引き立てるように撮影をするのですね!』

小島:
『沢山の写真を撮って、お客様に選んでもらってください!』

吉本オーナー(美容室オーナー)は何枚もの写真をひたすら取り続けた。

小島:
『だいぶ要領がつかめてきたように思います、私の写真を参考に練習を積んでください』

数時間にわたり、吉本オーナーは「カメラマンの小島」の指導を受けながら徐々に撮影のコツを掴みだしていた。

佐々木:
『千堂さん(メイク)・小島さん(カメラマン)、本日はありがとうございました』

小島:
『佐々木さん、またご連絡をさせて頂きます』

千堂(メイクアップ):
『吉本オーナー・・改めて生徒の件について後日ご連絡をさせて頂きます』

吉本オーナー(美容室オーナー):
『千堂さん・小島さん、とても助かりました』

吉本オーナーは、次の時代を見据えつつ新たな船出に舵を切ったのだった。

佐々木の提案した『今の時代』に向けての活動に協力をしてくれた『メイクアップアーティストの千堂』と『カメラマンの小島』は、美容室のこれからを期待しつつ美容室を後にした。

吉本オーナー(美容室オーナー):
『佐々木さん、金子さん・・いろいろとありがとうございました』

佐々木:
『吉本オーナー・・、本日撮影した写真をパソコンに取り込んでいきます』

吉本オーナー(美容室オーナー):
『そうでしたね!まだ終わっていませんね』

佐々木:
『後日、カタログ作りの準備をしますので改めてご連絡いたします』

吉本オーナー(美容室オーナー):
『わかりしまた、ご連絡をお待ちしております』

金子:
『吉本オーナー・・とても楽しかった1日でした』
『お仕事頑張ってください!』

佐々木と金子は、美容室を後にした。

佐々木は金子の献身的な振る舞いに深く感謝をしていた。

佐々木:
『金子・・、今日は本当にありがとう!』

金子:
『佐々木君の傍にいられてとても楽しかったわ!』
『週末、楽しみにしているからね!』

二人は徐々に親密度を増していくようにも思えた。

~続く~


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