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きっと成功を掴む未来【第5話】

【登場人物】
主役:佐々木隼人(横須賀大学・4年生:経済学部)
《勤務先:ジャパンファイナンス(金融会社)》

同級生:宮崎ひとみ(横須賀大学・4年生:経済学部)
《勤務先:グローバル保険(保険会社)》

同級生:石原勇気(横須賀大学・4年生:社会学部)
《勤務先:日本開発不動産(不動産会社)》

同級生:木内早苗(横須賀大学・4年生:商学部)
《勤務先:アジアパシフィック証券(証券会社)》

【第5話】
《成功へのステップ》

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入社後1ヶ月が経とうとしていた。 

佐々木は先輩の須藤からいろんなことを学びながら、自身でも金融という商売に徐々に引かれていった。
まだまだ分からないことは多いが、若さからくる変な自身だけは周囲を魅了していた。

須藤(先輩)
『佐々木、以前に紹介した美容室のオーナーはその後どうだ? 』

佐々木
『本日、金子と一緒に美容室のオーナーのところに伺う予定です』

須藤(先輩)
『そうか、宜しく頼むよ! 』

佐々木は、初めて担当させていただくお客様がうれしくて若干興奮していた。

佐々木
『金子、本日17:00に美容室のオーナーとアポイントを取っているから宜しくな! 』

金子
『了解。 少し緊張するけど頑張ろうね』

佐々木と金子は再び緊張した面持ちで美容室のオーナーのところに向かった。

佐々木
『こんにちは、ジャパンファイナンスの佐々木です』
『本日は、宜しくお願い致します』

美容室 オーナー
『おぉ~、久しぶりだね。 仕事は慣れたかい? 』
『金子さんも元気だったかい』

金子
『ご無沙汰しております。 本日は宜しくお願い致します』

それから3人は世の中の動きや近況の報告などを話し合っていた。

美容室 オーナー
『佐々木君、私の知り合いに自動車整備会社の社長がいるんだけど紹介したいんだ』

佐々木
『融資の件ですか!? 』

美容室 オーナー
『昔からの知り合いでどうも資金繰りに困っているみたいなんだ』
『自動車整備のほかに自動車販売もやっているため自動車の購入資金に悩んでいたんだよ』

佐々木
『ありがとうございます』
『後日、連絡を取ってお会いしてみます』

美容室 オーナー
『宜しくお願いします 』

2人は安堵な表情を浮かべながら美容室を後にした。

金子
『お客様を紹介までしていただくなんて良かったね』
『お客様になってもらえると良いね! 』

佐々木
『一度お会いして話を聞いてみないとね』

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それから数日後、美容室オーナーから紹介された自動車整備会社の社長とお会いする日がやってきた。

佐々木
『こんにちは、ジャパンファイナンスの山崎です』
『本日は宜しくお願い致します』

奥の部屋から作業服を着た社長が佐々木の前に現れた。

自動車整備会社 社長
『お忙しい所すいません、どうぞおかけ下さい』

佐々木と社長は、多少の雑談を交えながらしばらくの間話し合った。

自動車整備会社 社長
『実は、自動車販売をしているんだけどその自動車の購入資金が足りなくて困っておりました』
『相談に乗ってもらうことは可能でしょうか? 』

佐々木
『いくら希望されているのですか? 』

自動車整備会社 社長
『500万円ほど融資をしていただくと助かります』

佐々木
『わかりました。 それでは融資を行うのに審査を致しますのでこの書類に必要事項の記入をお願いします』
『それと決算書と通帳コピーをお願いします』

佐々木は預かった書類をもって急いで会社に戻った。

須藤(先輩)
『自動車整備会社の書類を預かってきたか? 』
『決算書の分析からはじめてみろ』

佐々木は自動車整備会社の社長から預かった決算書3期分に目を通し始めた。

佐々木
『売上は右肩さがりですが、かろうじて純利益は横ばいです』
『債務超過にもなっていないようです』

須藤(先輩)
『会社の様子はどうだった? 』

佐々木
『遅い時間だったので従業員などはいませんでしたが問題はないように思えましたが! 』

須藤(先輩)
『売上が低迷しているけど何か聞いているか? 』

佐々木
『長い付き合いのあった取引先が、事情があって取引を終了したそうです。他には変わりはないとの事でした』

須藤(先輩)
『それだけでは年々売上が下がっているのが気になるね』

佐々木
『融資をさせて下さい。 俺がちゃんと管理していきます』

佐々木は、書類をまとめ上げ熱意をもって審査部と融資についてやり取りを始めた。

~数日後~

その後佐々木は審査部との交渉の結果、自動車整備会社への融資審査が通った。

金子
『佐々木君、やったね! 』

佐々木
『ありがとう、さっそく社長のところに行ってくるよ』

佐々木は、嬉しさのあまり自動車整備会社の社長のもとに急いだ。

佐々木
『社長、融資審査がおりました』

佐々木は第一報を自動車整備会社の社長につげると社長もまた嬉しそうにしていた。

自動車整備会社 社長
『佐々木さん、ありがとうございます』

佐々木は契約書などの必要書類を取り交わし今後のスケジュールについて説明したあと会社に大急ぎで戻った。

須藤(先輩)
『佐々木、初契約おめでとう! 』

営業1課 課長
『佐々木、どうだ勉強になったか? 』

佐々木
『ありがとうございます、これからも頑張ります』

佐々木はみんなからの祝福を受けていた。
苦労はしたもののようやく一歩を踏みだすことが出来たのだった。

~ 続く ~

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