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#子どもに教えられたこと
君の右腕が動かなくなってから(2)
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誕生君が生まれてから一週間ほど経った。この一週間、僕は仕事が終わるとすぐに職場がある岐阜県を離れ滋賀県へ車を走らせた。もちろん娘に会うためだ。高鳴る鼓動をなんとか押さえつけ、ゆっくりとアクセルを踏んだ。距離にして100kmだがそんなことは瑣末なことだった。面会できる時間は少しだが、1日ごとに変化していく娘の顔をどうしても見ておきたかったのだ。
病院に着くと僕はをまるで何かを確認す
君の右腕が動かなくなった日から (1)
闘病が始まって一年が経ち、君は4歳になった。
あんなによく動いていた右腕はほとんど動かせなくなり、右足もおぼつかなくなった。てんかんの発作も出るようになった。
そしてこれからは半分の脳で生きていく。
これから大変なことはたくさんあるし、辛くなってどうしようもなくなる日が来るかもしれない。それでも希望を捨てないで生きてほしい。
今でも君が生まれた時のことはつい昨日のようによく覚えている。