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あなたはどんな自分?

前に「心のクセ」という記事を書きました。

よくないと分かっていて、なんとかしたい、でも、どうにもならない。そんな時、人は解決対象そのものから目を背け、別の方法でその嫌な感情を処理しようとする。その嫌悪感情処理の方法を10通り、「心のクセ」として示しました。問題が違っても、だいたい同じようなやり方でその場を逃れるものなんです。
あなたはどんな「クセ」がありましたか?

さて、今日も少し難しい話をします。
2011年4月10日、私はwikipediaに宗像恒次の言葉をみつけ、こんな記事を書いていました。


「自己イメージスクリプト」の記述が、wikipediaの中にあります。

ウェルビーイングは、本人の自己イメージによって決まる面がある。

自己イメージがいいと、自分の未来を良く予期しやすく、また過去を良く評価して後悔や罪意識を持つことがないからリラックスする。
自己イメージが悪いと、未来を悪く予知し、不安が絶えなく、過去を悪く評価し、うつになり、緊張気味となるからである(宗像、2006)。

宗像(2006年)はその自己イメージにはスクリプト(脚本)があり、自己イメージスクリプト(Self Image-script)によって決まると考えた。
自己イメージは、過去の自己についてのイメージ体験総体からなる象徴される物語的筋書きから構成されるが、それは過去の物語からつくられる「思い込み」から生じているその「思い込み」が次の自己イメージをつくりだすスクリプトとなり、同じようなイメージ体験を繰り返させると考えた。

たとえば、いま自己を振り返えった時に、自己イメージはどうであろう?
「凛としている自己」とか、「おどおどしている自己」とか、という自己イメージが存在するであろうか。それは、自分について感覚器から入力された過去のあらゆる感覚情報と、そのとき自分が自分の欲求を充足する快感系の感情をもつ体験をえたのか、不快系の感情をえた体験をえたのかを示す感情情報の結合からなる「自己についての過去の体験物語」から構築されているものである。それは自分の外見や身体感覚などを捉える感覚情報とそれを評価する感情情報からなっている物語を形成している(宗像、2006)。

自己イメージをよく評価できる場合、感情は希望、充実、満足、感謝、意欲、愉しさ、自信を持ち、また身体感覚も良好で、報酬系の自己イメージをもっており、ウェルビーイングが良い状態といえる。
その反対に、気持ちが悲しい、寂しい、孤独感、無力感、悔しい、不満、敵意、嫌悪感、気がかり、焦り、恐れ、苦しさをもち、身体感覚も不良な場合は、嫌悪系の自己イメージを持っているとした。

不快系の感情をつくりだす自己イメージスクリプトとして、
不安や諦めから自分の感情を抑えやすいと自己イメージする自己抑制型
周りの察しを求め、それが叶わないと怒り、悲しみ、不安を溜める対人依存型
自分の問題を直視したり、考えるのを回避する問題回避型
自分のことを他人事にみて、自分の問題にもかかわらない自己解離型
自分を我慢させやすく、自分の気持ちを感じられない感情認知困難型
自分をよく評価できない自己否定型などがある。…(宗像、2006)。

難しい文章なので少し区切ってみましたが、やっぱり解りにくいですね。「自己イメージ」とは、すなわち、自分が自分のことをどう思っているか、その感覚そのものということですよね。

あなたはどんな自分ですか?と問われたときに、「○○な自分」と答える、その自分自身が自分に対して思っているイメージのことです。その自己イメージがいいとウェルビーイングもいい(健康)状態に保てるけれど、よくないときは心身の調子も悪くなると。

自己イメージは、

過去の自己についてのイメージ体験総体からなる象徴される物語的筋書きから構成…

過去の物語からつくられる「思い込み」から生じ…

感覚器から入力された過去のあらゆる感覚情報と、
そのとき自分が自分の欲求を充足する快感系の感情をもつ体験をえたのか、不快系の感情をえた体験をえたのかを示す感情情報の結合からなる「自己についての過去の体験物語」から構築…

つまり、自分と自分より以前の命(両親含むご先祖さま)が体験した「過去のイメージ体験」の全部と、それを自分がどう感じ、どう捉えたかということ。
たとえば、職場の人がひそひそ話をしているのを聞いた(知覚した)ときに、職場の人に悪口を言われていると感じ、仲間外れにされている自分という自己イメージを持った(認知した)とします。
その背景には、過去、誰かに陰口を言われ、嫌な思いをしたというイメージ記憶があるからだ、ということなんです。しかも、そのイメージ記憶は、自分自身とは限らず、たとえば母親のイメージ記憶かもしれないのだということですから驚きですよね。

いわゆる「条件づけ」なんです。
誰かがひそひそ話しているだけで、
たとえば、自分のことを悪く言われているのではないかとビクビクしてしまう。
それにはパターンがあって、

①自己抑制型
②対人依存型
③問題回避型
④自己解離型
⑤感情認知困難型
⑥自己否定型

わかりやすくするために、先のひそひそ話の例で、6パターンの物語的筋書き(イメージスクリプト)を書いてみますね。
①なんかひそひそ話してるよな、でも自分さえ我慢すればいいんだ(なにも言わず諦める)。
②なに話してる?なんで俺の気持ちをわかってくれないの、悲しいなー。
③なんか言ってるけどいいや、それより別のことを考えよ。
④(自分のことなのに)なんか言ってるけど、俺とは関係ないことだよ。落ち着いてるね。
⑤なんかひそひそ話してるけど、何も感じないなー。
⑥どうせ自分なんて、そうやって言われるくらいの人間だよ。
…こんなふうに勝手に物語を作って、嫌な気持ちとともに、ひそひそ話体験を記憶するんです。

これを「自己イメージ」にしてみます。
①いつも我慢している自分
②人に察しを求めて、なにも言わない自分
③問題を解決せず逃げている自分
④もう一人の自分がいて、自分を客観視している自分
⑤感動のない自分、幽霊みたいな自分
⑥生きている意味のない自分
たとえば、こんな感じ。
いかがですか?

難解な説明を、事例を出して説明してみましたが、なんとなく理解できましたか?

この自己イメージとスクリプトが、同じようなシイメージ体験を繰り返させるというんです。
つまり、一度作った自分のイメージに自分が支配され、一旦嫌悪系のスクリプトを作ってしまうと
悲しい、寂しい、孤独感、無力感、悔しい、不満、敵意、嫌悪感、気がかり、焦り、恐れ、苦しさをもち、身体感覚も不良
という状態で生き続ける、いわば生き地獄を味わうことになるんです。
嫌ですねー、恐いですねー。
でも、あなたも、そうやって生きてきていませんか?
すぐに頭が痛くなる、肩こりがひどい、おなかの調子が…そんなあなたは要注意ですよ。

でもこれは、それが自己イメージスクリプトなんだということに気づき、その嫌悪系の感情を癒し克服する(なりたい自分に気づき、いまできる行動を取り始める)ことができれば抜け出すことができる。
それを支援するのが「SAT行動変容支援カウンセリング」なんです。

あなたはいま、どんな自分かと問われ、どんな答えをしてくれますか?

・前向きに積極的な自分?
・自分の思いや気持ちを素直に伝える自分?
・穏やかな自分?
・自分に自信のある自分?
・明るい自分?
   :
こんなふうにズバリ言える自分になれるといいですね。



ちょっと長かったですね。そして、かなり難解でした。
それでも、ここまで読んでくださったあなたは、大きな成長のチャンスを得たのです。おめでとうございます!

先日の心のクセ、そして今日の自己イメージスクリプト
問題に直面した自分にどんな傾向があるのか、いま一度、これらのパターンを見て理解できると、あぁこういう自分で、こんな時はこんなふうにやってるわ、ということが、なんとなく見えてきてきますよ。
問題解決できて、モヤモヤが解消されていればいいんです。
でも、今回上げた問題対処のパターンは、代償的だったり逃げだったりするものなので、きっと違和感は残っていますね。
だから、そういう自分を、ちょっと距離を置いて客観視してみる。
すると自分に対する想いが出てきます。
その想いをフックに、じゃあどんな自分だったらいいのかと、再び自分に問うのです。

そして、そんな自分に、どうしたらなれるのか?
どんな行動をしていけば近づけるのか、
そのひらめきを得て行動を起こす、または変えてみるのです。
ヘルスカウンセラーは、そんなお手伝いもさせていただいているんです。

今日は、とっても大事なことをシェアさせていただきました。
もう少し理解を深めたい。もしあなたがそう思ったなら、遠慮なくコメント欄に書いてみてください。

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