【30EGGS】自分と向き合える、ひとりの時間も大切にしてほしい(ホーン)
今回は30の卵のうち、「ホーン」をご紹介します。
ホーンは、“おひとり様”の外食に特化したグルメアプリ「ソロメシ」を提供しています。
そんなホーンが、D-EGGSの最終30案に採択され、広島県を舞台に実証実験を行います。
起案内容
Interview
代表取締役CEOの松本直樹さんにお話を伺いました。
すでに実証実験が始まっていますね。
7月に十日市で、「ソロナイト」を開催しました。
結果としては、実際にアクセス数は5000人近くあり、東京と同じだけの注目はいただきましたが、出足が鈍いということもありました。それだけ広島の皆さんが感染対策をしっかり意識されているということを実感しました。
ユーザーヒアリングでも、感染対策をしながら一人外食したいというニーズがあることはとらえられましたので、光が見えた気がします。
D-EGGS応募のきっかけを教えてください。
私自身広島出身で、地元に貢献したいと思っていました。
でもベンチャー企業で、距離も遠くて、すぐにできることは思いつかなかったんです。
去年、東京都の青山スタートアップアクセラレーションセンター(ASAC)に選ばれて「ソロメシ」の事業検証をしていました。そこから東京都のスタートアップ向けの施設にお世話になることもあり、そのつながりでひろしまサンドボックスのことを聞きました。
支援も手厚いし、東京で実証しているサービスを地方都市広島でも再現できるのか。事業の検証をより進めるためのフィールドとしても、地元の役に立てることがあるならやってみたいと思ったのがきっかけです。
中国新聞、広島ホームテレビとは、以前からお付き合いがあり、ソロメシに興味を持っていただいていました。そのタイミングでD-EGGSの募集があり、両社と一緒に応募しました。ソロメシやソロナイトの告知にもご協力いただいています。
今回はどのようなことを実証しますか。
実証内容は3つ。東京と広島のニーズの違いを明確にすること。アプリ「ソロメシ」のプロダクトとしての磨き上げ。そして、ビジネスモデルの面では、飲食店に一部費用を負担していただき、飲食店自身にも情報発信してもらうということ。
十日市のソロナイトの実証では、先ほどお話したように、お店自身が頑張って情報提供することで雰囲気を作り、お一人様が店に行きやすくなるというモデルを考えていました。ソロナイト実施後、ユーザーからプロダクトとしての「ソロメシ」に求められている体験の方向性は見えてきています。一方でお店からも「イベント期間中新規客が多かった」「そんなに近くないのにわざわざ来てくれた方がいた」「おひとり時間を求めている人も多いように感じるから継続したい」などご意見ご感想はいただいているものの、お客様が増えなかったお店があったり、情報発信の課題、ビジネスモデル上の課題も見えてきました。
そこで第2弾ソロナイトでは、ユーザーから料金をいただくモデルで検討しています。月額1000円で、加盟店ならどこでも最初の1杯無料。加盟店は一人向けのメニューも充実しているというものです。
プロダクトとしての磨き込みはさらに行いつつ、ビジネスモデルとしては新しいチャレンジをしていけたらと思っています。
検証期間なので、仮説のもといろいろ試していきたいですね。
「ソロメシ」を通して、飲食店や地域がどうなってほしいですか。
おひとりさまへの門戸を広げることで、複数客にもつながるお店の武器にしてもらいたいと思っています。
デリバリーやテイクアウトももちろん良いですが、おひとり様というターゲットを大事にするお店が増えてほしいですね。
特に生活環境が変わっている状況で、サードプレイスは重要だと考えています。
ひとりでも家族がいても、自分と向き合える時間と場所に飲食店が選んでもらえる価値を創出していきたいです。
単身者向けだけでなく、家族がいる人こそひとりになる時間も大切です。ひとりになることで、家族や友達をより一層大事に思えたり、新しいチャレンジや人との出会いにつながることもあると思います。
ソロメシを足掛かりに、飲食だけでなく旅行など、ソロ事業を広めていきたいですね。
今回の実証実験は、ソロナイト第2弾までを予定していますが、広島ではその後も続けていきたいとも思っています。