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【30EGGS】外食に携わる人の思いやストーリーが、必要な人に届き助け合い続けられるように(cookpy)

今回は30の卵のうち、「cookpy」をご紹介します。

coopyは、「cookpyクラウドキッチン」を運営しています。これは、デリバリーメニューを提供したいレストランと、遊休キッチンを持つ既存飲食店をつなぎ、店舗から離れた場所でもメニューを提供できるクラウドキッチンプラットフォームです。

そんなcoopyが、D-EGGSの最終30案に採択され、広島県を舞台に実証実験を行います。

起案内容

Interview

代表取締役CEOの安井一男さんにお話を伺いました。

D-EGGS応募の経緯を教えてください。
まず、現在の事業は2019年から行っています。外食ビジネスのドメインで事業を展開していますが、具体的にはフードデリバリーを起点とした飲食店様向けの支援ビジネスを行なっています。
事業開始当初は、まだコロナ禍ではありませんでしたが、フードデリバリーを含む中食は、少子高齢化や女性の社会進出を背景に中長期的なトレンドとして伸びていたので、事業の中心にフードデリバリーを据えました。

事業を進めていく中で、弊社の仕組みを活用して、東京にいながら地方のローカルフードを食べられたらいいなと漠然と考えていた時、友人のSNS投稿でD-EGGSを知り、実現に向けたステップにできるのではと思って応募しました。
地元が岡山ということもあり、広島のことも身近に感じています。

どのような実証実験を行いますか。
cookpyでは、デリバリー専門のブランドを企画開発や、ブランドを広めたいオーナーと、売り上げを確保したい飲食店のマッチングを行っています。それがバーチャルフランチャイズの支援サービス「cookpyクラウドキッチン」です。
バーチャルレストランの仕組みを活用すれば、フランチャイズや他店舗展開よりもコストと時間を抑えることができます。
次世代の飲食店の経営の姿を、デリバリーを中心に考えたサービスで、今回はこれを実証するためにもD-EGGSに臨みます。
具体的には、広島県の地元で愛される人気のレストランや広島でしか食べられないメニューを、デリバリーで食べられるようにしていくことを考えています。
店舗数は15~20店舗を目標としていて、すでに10軒以上のお店に参加いただくことが決まっています。

参加いただくお店選びに際しては、地元の方に愛されるレストラン・飲食店を中心にしたくて、「絶メシ」という枠組みを活用しています。これは、安くてうまい町の絶品グルメを絶やすまいとする活動です。
グルメサイトの★の数ではなく、長く広島に住んでいる方のご意見を参考に、「絶メシ」の哲学に当たるかどうかが決められます。チェーン店でなく、古くからやっているようなお店が対象で、食のジャンルは様々。料理の美味しさはもちろん、味わい深いお店が多いです。

「絶メシ」↓


日本のフードデリバリーの現状は。
新型コロナの影響も受けフードデリバリーは消費者の生活に少しづつ定着してきていますがまだまだ発展途上中です。
フードデリバリー先進国と同じように成長するかどうかは未知数ですが、共働き世帯/シングル世帯の増加に伴い今後も食の外部化比率は拡大していくと考えられます。

実際に、Beforeコロナからデリバリーやテイクアウトへ対応していた飲食店はコロナ禍においても業績を伸ばしていますが、そうでない飲食店は苦戦しているところは非常に多い印象です。

このような背景を基にして、時代に合う形でお客様に喜んでいただけるようなお店づくりをして行きましょうというのがcookpyのご提案です。
テクノロジーを活用して事業構造そのものを変革する、できる限りお店の業務をデジタル化することで新たな環境に適応できる経営を実現する。そしてその全ては顧客満足度につながりお店の存続につながっていくと考えています。

飲食業界の将来をどのように考えていますか。
新型コロナによって飲食店の経営に関する常識は逆転しています。
例えば、サービスはおもてなしから非接触へ、立地戦略は繁華街から住宅地へなど従来常識とされていた手法が通用しなくなっています。

今回の実証実験に限らず、お店を丸ごとデジタル化する新しい経営の重要さを今まで長い時間をかけアナログに最適化された飲食店を経営してこられた方にご理解いただくことはもちろん難しいと承知しています。
しかしお店をデジタル化することは、顧客のタッチポイントが減ることでも、ましてやおもてなしがなくなってしまうものでも決してありません。
お客様の体験価値を最大化するためにデジタル化が必要であるということやそのメリットをお伝えすると同時に、飲食業界の今後について、これからも飲食店の皆さんと共に考え続け、少しでも業界に対して貢献できればと思っています。

cookpyは、外食の価値を再定義・再提案するというミッションを掲げています。外食に携わる人の、思いやストーリーが必要な人に届き助け合い続けられるように。
日本社会に馴染む発展の仕方を大切にしながら、飲食店の力になれたら嬉しいですし、そうなれば“cookでhappyを”増やしていけるのではと考えています。


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