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【30EGGS】好きなときに、好きな場所で、好きな人と過ごす。(Carstay)

今回は30の卵のうち、「Carstay」をご紹介します。

Carstayは、関東を中心に、キャンピングカーのシェアリングや車中泊場所のシェアリングができる予約サイトを運営しています。

そんなCarstayが、D-EGGSの最終30案に採択され、広島県を舞台に実証実験を行います。

起案内容

Interview

プロジェクト担当の藤戸 淳平さんにお話を伺いました。

今回の実証実験の目的を教えてください。
目的のひとつめは、関係人口を生む新たな取組みの収益性と経済効果の検証。もうひとつは、広島でキャンピングカーに優しいまちづくりを進めることです。
特に今回実験を行う三原市には、車中泊をきっかけに訪れてもらい、しかも留まってもらうことが目標です。交流人口から関係人口、さらには定住人口の増加につなげていけたらと思っています。
三原市からも関係人口の創出や、遊休地の活用に期待いただいています。

Carstayではシェアできるキャンピングカーを150台、車中泊できる場所を340箇所ほど抱えていますが、都内が中心。日本では車中泊の文化は進んでおらず、広島ではキャンピングカーも車中泊スポットもまだまだ少ない状況です。

三原市では車中泊スポットを15箇所設定することを目標にしています。すなみ海浜公園や佐木島など、車中泊に価値を生む場所を中心に選びます。
特に特徴的なスポットとして、農家さんの敷地があります。
大阪など都市部の家族に農業体験をしてもらい、農作業を通して、その土地と人とつながってもらう。単に旅行をするというよりは、滞在中の様々な体験を通して生活に根付いた関わりを持つことで、リピート意向の確認をしていこうとしております。
また来たくなる!そんな「第2の故郷づくり」も今回検証したいポイントのひとつです。
他に、カメラ好きの女性1万人以上が参加する「カメラガールズ」と連携した女性向けのフォトウォークイベントも計画中。レンタルだけでなく、キャンピングカーを所有する方に来てもらうことも考えています。

なぜ三原市だったのでしょうか。
三原市には海と山、両方の魅力があり、一方で観光格差があります。
またJRが横断していて東西の移動は電車を利用できますが、南北の移動は車がメインになります。これは広島県全体としても同じですね。

三原市は宿泊する観光客が少ない。観光スポットはあるのに宿泊場所が少ないため、観光客のうち9割以上が日帰りという課題もあります。宿泊してくれる方が経済効果は高いので、三原ではその点が弱い。
観光地があっても、宿泊場所や交通手段が少ないために集客できていない場所に対して、キャンピングカーのシェア・車中泊という手段を提供していこうとしています。

イタリアでは、点在する空き家や店舗をそれぞれレセプション、食堂、客室などとして活用し、まち全体を宿泊施設にしようとする「アルベルゴ・ディフーゾ」という取り組みがあります。
日本では岡山県矢掛町で行われていますが、固定の施設は初期費用も時間もかかります。
今回の実証実験では、モビリティ版アルベルゴ・ディフーゾとして「車内寝泊まり計画」と名付けました。
これから関係者の皆さんと、運営方法などについて打ち合わせを進めていく予定です。

プロジェクトを進める中で、困難に感じていることはありますか。
コロナ禍などの影響で難航していた部分もありますが、プロジェクトメンバーで5月に三原市を訪問してから、関係者の皆さんとのコミュニケーションが進み、それ以降は順調に進んでいると感じています。
しかし、三原市周辺で、個人でキャンピングカーを所有している方の情報が少ないことは大きな壁です。キャンピングカーのカーシェアについて提案する相手が見つかりにくい状況です。

特に重要視しているのは、三原市にどれだけ車中泊スポットを増やせるかということ。
そして広島で借りられるキャンピングカーを増やすということが今後の課題です。

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車中泊での観光をすすめることで、どんな社会を目指しますか。
Carstayのビジョンは“Stay Anywhere,Anytime”。
誰もが好きなヒトと好きな時に好きな場所で過ごせる時間や場所を作っていきたいと考えています。
モビリティであれば、好きな場所好きな時に行けて、停めた場所が家や仕事場になる。そういう空間で好きなヒトと過ごす。そういう世界観を、日本全国で作っていきたいと思っています。

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