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恥ずかしい?みんなでやれば大丈夫!尿トラブル改善【RING HIROSHIMA】

ちょっと恥ずかしくて、だれに相談したらいいのかわからない。
そんなデリケートな尿トラブルに挑戦するのは、「インナーサポート協会」石硯登貴子さんです。

“協会”とはいえ、構成しているのは石硯さんおひとり。
代表も講師も経理も広報もすべてこなすフリーランスです。

中高年に多いお悩みかと思いきや、若い世代でも人知れず悩んでいることがあるようです。
特に妊娠を経験した女性は、出産後にかけても尿失禁を経験することも多いのだとか。男性の場合は、加齢による前立腺肥大の影響で、夜間頻尿などの排尿トラブルを抱える方も。
性別年齢にかかわらず、誰にでも起こりうる問題です。

CHALLENGER「インナーサポート協会」石硯登貴子さん

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私自身、40代で妊娠・出産して、その後、ありとあらゆる尿トラブルに悩みました。
当時は、ケア用品や薬も一般的ではなくて、どこに相談していいのかもわからない。育児も大変で、精神的にもどん底でした。

自分でなんとかしようともがいて、整体の助手やリンパマッサージの知識と経験を組み合わせ、薬などに頼らず改善。
ただ症状がなくなればいいということでなく、心も体もすべて健やかでいることの大切さを、身を持って感じました。

自身の経験から、インナーサポート協会を設立。
尿ケアを主な目的として、心と体の健康改善につながる「イントレ」を開発しました。

尿トラブルに深く関わるのは骨盤底筋。でも「イントレ」は、直接骨盤底筋を鍛える動きは少ないんです。
ではどこを鍛えるかというと、骨盤底筋と同期して動いている横隔膜。生活様式の変化やストレスで、現代人は肺の働きの10%しか使われていないと言われています。それだけ骨盤底筋も使えていないということ。

また、交感神経・副交感神経のバランスが崩れると尿トラブルを起こしやすく、逆に尿トラブルによって自律神経のバランスが崩れることもあります。

「イントレ」では、体をほぐして、大きな呼吸ができるリラックス状態を作る
ことをメインに行っています。動き自体は、椅子から動かず、90歳の方でもできる地味なトレーニングなんですよ。

排泄は、自律神経や血液の流れなど全身に関わるもの。そこで実証実験では、尿トラブルの改善だけでなく、体内酸素やストレス値など、「イントレ」の効果を数値で測定します。

これまで、広島市の高齢者サロンや公民館で「イントレ」を教えてきました。参加者は、体が温まって、中には上着を脱ぐ人もいます。
特に高齢者は、トイレのために夜3、4回起きていたのに「朝までぐっすり眠れるようになった!」という人もいました。
実証実験では、感覚による感想だけでなく、体の中で起こっている変化を数値化して、効果の裏付けをしたいんです。

数値の計測には、指先にはめて血中酸素を測るパルスオキシメーターや、ストレスレベルを測る機器、自律神経を計測する機器を検討中。
D-EGGSで実証実験を行った「Dfree」(トリプル・ダブリュー・ジャパン株式会社)も候補のひとつです。

モニターとして、府中町社会福祉協議会の協力のもと「府中町お元気サポーター」14人が「イントレ」を体験。
それぞれの居住地域のサロンなどで、普及をめざします。

今のところ排尿トラブルは、人知れずケアするもの。でも尿ケアをこっそりするのはQOLを下げることにつながります。
100年時代と言われる現代では、「60代で引退」というわけにはいかなくなるでしょう。一生現役で世の中に貢献する時代がきっとくる。ひとりひとりの健康、生き方、社会とのかかわり方を今から考えて、健やかな状態をできるだけ長く継続したいですよね。

恥ずかしい問題だけど、生きている限り「排泄」とは縁を切れません。
誰にでも起こることとして、みんなで取り組める環境になれば。

若い世代も、運動不足などで筋肉量は落ちてきています。
トラブルの経験がないとなかなか自分ごとになりませんが、症状がない30代・40代のうちから、将来の体の変化に備えたいところです。

SECOND「ためま株式会社」「NPO HMCN」元木昭宏さん

新製品開発プロジェクトのマネジメントや、数々のメンタリングプログラム、さらにメンターの育成も手掛ける元木さん。
ウェルビーイング社会を目指す事業経験もあります。

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私も高齢者と一緒に、1時間半ほどイントレを体験しました。参加した高齢者も「楽しかった!」とおっしゃって。確かに体が温まったし、ストレス値を測るデバイスを付けていましたが、明らかにストレス値も落ちたんです。
心身ともに健康になれるトレーニングとして効果を実感したので、自信を持って「イントレ」をおすすめできます!
これまで取り組んできたウェルビーイングのソリューションのひとつになると感じました。

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(府中町での「イントレ」のようす。簡単な動きで心身をリラックスさせます)

尿トラブルに関する知識はありません。自律神経についても鋭意勉強中!
その道では、石硯さんは先生です。
ゼロからイチを作ろうとするとき、メンターは、引っ張るのではなく伴走しないといけません。事業化の手法は知っていても、実際に自分でゼロイチを作る経験はしていないので。
だから、一緒に作っていくためたくさん勉強しないと!

自身の強烈な体験から開発されたソリューションを、より多くの人を幸せにできるサービスとして育てていきたいです。

ひとりで「イントレ」を普及させようと考えていた石硯さんに、元木さんは、事業としてスケールしていくことをアドバイスしました。

ひとりで立ち上げて活動して、やっと形になったイントレ。それを目の前の人に伝えるぞ!としか思っていませんでした。
そんな私に元木さんは、ビジネスとして続けていけるよう、広く大きく指導してくれました。おかげさまで、ものの見方・考え方がこの2か月で激変。他のサービスと差別化して、オンリーワンのビジネスとして構築していきたいと思うようになったんです。
長く・広く・大きく世の中に浸透することを目指していきたい。閉じこもっていた殻が崩れたような感覚です!(石硯)

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実証実験後には、アフターコロナを見据えて、オンラインレッスンや電子書籍化、講師の育成などの事業展開も目指します。また、受講した人が自分でストレス値などを測るのに最適な機器も検討中。
元木さんの伴走は、実験後のことにも及んでいます。

RING HIROSHIMAは、挑戦者とメンターを両方募集してマッチングする新しいスタイル。石硯さんのようなソリューションをお持ちの方の底上げをしてくれるプログラムですね。
セコンド同士も新しい出会いがあって、私にとってもたくさんの財産になります。(元木)

尿トラブルの改善は、ひとりひとりの健康問題だけでなく

尿ケア用品は、使用後はごみになります。しかも排泄物を含むことでさらに重くなりかさも増える。
成人用おむつの生産量は年々増加していて、ここ10年で1.5倍。ごみの量はそれ以上になっているということです。(石硯)

可燃ごみとして処理される紙おむつ。ただの紙ではなく、水分を多く含むため、焼却炉の燃焼効率を落としてしまいます。
そうでなくても、ごみが増えれば二酸化炭素の排出量も増えることに。

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(大人用紙おむつのタイプ別生産数量推移。一般社団法人日本衛星材料工業連合会ホームページから引用)

紙おむつの処理で年間に発生するCO2を処理するには、1500万本の杉がいると言われています。
イントレは、尿トラブルの改善にとどまらず、トラブルがなくても心身が健やかになる。さらに地球環境にとっても好影響です。
このビジネスは、単に個人の健康だけではなく大きな価値を提供する、重要な活動だと思っています。(元木)

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