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あっという間に過ぎ去った2021年

「歳をとると1年経つのが早く感じる」というのはよく聞く話で、実際自分でもそういう感覚はあるんだけれど、そういうこと差っ引いても、2021年はホントにあっという間に過ぎ去ってしまった。

このままでは2021年は空白の年になってしまうような気がして、なんでこんなことになったのかを書き留めておきたいと思う。

まず、僕がマレーシアに住んでいるということがすごく大きく影響している。この国には四季がないので、一年中昼間は30度を超える。

「今年の桜は咲くのが早かったね」とか「江ノ島海岸に行ったときのエイリちゃんの水着、可愛かったねー」とか「今年はサンマが高いねぇ」とか「東京でこんなに雪が降るのは5年ぶりなんだって」とかそういう話題が全くないので、服装や食事が一年中同じ感じになるし、お正月も誕生日も勤労感謝の日もみどりの日も天皇誕生日もクリスマスも全部Tシャツだし、すいかは一年中フルーツ屋に並んでいる。

思い出に季節が介在しないので、記憶として残りづらくなるのだ。

また、今年は世界中がこんな感じだったし、マレーシアでは厳しい移動制限令が出されていたので、特別な用事(一時帰国とか親が病気になったとかビザの更新とか)がない限りは州を跨ぐ移動が禁止されていたから、旅行に行っていない。一年中のほとんどが家と会社、スーパーマーケットなどへの移動だけしか許可されていなかったため、いつもと違う景色を見ていなかった。

同じくレストランでの外食も許可されていなかったので、友人と食事をしたり酒を飲んだりする機会が激減してしまった。
マレーシアでは中華系の春節、インド系のディパバリ、マレー系のハリラヤという3大イベントが毎年行われて、春節とディパバリでは浴びるように酒を飲んだりすることで一年を感じるんだけれど、これも今年は禁止されてしまった。
ゴルフなんかも禁止されていたので、人と会う機会自体があまりなかったし、新しい人と知り合うこともなかった。さらに隔離期間が長すぎて、日本にも帰っていない。

10月ぐらいから外食も国内旅行もゴルフもワクチン接種を条件に全部許可されたので、ペナン島にラーメンと焼き肉を食べに行ったり、クアラルンプールに行ってお寿司食べて泥酔したりとやっと記憶に残るようなイベントをやっているが、その前まで何してたんだろうと思ってFacebookを見返してみたら、家で酒飲んでるか、競馬やってるか、パスタ作ってるかが投稿のほとんどだった。

この一年でわかったのは、人間は同じようなことを繰り返していると、時間が経つのがすごく早く感じるんだということだ。

いつもと違う風景を見たり、新しい人と知り合ったり、懐かしい人と会ったり、美味しいものを食べたり、ライブに行ったり、映画を見たり、そういうことで脳みそを刺激していないと、あっという間に一年が過ぎてしまう。

歳を重ねていろんなことが億劫になって出歩かなくなったり、チャレンジが面倒になって同じようなことを繰り返すようになると、時間はとても早く過ぎ去ってしまう。

これが「歳をとると1年経つのが早く感じる」という話の本質なのではないかと思う。
僕ももう52歳になっていて、残りの人生もそんなに長くはないので、このことがわかっただけでも、この一年は無駄ではなかったような気もする。

来る2022年は、脳みそにもっとたくさん刺激を与えられる年になればいいな。


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