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日本人男性の戸惑いを考える

愛知県出身で東京在住40年。28歳で結婚をして翌年に長男が誕生。千葉県東葛地区に住む。兄弟は3人。皆、結婚をして家族持ち。兄は3人の子供がいて女・女・男。そのうち2人は結婚しそれぞれ3人、2人と子供がいる。姉は長男と次男を産みそれぞれ結婚。1人、2人と子供がいる。こう書いてみると私の親戚は一昔前の家族のようだ。実はそうではない。たまたまこうなっただけである。

東京在住の男性にとっては結婚は遠いらしい。サラリーマンとしてどうやって生活をしていくのか。株価がいいので給料もあがってくるだろう。しかし彼女との結婚はいつまでにするのか。結婚してうまくいくだろうか。家で何をしたらいいか。子育てをする。家事はハードルが高いのではないか。仕事をがんばって出世したい。しかし会社で男らしいところを見せることに興味がない。

そんなことを考えながら過ごしている男性が多いのかもしれません。

今週号のエコノミスト英語版に日本人男性が社会的役割についてなかなかはっきりとしたものを持てない。家事を手伝うこと、女性とのつきあい、そしてオフィスでの振舞い。そういったことに戸惑いがあるという記事がありました。

まず家事を手伝うことに戸惑いがある。結婚して子供が生まれても育児休暇をとらない。わずか17%の男性しか取得しないという。一方、女性は8割が休暇をとる。男性は職場で男らしく振舞うことというのがどういうことなのかよくわからない。そう感じているのは6割にのぼるそうです。

そこで大阪で相談ホットラインをはじめた人がいる。するとかけてきた男性はこんな目的で利用した。家庭内暴力をしないように日頃の悩みを打ち明けるのだそうです。こういうことはあるのかもしれません。

欧米では女性の社会進出がめざましい。女性の役割が変化した。ただ日本ではそれを理解することができなかった。男は外、女は内という社会通念に意識の変化はなくそのままだった。是正するため政府は2010年にはイクメンという考えを打ち出した。イクメンとは育児をする美男という意味。うまくいかなかった。

そうやってサラリーマンをして定年退職。すると濡れ落ち葉のようになって女房にまとわりつく。趣味もなく友達もいなくて家の中でも居場所がない。奥さんにとってもだんなが家の中にいないほうが気が楽。

すると若い男性はそんなふうになるくらいなら自由でいたい。悠々自適に東京にいよう。ただ女性がどう思っているのか。あるいは周りがどう思っているのか気になる。そんな堂々巡りの戸惑いを感じているようです。ここで家事、女性との付き合い、そしてオフィス。それぞれについて意見します。

まず家事のこと。特に育児休暇です。とりたくなければとる必要はありません。これはとる権利があるというだけで奥さんが育児をするのであれば休暇はとらずに会社にいく。とりたければとってもいいのです。周りが何と言おうが何と思おうが知ったことではない。育児休暇をとる権利を行使しただけです。それは自分の判断であって実に簡単なことです。それで職場で差がつくわけではない。つくようであれば制度を導入した会社がおかしい。

男らしく振舞うというのがあります。これはなにも威張り散らすことではない。なにか俺は偉いんだぞという気持ちを持つ必要もない。たんたんと仕事をすればいいです。やたらとこびへつらうことはしない。

定年退職をして濡れ落ち葉になることはよくない。なにか趣味は持っておいた方がいいでしょう。ひとつかふたつくらいは得意なことがあるはず。競馬、ゴルフ、魚釣りといったすぐ飽きるようなものを趣味にするのはよくないでしょう。お金がやたらかかるだけでやめておいたほうがいい。

40歳になったら定年後に何をするのかを考えてみる。わたしは43歳から浅草でボランティア活動をしました。外国人の観光客を相手に月1回。日曜日の午後1時間半。浅草を歩きながら境内を案内した。浅草までの交通費も出ましたし、ガイド終了後はおいしいらーめんを食べてました。

そういったボランティアを17年続けた。15年経過したときに台東区から表彰状をもらった。ところがリーマンショックのときには旅行者がこない。またコロナ過で観光客が来日しないため退会しました。けどやってよかったです。いまでも隅田川付近を散歩にいくことがあります。

なにか週末3時間くらいの時間を使って趣味でできることをやることでしょう。小説を書いたり庭を手入れしたりする。おしゃべりが好きであれば読書会に出てみるのもいい。そうやって充実した余暇は過ごせます。

仕事と家庭、そして第三の場所を持つ。

愛知県に住む兄と姉。あまり連絡をとりません。兄は長く中小企業の代表として経営をして引退。いまは競馬をするくらいだそうです。それもどうかな。姉は夕食が終わるとパソコンでなにやらしているそうです。兄弟だからといってそれぞれの家族があるわけであまりよく知らない。

まあ戸惑うこともないでしょう。都内の男性は好きな人と結婚をする。子供をつくるかどうかは奥さんとよく話し合う。40歳くらいから定年後に楽しめる趣味をつくっておく。仕事もあまり気張らずできるのではないでしょうか。