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東京で成功と幸せをつかむ
1986年2月末東京での3ヵ月間の研修を終えた。研修中は何が何だかわからないような日を過ごしていた。場所は東京丸の内にある古河総合ビルディング。スイス銀行コーポレーション東京支店というところだった。わたしはこの東京というところで成功をつかむということはどういうことだろうか。何度かひとりで考えていた。同時に行内のひとたちの会話から成功するということはどういうことなのかというヒントをもらった。
通常は成功というと役職が高くなり年収が多くもらえることをいう。ただスイス銀行に勤務をする行員はえらくなることには興味がない。それよりお金がたくさんもらえることを成功としていた。
2年後に結婚をした。1年後には父親になった。あれよあれよという間に夫になり父親になって家庭を持った。幸せになるにはということは考えている暇はなかった。仕事ばかりが生活を占めていた。
今日東京で仕事をしながら成功と幸せを同時につかむのはとても難しい。ただちょっとばかり工夫することでもしかしたら両方が手に入れられるかもしれない。そんなことを思いつきましたので書いてみます。このとおりにいくわけではないことはお断りしておきます。あくまで参考として読んでください。
まとめとしては40歳までは成功のことだけを考える。そして40歳を過ぎたら幸せの方に重点をシフトする。若い時にはとにかくパワーがありますから仕事をたくさんして給料がなるべく高いところで働く。最近は低リスク傾向が強くなりリスクをとりたがらない人が多いことは認めざるを得ません。親たちの世代がリストラの目にあい家や車を失ったことを聞いています。そしてリスクをとって仕事をしても何の見返りがなかった。
ただこの考えを少し修正してみたらどうか。20代から30代はリスクをとって失敗をしてもなんとかやりなおしがきくと割り切る。割り切って考えることが大事でしょう。とにかく仕事でがんばること。なにかと健康オタクになる必要はない。学生時代にスポーツをやっていたならば少々の無理はきくでしょう。また年収だけにこだわることをしない。
結婚をする時期を遅らせる。20代で結婚をしなくてもよい。35歳くらいまでに結婚をして35~38歳くらいで子供をひとり。そして40歳までにもうひとり。できれば子供は2人にする。ただ東京で2人の子供を育てるにはかなりの資金が必要です。そのためには少しばかり親にすがるしかないでしょう。そこで結婚相手の両親の資産をあてにする。両方の親が裕福であれば問題ありません。少なくともどちらかの親が裕福であることを前提に結婚をする。
両方とも仕事をしながら30歳くらいになったらどちらかが実家を出る。そして片方の実家にいって住む。そこには相手の両親が住んでいる。その両親には田舎に帰ってもらうか郊外に引っ越してもらいましょう。親は都内に住む必要はない。近郊の茨城県や群馬県。栃木県や山梨県がある。あるいは静岡県に引っ越してもらう。引っ越すと同時に子供二人を育てるお金をおいていってもらう。
夫婦そろって40歳を過ぎたならば仕事で成功するかどうかとか出世するということはもう考えずに家族で幸せになることを考える。そこそこの年収をもらっていればもうそれでよしとしましょう。健康にも気をつけはじめる必要が出てきます。
わたしの場合は30歳でバブル経済が崩壊。金融業界でとどまることをせずアメリカのビジネススクールにいってもう一度やりなおしをしました。留学から帰国して10年後にはまたしてもITバブルがはじけて仕事を失った。ずっと17年外資系できたために40歳半ばで日系企業に就職をしてもうまく対応できなかった。そのくらい外資は厳しかった。ところが日系というのは給与はいまいちですがリストラに慎重でよほどのことがないかぎりクビにはならない。40歳を過ぎてからは安定志向です。
現在日系にいようが外資で働いていようが東京で成功と幸せをつかむにはこのようなライフスタイルを描く。ただほとんどのひとが東京ではうまくはいきません。それでもうまくやりくりをすれば成功を40歳までに達成する。40歳以降に幸せをつかめるかもしれません。それには条件を満たしていないとうまくいかないでしょう。親の財産です。
下のチャートは野村総合研究所の調査による日本の富裕層のデータです。
![](https://assets.st-note.com/img/1677483520271-fQrQ7G2Ta7.png?width=1200)
両親の両方あるいはどちらかが超富裕層に属していれば間違いなく結婚をして子供を二人以上持てるでしょう。富裕層でも両方が属していれば大丈夫でしょう。ただ片方だけですとちょっと不安です。その場合は夫婦ともに働き年収がある程度あることが子供を持つ条件になります。両親がアッパーマス層以下の場合は残念ながら子供を持つことは難しいでしょう。もらえる家もなければ預金もない。
問題は都内で比較的多い準富裕層というものです。もらえる家があるかどうか。いくら預金があるのか。両親が55歳を超えたのならば遺言書を作成してもらい財産目録を見せてもらいましょう。このときに覚えておいた方がいいのは子供が一人の場合は相続でもめることはない。二人以上いる場合に相続でもめるケースが多いということです。その理由は親が遺言書を書いて残していない。財産目録を作成していない。財産に関わることを日頃から子供たちに話をしていないことです。
相続といっていきなりいわれてもなんのことなのかわからない。子供たちも相続についていちから学ばなければならない。なにをどうもらってどう税金を納めていいのかわからないものです。
わたしが1986年に東京にきたころとは事情がとても変わりました。好きな人がいてもそれだけではいっしょになれない。なったとしても子供を育てていくことができない。それは経済的な理由です。ならば経済的負担を軽減できるのは両親の財産に頼るしか方法はないでしょう。しかたないです。とても厳しい現実ですがピラミッドの上の二つしか幸せになれない。130万世帯くらいしかお金を十分に持っていないのです。
無鉄砲にやってもうまくいかない。ならば頼れるところには頼ること。途中から仕事中心から家庭中心に切り替えていく。それで成功と幸せをつかむということになりましょう。同時にはつかめない。片方だけでも大変ですからこういった事情をうまくとらえるしかないでしょう。
参考になりますように。