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日本に帰国して感じること/「お客様」という概念・・・イギリス・フランス5年間の赴任生活<第83話>

数年間に及ぶヨーロッパ生活を終えて日本に帰ってきましたが、日本の生活でどうも違和感があり馴染めないものがあります。

「お客様」という概念

会社の帰りに同僚と居酒屋に行ったのですが、注文を取りに来る店員は、客の前では膝まずいて注文を取ることが定着していますね。
座っている客を上から見下ろすのは失礼にあたるという意識なのでしょうか。それとも、保育園や幼稚園では 泣いている幼い子供をあやす時に、しゃがんで 同じ高さの目線で話しかけるように心がけているようですが、それを真似ているのでしょうか。

畳座敷の和室の場合はそれで良いかと思います。本来の作法だと思います。
しかし、椅子とテーブル形式の店でも、みんなが土足で歩く床の上に両ひざをつく店員もいます。
まるで、お代官様の前に膝まずく庶民のような卑屈な感じがします。逆に膝に汚れがついて不衛生になるように思うのですが。

ビジネスや商売をするうえで 「顧客」は大切にしなければいけませんが、日本では『お客様』という言葉が定着していて、それには 特別な意味合いを含んでいるように思えます。 客は絶対者であるかのような・・・
最近は、「お客様」という意識がだんだんエスカレートしてきて、カスタマーハラスメントという社会現象にもなっているようですね。

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