空港の入国審査で(エピソード2)・・・イギリス・フランス5年間の赴任生活<第27話>
時々フランスやドイツへの出張に行きますが、戻ってきたロンドン空港では到着後の入国審査(パスポートコントロール)で、大体次のようなことを聞かれます。
・どこから来たのか?
・入国の目的は?
・どんな仕事か?
・滞在日数は?
このような質問があり、パスポートの各ページの履歴を見て、スタンプをポンと押してくれます。
ある日の入国審査では、若い女性審査官でしたが、とっても厳しい質問を受けました。どうも新任者の研修らしく、マニュアル通りに詳細に聞いてきます。
「フランスには何日間行っていましたか?」
「会社名は?」
どうせ日本の会社名を言ってもわからないと思いますが、一応答えます。「何の会社ですか?」
ここで、つい「化学メーカーで世界的に展開している会社だ」と言ってしまいました。
すると、次々と質問が…
「本社はどこですか?」
「グループ会社名を全部言ってください」
「それらの所在の国は?」
などなど・・・
あー 余計なこと言わなければよかった と後悔しましたが、あとの祭りです。仕方がないので一つ一つ答えていきます。
一通りの質問が終わったら、取り調べ室の前のベンチに連れて行かれ、ここでしばらく待てと言われました。
ベンチには、すでに2人の男性が座っており、その隣に座らされました。
身なりで判断していけませんが、おそらくこの2人は正式な滞在許可証を持っていないよね…というような怪しい身なりをしています。
態度の悪い怪しい2人とスーツ・ネクタイ姿の日本人が並んで座っている光景は傍目から見たらすごくおかしなものだったでしょう。
当の女性審査官は上司らしい男性に報告しています。
私から聞き取った情報を細かく説明しているようでした。
しばらくしてから、「審査OK。通ってよし。」と入国許可を受けました。
とんだとばっちりでした。長居は無用です。さっさとその場を立ち去りました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?