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FX、暗号資産は、ハッキリ言ってお勧めできません!!

【サラリーマンのための投資戦略(37)】

このマガジンでは、サラリーマンが「信用資産=お金を借りる信用力」を活用して「年収の10倍以上の資産」を作るための方法を解説しています。

マガジンに記事をまとめています。➡【サラリーマンのための投資戦略】

今回は「私たちのお金は、どこで増やせば良いのか?」について、書いてみたいと思います。

1.お金はどこで増えているのか?

資本主義の世界でお金が増えるのは「何かの事業に投資をして、投資した以上のお金(利益)が生れる」からです。

私たちサラリーマン投資家が資本主義経済の中でお金を増やそうと思うなら、日本国内に限ることなく「お金が増えているところ(=経済が成長しているところ)」に自分のお金を投資しなければなりません。

私たちはお金を銀行口座に預けたり、証券会社に預けたりしますから、自分のお金があたかも「銀行口座」や「証券口座」で増えていると錯覚しがちですが、そうではありません。

サラリーマン投資家が資産を増やすためには、「お金を増やしている事業(=儲かっている事業)」を探して、その事業に投資しなければ、お金は増えないのです。

2.お金が増えている事業に直接投資をするには?

(1)銀行預金では資産は増えない。

「銀行口座」にお金を預けると、銀行がその後のお金の投資先(融資先)決めることにいなります。

企業に融資した銀行には「企業が生み出したお金」の中なら、最初に約束した利息分だけが支払われますから、どんなに事業が好調な企業に貸し出しても、利息収入が増えることはありません。

むしろ、業績が良くなると、貸し倒れリスクが減るので、融資の利息は少なくなり、銀行に支払われる利息が減ってしまうことさえあります。

昨年から世界中で景気が大きく落ち込んために、あらゆる国の中央銀行が金利を下げる金融政策を行っていますから、結果的に世の中の金利水準(貸出金利や預金金利)は史上最低まで落ち込んでいます。

銀行が貸し出す融資の利息が低い状況が続けば、当然、私たちが預けた銀行預金の利息も増えません。

これが、お金を銀行に預けても、私たちの資産が増えない理由です。

(2)事業に直接投資するには、株式投資をするしかない。

株式投資は、サラリーマン投資家が「お金を増やしている事業を行っている場所(=儲かっている事業)」へ直接自分のお金を投資することができる、数少ない方法です。

株式投資をすると、その投資した企業が生み出したお金を、直接「配当収入」や「一株当たりの企業価値の増加」という二つの仕組みで、受け取ることができます。

業績が良ければ、高配当が期待出来ます。

また、株式市場での株価の値上がりは「一株当たりの企業価値の増加」が、将来どのくらい増えるのかで決まります。

事業が好調な企業の株価は上昇しますから、その株式を売却することで、投資家は「企業が増やしたお金」の一部を直接得ることができます。

一方で、株式投資には、リスクもあります。

銀行預金には預けた元本や預金利息が得られないリスクはありませんが、株式投資には、「配当」が払われないことや、企業の「将来的な事業収益への期待」が下がり「一株当たりの企業価値」が減って、投資開始時よりも株価が下がるリスクがあります。

ですので、株式投資では「分散投資」が必要です。「分散投資」には「投資先の分散」と「投資するタイミングの分散」があります。

もしも、あなたが株式投資の初心者なら

「一度に全額を投資しない」

「ひとつの投資先に全額を投資しない」

という2つの大原則を心に留めておきましょう。

3.FXや暗号資産の取引自体には、お金が増える仕組みがない。

(1)FX取引は取引業者だけが儲かる仕組み!

FX取引は通貨を交換しているだけです。

株式投資と違ってお金が増える要素が全くなく、単に手数料を払って通貨を交換するだけなので、そこにはお金が増える要素は全くありません。

参加者が「投資した」と思っているお金を、参加者同士で取り合っているだけです。

このような取引を「ゼロサム取引」といいます。

FX取引は通貨の交換にすぎませんから、誰かが為替差益を得ると、その同額分だけ、誰かが為替差損を被ります。

むしろ通貨を交換する際に取引手数料を取られるので、「ゼロサム取引」というよりも、常にマイナスを産む取引と認識すべきです。

そして、FX取引では、多くの場合、素人がプロにカモられます。プロと素人では、ノウハウと資金力が比較にならないくらい違うからです。

一方で、取引所は手数料で常に儲けを出します。

YouTubeなどに、なぜ素人がFX取引で儲けた話があふれているかというと、番組のスポンサーが個人投資家向けの「取引所」だったり、全く価値のない情報商材を売りつけようとしている「詐欺師」だからです。

どうしてもFX取引で儲けたいなら、プロレベルのノウハウと資金を用意するしかありません。素人のサラリーマン投資家が、安易に手を出すべき投資手法ではないでしょう。

(2)暗号資産は単なるギャンブル!!

世界中の中央銀行が警告しているように、暗号資産には、全く価値がありません。

全く価値がないものに、値段がつけられて、取り引きされているのです。

では、なぜ価値のない暗号資産に値段かついて、リアルな通貨と交換できるのかというと、2つの理由があります。


1つ目は、暗号資産がマネーロンダリングに最適だからです。

麻薬取引や表に出せない不正なお金を持つ人には、それらのお金を暗号資産に置き換えて、マネーロンダリング(資金洗浄)したいというニーズがあります。

ブラックマネーを暗号資産に置きかえて、海外送金をしても、国家から管理されることはありません。犯罪組織にとってこれほどありがたい仕組みは他にないわけです。

今や、ビッドコインは「闇社会の基軸通貨」と呼ばれています。

闇社会のお金の流れは莫大で、このニーズがある限り、各国政府が暗号資産の所有や取引を規制しない限り、暗号資産へのニーズはなくなりません。

最近、交換所の相場が軟調になっていますが、これはインドや中国の中央銀行が暗号資産の所有や取引に規制を掛けるとアナウンスしたからです。


2つ目は、定期的なバブル相場で、暗号資産がギャンブル化するからです。

暗号資産の価格の乱高下が大きいほど、儲けた時の高揚感は高まります。

ギャンブルに勝った時の儲けが大きくなるほど高揚感が高まるのは、パチンコやスロットのと同じです。

暗号資産の銘柄選定は、資産運用ではなく、パチンコやスロットの座る台を入れ替えるようなものです。

どの暗号資産であっても、もともと価値はないものなので、銘柄別の能書きはいろいろありますが、パチンコ台のデザインみたいなものです。

どの台(暗号資産)でも、大差はありません。

ギャンブルとして考えると、当局に全く規制されていませんから、掛け金に対する倍率も大きなりがちで、高揚感が高く面白いと思います。

とはいえ、サラリーマン投資家の資産運用として取り組むようなものではありません。 暗号資産は、お小遣いの範囲で楽しみましょう。

4、不動産投資は事業です。

不動産投資は事業なので、投資家はお金を生み出す仕組みそのものを、当事者として経営することになります。

経営している感覚が薄いとすれば、不動産投資は事業のアウトソーシングが可能なので、不動産な売買やローン契約くらいしか実務をやることがないからでしょう。

一般的に、REITなどの不動産に投資する金融資産に比べると、事業が成功した時のリターンは大きくなります。

一方で、不動産投資をするということは、自分で事業を経営し、お金を生み出さなくてはならないということです。その難易度は、REITや株式投資の比ではありません。

サラリーマン投資家に対しては、銀行が比較的簡単に資金を貸してくれるので、身の丈を超えた借金をしてしまい、大きな事業リスクは背負いがちです。

不動産投資は、REITや株式投資と違って、簡単に投資をやめることができませんし、案件毎の投資金額が大きいので分散投資も出来ません。

サラリーマン投資家は、比較的簡単に不動産投資を始められますが、投資リスクが大きいことを十分に理解しておくべきでしょう。

ここまで読んでいただいて、ありがとうございました。

山海 弘