『売り上げを、減らそう』を読んで
京都西院駅から徒歩約5分。
朝の9時半から超行列を作るお店がある。
その名も「佰食屋」。
朝の行列をよくよく見ると、整理券を配布している様子。
訪れたお客さんは、紙をもらうと消えていく。
「佰食屋」。国産牛を扱うステーキ丼のお店だ。
開店は朝の11時半から。毎朝行列を作るそのお店にいつかいきたいな〜と思っているのだが、近すぎるせいかまだ一度も食べに行ったことはない。
なんとも、このお店はランチの営業のみで、14時ごろには毎日閉まっているイメージ。
働き方、ミニマリストを目指す自分にとって、この短時間で毎日一定の売り上げを出しているそんなお店に興味津々となっていた。
そんな僕の中で気になる存在の佰食屋。
ふらっと烏丸の本屋さんに立ち寄った時に、佰食屋の本を発見。
「これ、あのお店やん!」これは読まなあかんということで即購入。
はじめにを見ると、店主の中村朱美さんはかなりのやりて社長さんで、2019年のウーマン・オブ・ザ・イヤーにも選ばれたんだそう!
YouTubeで検索をかけても出てくる出てくる。
これからこの本を読んで、勉強させてもらった後であのステーキ丼を食べにいく。それが今の僕の目標だ。
これから、本から学べるところをここにどんどん書き記していこうと思うのだが、すでにワクワク!どんなレポートができるのか。
まとめた後の味はどんな味がするのか。
どっぷりつかろうと思う。
1. 売り上げを、減らそう
このお店の特徴は、売る数、働く時間が毎日決まっていること。
残業や朝早い出勤等の無理な労働は一切なく、「できるだけ早く帰ろう」が合言葉。
この理念に表れている通り、大切にされているのは従業員の働き方。
お客様のことだけを大切のではありません。
1番大切なのは、「従業員の皆」です。
起業後すぐは、なかなか売り上げが出なかった。100食売る佰食屋であるにも関わらず、その数に程遠い毎日を過ごしたそう。
しかし、そんな毎日を変えた出来事があったそう。
その売り上げのきっかけはたった一件の個人ブログ。
お客さんが書いたブログがYahooのトップに載った。
そこからお客さんの数は増え、ランチタイムだけで100食完売するようになった。回転して3ヶ月目の話。
2. 人の心をくすぐる『限定』
二人目の子供が生まれた時、なかなかお店に立てなくなってくる。その時に、私ができないからと従業員に任せたくない。私ができないことを従業員にお願いするのはいやだ。ということで、ランチタイムだけの営業に。
夜営業をやめたとこで思わぬ波及効果があった。
「ランチを目がけて来られるお客様」が増えた。
なにかを捨てることで、得られるものがある。
〜限定というのは効果が大きいのかも〜
「限定」がお客さんの「来店動機」になる。
メリット1「早く帰れる」退勤時間は夕方17時
メリット2「フードロスほぼゼロ化」で経費削減
メリット3「経営が究極に簡単になる」鍵は圧倒的な商品力
メリット4「どんな人も即戦力になる」やる気に溢れてる人なんていらない
メリット5「売上至上主義からの解放」よりやさしい働き方へ
「サービスを極限まで絞ることで売り上げを上げているお店」
3. 自分が嫌なことは従業員にはさせたくない 仕組みで人を幸せに
自分が嫌なことは従業員にもさせたくない。自分が働きたい会社にしたい。「がんばれ」なんか言いたくない。仕組みで人を幸せにしたい。
人と付き合うときは、人と何かするときは心に留めておかないといけないこの感覚。
あの人はできるから、あの人は優秀だから、あの人に頼めばやってくれるから。そんな基準で自分のエゴを押し付けるのはどうしたものか。
ヒューマンエラーを疑うより、そのシステムエラーを見つめ直すべき。
4. 幸せの基準とは
私にとっての優先順位は家族との時間ですが、それが友達と飲みに行くこと、と言う人も、趣味打ち込むこと、と言う人もいるでしょう。
人生の幸せが何で決まるか。
私が1番大切だと考えているのは「自己決定権」です。
就業時間も、働き方も、自分で決める。やる仕事も、役職も、そして、仕事の後の時間を何に使うかも、自分が決められる。
それこそが、納得のいく幸せな人生だと思うのです。
丁寧に暮らしたい。でも、物理的な時間はどこにある!
花瓶に花を生ける。植木に水をやる。3月には雛人形を、5月には兜を飾って、クリスマスにはツリーを飾る。お正月には玄関先にしめ縄を掲げて、「あけましておめでとう」と言う。朝、子供を保育園へ連れて行く時、「早く靴を履きなさい!」と、焦って叱ることもありません。行が積もっていたら、「わー、ちょっと遊んでいくか!」と、小さな雪だるまを作って、雪合戦をする。
何気ない毎日を丁寧に生きられる心の余裕。
「丁寧に暮らしたい」「毎日を大切に行きたい」と言う言葉を、よく耳にします。けれどもその願いは、そもそも物理的に時間を確保しなければ、実現不可能です。
そして残念ながら、日本に住む多くの人が、その時間すら持てず、日々の仕事に追い立てられているなんて理不尽なことでしょう。「みんなそうしているから、仕方ない」そんなふうに諦めていいのでしょうか。
心の余裕と時間は、ベーシックインカムより前に人生において保障されるべきものだ、と思うのです。
精一杯働くこと、人脈を広げるためにはどんな誘いも断らずに顔を出すことを丸としている日本の文化。
自分の人生は自分で選択してもいいんじゃない?
自分の幸せは何なのかを追い求めている今、かなり心に響く。
5. 収入に上限を決める穏やかな成功
会社経営者の理論では、「事業成長を目指すべき」「業績を伸ばすことが責任」といった価値観が優先されるのかもしれません。けれども従業員にとって1番重要なのは、自分のための時間です。会社は、従業員によって支えられています。それなら、彼ら一人ひとりの時間も、尊重されるべきです。私自身、経営者ではありますが、企業成長には興味がありません。それよりもっと、穏やかな幸せ、穏やかな成功を求めています。
急激な成長を追い求めるのではなく、自分にとっての幸せの中で生活をする。
『小欲知足』『足を知る』この考え方を軸にブレないようにしたい。
6. フードロス削減は労働時間すら減らせる
フードロスは、今世界的に注目されている課題です。
農林水産省の統計によると、2015年度、日本でまだ食べられるのに廃棄された食品の推計値はおよそ6,460,000トン。国民一人当たりに換算すると、毎日お茶碗薬いっぱい分の食べ物が捨てられていることになります。
SDGs にも関係するこの数字。
もちろん数字を見ることも大事だが、フードロスを見直すことで、自分たちの余分な仕事や捨てる罪悪感にかかるストレスをなくすことができるという考え方。
ミニマリストの考えはフードロスにまで繋がる。
7. 佰食屋流商品開発の4つの条件
①月に1回、自分がその金額を出してでも行きたいお店かどうか
②家庭で再現できないもの
③大手チェーンに参入されにくいもの
④みんなのご馳走であること
8. 宣伝は口コミとSNS
原価率50%、宣伝費を原価に上乗せするのが佰食屋流。
これが究極の宣伝媒体。
また、原価率50%のパフォーマンスという決まり文句は関西人に有効。
個人のSNSや食べログGoogleローカルガイドなどの口コミサイトに感想や写真が投稿されお客さんが嬉しい声を寄せればマーケティングや売り上げ分析、経営コンサルティングなど必要ありません。
広報戦略を考える上で最も大切なのが、商品やサービスの特徴を「わかりやすいキーワード」にしてあげることです。
100色家を0にすると、「100食限定」「コスパの良さ」「ダイバーシティー」「フードロス」「女性活躍」。そして、そのキーワードの掛け算によって、ユニークさ、良さが際立つことになります。キーワードが多ければ多いほど、メディアに取り上げられ、多くの人の目に触れる機会が増えます。
それを考えると、社長・店主が何か1つのキャラクターになることが大切。(例えば、シャツの色、髪型などなど)
9. そこに愛はあるんか?愛のない仕事は仕事じゃない
お客さんの顔を見てやるべきことを実行するのが愛です。
従業員たちが自分の判断できちんとそれを考え、実行できるか。その手間は愛だ、と教えることが、私たちの仕事だと考えています。
「人を雇用する」事は、その人の人生はもちろんのこと、その人の家族や大切な人の幸せまで面倒を見ると言うことです。
果たして、そこまでの覚悟を持った経営者が、どれほどいるのでしょうか。
10. 店を構える店のポイント
・近くに大規模な集客施設があること
・人や車が通るルートがあること
・公共交通機関から徒歩10分圏内にあることを
11. この本から学んだこと
少し前から気になっていた『佰食屋』。
いつか行こういこうと思っていた前にたまたま見つけた本。
経営者として、人の上に立つものとして、一人の人間として、大切なことに気付けたことが多くあった。
この本を読んでから行くのと、知らないまま行くのでは全く違ったと思う。
佰食屋。魅力的なお店。早く食べにいきたい。
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【追記】食べてきました!
【追記2】中田あっちゃんも読んでた!喋ってた!
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