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【書評?】逆ソクラテス

逆ソクラテス 伊坂幸太郎著 集英社

あらすじ

「僕は、そうは、思わない」

逆転劇なるか!? カンニングから始まったその作戦は、クラスメイトを巻き込み、思いもよらぬ結末を迎える――「逆ソクラテス」
足の速さだけが正義……ではない? 運動音痴の少年は、運動会のリレー選手にくじ引きで選ばれてしまうが――「スロウではない」
最後のミニバス大会。五人はあと一歩のところで、“敵”に負けてしまった。アンハッピー。でも、戦いはまだ続いているかも――「アンスポーツマンライク」
ほか、「非オプティマス」「逆ワシントン」を含む、無上の短編全5編を収録
(読書メーターより)

感想

伊坂幸太郎さんの作品は初読。最近初読の作家さんの作品が続いているなあと感じる。好きになったら、同じ作家さんの他作品を読み漁るということが多いので仕方がないのだけれど、Twitterの読書アカウントを始めてから、色々な作家さんに触れることが増えたなあと思う。

それはさておき結論から言うと、とても面白い作品だった。表題作の「逆ソクラテス」に出てくるような子どもばかりだと先生は大変だと思うけれど(笑)

表題作は特に印象的で、「僕は、そうは、思わない」という言葉がなんと力強いことか。私も心の中で唱えたいと思う。大人になると、なかなか面と向かってそういうことを言うのは難しいけれど、それを言う勇気って大切だなと思った。

その他の4編も個性的でとても面白かったのだけれど、私が好きだったのは「スロウではない」「アンスポーツマンライク」の2編。

「スロウではない」は、子どもの頃運動神経が良いとか悪いとかいうことはとても重要なことだったということを思いだした。私は運動神経が悪いので、リレーの選手にくじ引きで選ばれてしまった主人公に同情し、そして選ばれたときの気持ちに共感した。けれど、物語は運動神経が悪いからって悪い方向には進まない。それが心地よくて、とても好きだなと思った。

「アンスポーツマンライク」はミニバスの試合で負けてしまった五人のそれからを数年おきで描いていて、大人になっていく少年たちとけれど変わらない関係性がとても良くて、すらすら読めた。物語の中では大きな事件も起きて、ハラハラドキドキもしてエンターテイメントとしてとても面白かった。

終わりに

これはあくまで書評?であり、書評の体をなしていないかもしれません。個人の感想文として読んでいただければ幸いです。

今回は伊坂幸太郎著 逆ソクラテスを読んでみましたが、とても面白いの一言に尽きます。まだ読んでいないという方はぜひ読んみてはいかがでしょうか。




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