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お店とお客の糸を絆に。パートナーとして成長していきたい:「美味しいお店を応援する」 ~新型コロナに付き合うために~


 この前の日曜日。豊中のイタリアンのお店でランチを頂いた。お気に入りのお店だ。
 お店には私たち1組だけ。一番奥のテーブルに案内された。
2つのテーブル(2名がけなら十分座れる大きさ)をくっつけて大きなテーブルを作り、ナイフとフォークは正面ではなく対角線の位置に置かれてあった。そんなセッティングのテーブル席が3つだけ。真ん中は使用されず、入り口に近い席は、ラストオーダーまでお客さんは現れなかった。にもかかわらず、入り口には「本日は満席です」の立て札。

 静かな空間で美味しい料理。幸せな気分を味わうことができたが、同時に不安になった。
「これで、大丈夫?」
 オーナーシェフと給仕していただく奥様(だと思うが)の2人だけで切り盛りしているが、休日のランチに、お客が私たち2人だけでは、さすがに少ないのではと心配になった。

 素敵な料理やワイン、暖かいサービスをこれからも安定して提供し続けてほしい、そんな思いから、お店にやってほしいこと、お客として応援できること、を考えてみた。

1)お店の考え方と新型コロナ対策を知りたい
 以前、何度も行ったことのあるお店でも、今、新型コロナにどう対応しているのか、それを知らずに行くことにはちょっと抵抗がある。「席を減らしてくれているのか?」「メニューは前と同じなのか?」など、対策や考え方を何か発信してくれれば、安心して予約を入れられる。冒頭のお店はお店のWEBサイトに、予約はランチ・ディナーとも各2組とすることが明記されていたので安心して、予約ができた。

2)自分で座席を選べる仕組みが欲しい:
 今まで、私が行くような親しみやすいお店では、席の予約はできても、どの席に座るかはお店任せ。空いているのであれば、好きな場所に座りたい。。自粛明けであり、まだ、恐る恐るといった感じで、外食を始めている時期である。せっかくの久しぶりのランチやディナーの機会を最高のものにしたい、思う人もいるだろう。例え、指定をするのに席料がかかるとしても、隣と離れた席、静かな席、お気に入りの席を選びたい。
 新型コロナの対応を機に、“座る場所を選べるサービス”、そんな試みをお願いしたい。

3)気軽に貸し切り、個室の利用をしたい:
 気の合う仲間たちと存分に食事を楽しみたい。自粛明けの今でも、気軽に誘いづらい中で、レストランの貸し切り、個室的な利用が出来れば、仲間たちも集まりやすいのではないか。全店、貸し切りでなくても良い。お店の構造が、カウンターとテーブル席、1階と2階などに分かれているのであれば、パーティションで区切るだけでも良い。知っている人だけで楽しめる環境を提供してほしい。もちろん、親しき仲でも、お互いの距離は一定に保つ、大声で話さない、食器を共有しないなど、感染防止策を十分に講じるし、親しい仲でこそ、お互い遠慮なく注意するなど、お店には迷惑を掛けない。また、万が一、感染した場合でも、誰が参加していたかを把握できるため、経路の追跡は容易なはず。

4)隣席を開けてくれる保証制度が欲しい:
カウンターが中心のお店であれば、隣のお客さんとの距離が近いと、食事中も不安になることもある。隣席も含めて予約をし、ゆったりと食事ができる、そんなサービスも考えてもらいたい。
(Noteの別の記事で、新幹線や航空機でも同様のサービスの提案をしている
https://note.com/hiroro1961/n/n46f3f89950cd


安心して食べられる環境のためにはお金を払うといサポーターもいると思う。私なら2倍とは言わないが、高額でなければ安心料としてお支払いしたい(当面の間かもしれないが)。
 席を減らすことは、お店としては機会損失であり、利益の圧迫は、お店の継続の危機に直結する。お店がいったん休業すれば、その間の美味しい食材の販路が絶たれ、生産者への影響も大きい。再開は容易ではない。
 お店の側も、“安心”という付加価値を付けているという自信をもって、料金に反映させる勇気も持ってほしい。単なる値上げではなく、“withコロナ”に向けたサービス向上であることを理解してもらう必要はある。予約システムの導入による空席率の低下や食ロスの削減、ダイナミックプライシングなどとあわせて生産性向上も行えれば、追加される料金は、やがて生産性の向上分で吸収され、コストパーフォーマンスが上がる。それは結局、お客である私たちの利益となる。

5)予約状況を公開してほしい:
 これは、あまり、お店が混んでいない日時の確認のためである。また、客足が遠のいて困っているのではないか、といった心配を解消するための一種のお店の生存確認でもある(笑)。
 また、予約状況が公開されれば、需要の分散に貢献でき、お店の負荷の軽減につながるような時間帯に予約をしやすい。前述のレストランも2人で運営しているために一度に受け入れられるのは2組が限度であろう。例えば、ランチでは13:00までと13:00以降の2つに時間帯を分けて、予約状況を公開してもらえば、空いている時間帯に予約することができるし、最大4組のお客を受け入れることができ、収益の向上につながる。


6)空いている、かつ、お得な時間帯に利用したい:
 お客の少ない時間帯では、お得に利用できるサービスを導入してほしい。需要の少ない時間帯の値段を下げ、多い時間帯の値段を上げるダイナミックプライシングという大げさなものでなくてもよい。値段を割り引くのに抵抗があるのなら、デザートを付ける、飲み物をサービスする、パンを食べ放題にする、など値段は同じだがサービスが付加される時間帯を作ってほしい。

 以上は、思い付きの域を出ないものであるが、お店の方にお願いしたいのは、それぞれのお店側の考え方や対応の仕方、さらには、より長期的な方向性等を明示していただきたいということ。それに共感する客と一緒に、と言いたいところであるが、せめて意見を聞きながら、“withコロナ”に向けた店づくりを考えてもらいたいということだ。
 先行きの見えない不安の中でも、お店の側からも、もっとメッセージや悩み、要望を発信してほしい。

 自粛でいったん切れかかったお店とお客の糸。第2波、第3波を乗り切る、さらには新型コロナだけではない様々な障害がこれから立ちはだかった時に、その糸を強くし、お店とお客を結びつける絆にしていくことが重要だと考えている。ニューカマーがリピーターとなり、サポーターとして成長し、さらにパートナーとなっていく、そんな支援をお客としてやっていきたい。

 以上

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